幼小
小中
校種間連携学習指導事例集
学びのギャップを埋めよう!
幼小連携(生活科) 小中連携(算数・数学、理科)



















平成 18 年3月
神奈川県立総合教育センター

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はじめに
幼児が小学校に進学する際、環境の変化に戸惑って授業に集中できないなどといっ
たいわゆる「小一プロブレム」や、中学校への進学に伴う学習環境や生活環境等の変
化によって生じる「中一ギャップ」といわれる問題など、義務教育を中心とする学校
種間の連携・接続の在り方について、大きな課題があることはかねてから指摘されて
いるところです。
このような中、文部科学大臣は、平成15年5月に、多様な学校間連携など義務教育
に係る制度や、義務教育に接続するものとしての幼児教育の在り方について中央教育
審議会へ諮問しました。
この諮問を受け、中央教育審議会は平成17年1月に「子どもを取り巻く環境の
変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について」を答申し、その中で、幼児の生
活の連続性及び発達や学びの連続性を踏まえた幼児教育を充実していくために、小学
校教育との連携・接続の強化・改善の重要性を提言しています。また、学校種間の連
携についても、平成17年10月中央教育審議会答申「新しい時代の義務教育を創造する」
の中で、学校種間の連携・接続の仕組みについて、十分に検討する必要があると指摘
しています。
当センターでは、平成16・17年度の2年間にわたり、中央教育審議会での審議を踏
まえつつ、幼児期の教育と小学校の教育の適切な連携・接続に向けては生活科を取り
上げ、また、小学校高学年と中学校との適切な連携・接続に向けては学習内容の系統
性が明確である算数・数学及び理科に絞り、学校種間の学びのギャップ解消をめざし
た「幼小と小中の学習の連携・接続に関する研究」に取り組んでまいりました。
このたび、その成果を『幼小、小中 校種間連携学習指導事例集 学びのギャップ
を埋めよう! 』としてとりまとめました。本冊子を、学校種間の接続を円滑にする
授業づくりや授業改善の参考として御活用ください。

平成18年3月
神奈川県立総合教育センター
所 長 清 水 進 一
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学校種間連携の必要性 1
幼小連携の考え方 2
小中連携の考え方 2

幼小連携(生活科) 3
1 幼小連携の現状と課題
(1)幼小連携の必要性と方向性
(2)アンケートや意識調査の結果に見る「交流」と「つながり」の課題
2 幼小連携のカリキュラム開発の取組
(1)相互理解を深める「交流」の実践
例示1・・幼小合同指導案
(2)「つながり」を意識したカリキュラムの開発
3 カリキュラム開発の視点と課題
例示2・・「つながり」を意識した指導計画例
例示3・・「つながり」を意識した第1学年生活科単元指導計画概要例

小中連携(算数・数学) 27
1 諸調査から見る算数・数学教育の現状と課題
2 算数的活動と数学的活動
3 算数・数学の学習領域別系統図
4 算数・数学における小中連携の四つの観点
例示1・・単元「円」(小学校5年)
例示2・・単元「図形の角」(小学校5年)
例示3・・単元「平行と合同」(中学校2年)
例示4・・単元「相似な図形」(中学校3年)
例示5・・単元「平面図形」(中学校1年)
例示6・・単元「正方形ならべ」(小学校5年)
例示7・・単元「関数」(中学校3年・選択教科)

小中連携(理科) 59
1 理科教育の現状と課題
2 小中理科学習系統図
3 理科における小中連携の三つの観点
例示1・・単元「植物の発芽や育ち方」(小学校5年)
例示2・・単元「土地のつくりと変化」(小学校6年)
例示3・・単元「電磁石のはたらき」(小学校6年)
例示4・・単元「電流の利用」(中学校2年)
例示5・・単元「水溶液の性質」(小学校6年)
例示6・・単元「水溶液」(中学校1年)


目次
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学校種間連携の必要性
現行の学習指導要領が実施されてから4年が経過しようとしている現在、各学校では、基礎・基本
の確実な定着を図るとともに、自ら学び自ら考える力などの「確かな学力」をはぐくむための様々な
取組がなされている。
平成 15年 10月7日の中央教育審議会答申 「初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実 ・
改善方策について」を踏まえ、現行の学習指導要領の更なる定着を進め、そのねらいの一層の実現を
図るために、 平成 15年 12月 26日付けで学習指導要領の一部改正が行われた。 その中で、 指導方法等
の例示として、小学校については、学習内容の習熟の程度に応じた指導、児童の興味・関心に応じた
課題学習、補充的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れた指導が、中学校については、生
徒の興味・関心等に応じた課題学習、補充的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れた指導
が追加され、 「個に応じた指導」 のより一層の充実が求められることとなった。 こうしたことにより 、
少人数指導や習熟度別指導などの工夫された指導形態を活用し、発展的な学習や補充的な学習がより
活発に展開され、基礎・基本の定着を図るとともに学習指導要領の内容を身に付けた児童・生徒には
さらに学びを深める学習指導を実施している。
しかし、一方で、近年、小学校に入学したばかりで集団生活になじめずに授業中騒ぐなどするいわ
ゆる「小一プロブレム」や、「中一ギャップ」といわれる中学校入学に伴う学習環境や生活環境の変
化等によって生じるいじめや不登校、学習内容に対する理解度の低下などが、大きな教育課題になっ
ている。こうした義務教育を中心とする学校種間の連携・接続の在り方に大きな課題があることはか
ねてから指摘されている。
振り返ると、 平成 11年 12月 16日の中央教育審議会 (以下、 「中教審」 と略す。 )答 申「初等中等
教育と高等教育との接続の改善について」の中の「初等中等教育の役割」の章で、「カリキュラムの
一貫性、系統性をより一層確立するとともに、学校段階間のより望ましい連携や接続の在り方につい
て、総合的かつ多角的な観点から検討する必要がある」と示し、幼児期から初等中等教育を一貫して
捉えて各学校段階間の連携を一層強化することを求めている。具体的には、幼児教育と小学校低学年
の連携・接続にあたっては、生活科を中心とした更なる研究の必要性が述べられ、小学校高学年から
中学校教育の連携 ・接続にあたっては、 具体的思考による学習から抽象的思考による学習への移行や 、
各自の個性の現れというこの時期の特性に応じた教育内容や指導方法の在り方などの研究の必要性を
指摘している。さらに、中学校教育と高等学校教育の連携・接続については、既に開校されている中
高一貫教育校の教育実践を踏まえて、更なる教育内容や連携の在り方についての研究の継続の必要が
あるとしている。
この提言に後押しされて、「ゆとり」ある学校生活を送ることを可能にするという大きな意義のも
と、 中等教育学校をはじめとする中高一貫教育校は全国に数多く開校され、 神奈川県でも平成 21年度
に県立中等教育学校2校の開校が予定されている。また、平成 15年5月 15日には、文部科学大臣か
ら、多様な学校間連携の在り方など、義務教育に係る制度の在り方や義務教育に接続するものとして
の幼児教育の在り方について、中教審に諮問した。その後、幼児教育の在り方については、平成 17
年1月 28日の中教審答申で、 「子ど もを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方につ
いて」が出され、幼児の生活の連続性及び発達や学びの連続性を踏まえて幼児教育を充実していくこ
との必要性などが提言され、重点施策の一つとして「小学校教育との連携・接続の強化・改善」が挙
げられている。 しかし、 学校種間の連携については、 平成 17年 10月 26日の中教審答申 「新しい時代
の義務教育を創造する」の中でも、学校種間の連携・接続の仕組みについて十分に検討する必要があ

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るという程度にとどまっている。
そこで、 当センターでは、 平成 15年5月の中教審への諮問を受ける形で、 その審議経過を踏まえつ
つ、各学校種間の段差(ギャップ)の解消をめざし、幼小連携及び小中連携を次のような考え方にし
たがって、その指導の在り方を探ることとした。



考え方

幼小連携の考え方
幼小連携とは、幼児教育と小学校教育の間における交流やカリキュラムのつながりをよりよいもの
にしていく取組と考える。そして本研究で、幼小連携の中で生活科を取り上げた理由は、生活科が幼
児教育や幼児期の子どもの発達を意識して誕生した教科であることと、幼児教育と小学校教育の段差
(ギャップ) 解消の役割を生活科に求める教員が多いという調査結果があることからである。 そこで、
幼小の深まりのある交流やスムーズなつながりをめざすとともに、幼小の教員が互いに理解し合い、
より一層教育効果が上げられることを期待して、小学校での生活科の指導と幼児教育とがよりよく連
携するカリキュラムを作成した。内容については、幼小連携の取組を進めていく上での手がかりが得
られるよう、幼小連携の現状把握、幼小連携による指導計画案、指導案、カリキュラム開発の視点な
どで構成し、実態に即したものにしている。





小中連携の考え方
小中連携を模索する動きが広がりを見せているが、その内容は、中学校進学時の生活の不適応など
生徒指導的な面が主であり、 教科指導の連携までには至っていない現状にある。 そこで、 本研究では 、
小中連携を教科における円滑な指導の在り方に限定して考えていくこととした。その中から、算数・
数学及び理科に焦点を当てた理由は、義務教育の中で学習内容の系統性が明確であり、それに加え、
いわゆる「理数離れ」という言葉も各方面で取り上げられてから久しく、教育課程実施状況調査の結
果からも小学校高学年から中学校へ移行する際に明らかに段差(ギャップ)がみられる教科でもある
からである。
学習内容の系統性が明確である理数教科では、小・中学校の教員が相互交流を通して、教科指導の
在り方や学習内容について共通理解を深めることが「理数離れ」をはじめとする様々な課題を解決す
るために有効な一手段であることは間違いない。しかし、授業の1単位時間の違いや中学校では部活
指導があるなど、 連絡が密にとれない状況があり、 小中合同で会議を開く時間も設けにくいとも聞く 。
このような状況のもとでは、せめて小学校では、今教えている内容が中学校のどのような学習につな
がっているのか、また発展するのかということを適切に把握して指導すれば授業のポイントがよりき
ちんと押さえられ、中学校では、学習している内容の前提となる小学校ではどのように学んでいるの
かがわかっていれば、つまずいている生徒に対して、もっと適切な指導を行うことが可能になり、生
徒の興味・関心を喚起して授業が進められるというメリットがあるのではないかと考えた。
そこで、それぞれの教科における小中連携の観点を定め、その観点に沿った例示を掲載した。例示
は、単元の目標、単元の指導計画、単元の評価規準、本時の展開と指導上の留意点などで構成してい
る。また、ワークシートや実験・観察方法も可能な限り掲載した。さらに、どちらの教科も小中を見
通した学習系統図を作成したので、参考になると考える。

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幼小連携の現状と課題

(1)幼小連携の必要性と方向性
近年、幼児教育と小学校教育との連携が強調されている。その背景としては、「小一プロブ
レム」といわれる入学直後に集団行動などがとりにくい児童への解決方法を探ろうとする気運
の高まりや、幼児教育の意義を見直して学校教育の流れに位置付け、教育の効果を高めていこ
う とする 傾向 が強く なっ てきて いる ことな どが 挙げら れる 。

国の動向
文部科学省は、 平成 13 年3月に 「幼児教育振興プログラム」 を策定した。 このプログラムでは、
幼小連携を 推進するた めには、教 師間の交流 、幼児・児 童・保護者 間の交流、 幼稚園・小 学校の
教員免許の併有などを進めることが重要であるとの考え方が示されている。
平成 15年度からは厚生労働省と連携を図って 「就学前教育と小学校の連携に関する総合的調査
研究」が行 われるよう になった。 ここでは、 就学前教育 (幼稚園・ 保育所)か ら小学校へ の「教
育内容の連 続性」とし て、教師間 の交流や幼 児・児童の 合同活動な どの「相互 理解」が強 調され
ている。
平成 17年1月 28 日、中教審の「子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在
り方につい て(答申) 」は、幼児 教育そのも のを取り上 げた答申で あり、この ことからも 幼児期
の教育を重視する動きが高まっていることがうかがえる。同年 10 月 26日、中教審は「新しい時
代の義務教 育を創造す る(答申) 」を出した 。この答申 は義務教育 の改革の基 本的な方向 性や具
体的な改革 策を示した ものである が、この中 でも「幼児 教育と小学 校教育の連 携」を図る ことが
大切であると述べている。

神奈川県の考え方
神奈川県 では、幼児 教育の一層 の充実を図 ることを目 的とした『 架け橋〜今 後のかなが わの幼
児教育について〜』 (平成 17 年3月) の中で、 「一人ひ とりの幼児に 『生きる力の基礎』 を育 成
する」との 基本理念を 示している 。特に「人 とかかわる 力の充実」 と「体験の 充実」を重 視して
いる。
この基本理念を実現するための柱の一つが 「幼児教育の充実」 であり、 その充実のためには 「幼
稚園・保育 所等と小学 校等の連携 」が必要で あるとして いる。ここ では重点項 目として「 幼児教
育と小学校 教育の相互 理解と課題 の共有化」 、「幼児・ 児童の交流 活動の推進 」、「市町 村にお
ける支援体 制の充実」 、「盲・ろ う・養護学 校における 支援体制の 充実」の4 点を挙げて いる。
「幼児教育 と小学校教 育の相互理 解と課題の 共有化」で は、指導内 容・指導方 法の連続性 の研究
や教師間の研究交流が必要であると示している。




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幼小連携とは
中教審の 初等中等教 育分科会幼 児教育部会 では幼小連 携について 様々な議論 がなされて いる。
幼小連携と はどのよう な形なのか を議事録で 追ってみる と、「幼小 」とは幼稚 園と小学校 という
意味よりも 、保育所等 も含めた「 幼児教育と 小学校教育 」を示すと 解釈できる 。また、「 連携」
については 、幼稚園・ 保育所の幼 児と小学校 の児童との かかわりを 深める交流 だけでなく 、カリ
キュラムをつなげていくことも必要だとしている。
幼小連携 とは幼児教 育と小学校 教育の間に おける交流 やカリキュ ラムのつな がりをより よいも
のにしてい く取組であ るといえる 。神奈川県 の『架け橋 』において も幼小連携 のポイント を「交
流活動の推 進」と「円 滑なつなが り」に置い ている。ま た、お茶の 水女子大学 子ども発達 教育研
究センター の藤江康彦 助教授も幼 小連携の取 組の理念( 方向性)を 、「交流」 と「つなが り」に
くくることができるとしている。
したがって 、ここでは 幼小の「交 流」(幼児 ・児童がと もに行う活 動を「交流 活動」とす る)
とカリキュラムの「つながり」をキーワードに幼小連携を捉えていくこととする。


(2)アンケートや意識調査の結果に見る「交流」と「つながり」の課題

「交流」について
上越教育大学附属幼稚園の報告 (平成 12 年 7月) によれば、 幼小の連携の必要を感じている人
は幼稚園と 小学校の教 師のそれぞ れ約8割に のぼってい る。しかし 、連携が十 分行われて いると
考えている 教師は双方 とも2割程 度にとどま っている。 交流相手の 幼稚園教育 要領や小学 校学習
指導要領を十分把握していないという現状も見られる(第1図)。
また、幼小連携を実践している全国の幼稚園・小学校を対象とした実態調査が、平成 15 年 12
月にお茶の 水女子大学 子ども発達 教育研究セ ンターによ って行われ た。連携の 具体的な取 組内容
を見ると、 子どもの交 流活動とし て多かった のは、運動 会や「祭り 」などの行 事的なもの で、日
常の中での 交流活動よ りも多かっ た。教師同 士の交流で は、授業・ 保育参観、 情報交換、 就学時
の連絡会な どが多かっ た(第2図 )。「全体 的に、行事 や授業参観 など、年に 数回のイベ ント型
の交流が多い」(丹羽他 2005)ことが明らかになっている。

〔「交流」についてのアンケートから見えること〕
幼小連携の研究で成果を残している小学校や幼稚園はもちろんあ
るが、実践校及び実践園でも交流活動の日常化や交流後の打合せ、
教育課程の見直しとなると、実施率が低下している。十分な打合せ
や振り返りのない単発的・イベント的な交流活動は、ねらいが不明
確となり、活動も表面的なものになりかねない。
「十分な連携」が2割程度という数字からは、まだまだ深まりの
ある交流が行われる段階に至っていないことがうかがえる。


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第1図 アンケート調査結果に見る幼小連携の現状
0 102 03 04 0 50 607 08 0 90 100
小学 校学習指導要領を読 んだこと がある
幼稚園教育要領を読 んだこと がある
幼小連絡 会を行っている
保育・授業参 観を行っている
幼小連携が十 分行われている
幼少連携の必要 性を感じ ている
小学 校
幼稚 園



(「斉藤賢一氏の研究資料を基にした上越教育大学附属幼稚園の報告」より)


第2図 幼小連携実践校の取組
0 10 203 04 0 50 607 08 0 90 100
日常の活動( 保育) のな かでの子 ども同士の交流活動
運動会や○ ○祭り など 行事を 通し た交流活動
交流活動前に おける相手校( 園) 教諭と の打合せ
交流 活動後に おける相手校( 園) 教諭と の話し 合い
相手園( 校) との事務的な 打合せ
幼稚園 と小学校 の教育課程の見直 し
小学校教諭に よる幼稚 園の保育参観
幼稚園教諭に よる小学 校の授業参観
小学校入学時に おける就学児の受 け入れ態 勢づ くり
就学時の連絡会
子ど もの様子に ついて情報交換す る機会
保育 や授業参観な どの実践に ついての 合同の研修会
その 他
小学校
幼稚園


(小学校 126 校、幼稚園 125 園)
(丹羽 酒井 藤江「幼稚園・小学校の連携についての全国調査報告」より)
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「つながり」について

〔保護者の意識〕
幼小の 「つながり 」を一番に 意識するの が、就学を 迎えた子ど もとその保 護者である 。そこ
で、「就学 にあたって 保護者が気 がかりなこ と」につい て、神奈川 県内で比較 的幼小連携 が進
んでいる地 域の幼稚園 の協力を得 て、年長児 の保護者を 対象に意識 調査を行っ た。実施時 期は
平成 16 年2月、 質問方法は、 該当項目に○を付ける (複数可) 選択式と自由記述式 (「特にあ
れば」記入する)で行い、58 名から回答を得た。
第3図 の棒グラフ は、保護者 からの回答 を基に、就 学にあたっ て気がかり なことをま とめた
ものである。 健康 ・安全面では 「登下校の時に付き添わなくて大丈夫か」 、生活面では 「45分
間じっと椅 子に座って いられるか 」、友だち 関係では「 友だちがで きるか」、 学習面では 「先
生の話を聞 いてその意 味を理解で きるか」、 受け入れ姿 勢では「子 どものよい ところを見 つけ
てくれるか 」という点 に不安を感 じている保 護者が多く 見られた。 特徴的なこ とは、全体 を通
して見たと きに、「気 がかり」と している項 目の上位に 「学校側の 受け入れ姿 勢」に関す る項
目が集中している点である。また、「自由記述」では次のような声が寄せられた。

・幼稚園は 生活そのも のが指導の 対象だが、 小学校の先 生は学習指 導に重点が 移ってしま う
ように思われる。
・学校での子どもの様子が見えないと、何かあったときになかなか協力できない。
・3月生まれなので勉強について行けるか心配。担任の先生は対応してくれるだろうか。
・学校のセキュリティは万全か。絶対に事故のないようにしてほしい。

〔「つながり」についての保護者への調査結果から見えること〕
多くの幼稚 園・保育所 では就学を 迎える保護 者に対して 説明会を開 くなどの取 組を行い、 保
護者の不安 を取り除く 努力をして いるが、そ れでも幼稚 園・保育所 と小学校と いう枠組み の違
いや指導観 の違いに戸 惑いを感じ ている保護 者が多いこ とがわかる 。特に日常 の生活環境 や学
校の受入姿勢にギャップを感じていると受け止めることができる。










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第 3図 就学 にあた って 保護者 が気 がかり なこ と(項 目別 )





































健康・安全面 0 5 10 15 20 25 30
一人 で登下校
登下校時の荷 物
けが
体力
着替え 等
人数
生活面 0 5 10 15 20 25 30
着席( 45分間)
時間内に 給食
和式便器で 困る
集団行動
時間の流れ
給食 嫌い
トイレ がいや
授業中のト イレ
身の回り のこ と
トイレで全部脱ぐ
体に 合っ た机いす
靴箱な どの高さ
人数
友だ ち関係
0 5 10 15 20 25 30
新し い友だち
なか まはずれにされる
嫌われ る
仲よ しと同じ クラス
上学年 から のい じめ
物を 取ら れる
いじ めてしま う
人数
学習 面 0 5 10 15 20 25 30
先生の 話を 理解
勉強の遅れ
勉強嫌 い
友だ ちの話を聞く
人数
受け 入れ姿勢 0 5 10 15 20 25 30
よい ところを見つける
相談で きる先生
どん な担任か
学校の様 子が伝わる
学級 崩壊
複数の先生で
指導が 厳し い
人数
全 体
0 5 10 15 20 25 30
よいと ころを見つける
先生の 話を 理解
相談 できる先生
どん な担任か
学校 の様子 が伝わる
着席(4 5分間)
勉強の遅 れ
新し い友だち
時間内に 給食
なか まはずれ にされる
一人で 登下 校
嫌われる
和式 便器で 困る
よしと同 じク ラス
学級崩壊
複数の先 生で
集団行動
上学年 から のいじめ
勉強 嫌い
時間の流 れ
給食 嫌い
物を 取られる
トイ レがいや(汚い・暗い)
人数



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〔教師間の意識の差〕
幼稚園 の教師は小 学校に対し て、また、 小学校の教 師は幼稚園 に対してど のようなイ メージ
をもってい るのであろ うか。それ ぞれに対し て望む点を 、調査研究 協力員によ る聞き取り 調査
等の結果(9頁)からまとめると次のようなことが言える。
幼稚園 の教師が小 学校に求め ることは、 子どもを集 団として捉 えるのでは なく、個々 の子ど
もを見ると ころから始 めてほしい という点で ある。子ど も一人ひと りが自分の 世界をひろ げよ
うとする主 体的な行為 を援助する 立場の幼稚 園の教師に してみれば 、環境構成 は子どもの 現状
の姿抜きに は考えられ ない。遊び 中心の生活 を送ってい た子どもが 、小学校入 学と同時に 時間
割に沿った 教育を受け ることにな る。また、 自立心を育 ててきたに もかかわら ず、入学す ると
「何もでき ない1年生 」として扱 われがちで ある。幼小 の段差(ギ ャップ)は 必然的にあ るも
のだが、現状ではこの段差(ギャップ)は子どもたちにとって大きなものなのではないか。
小学校 の教師が幼 稚園に求め ることは、 集団行動の 経験をもっ と積ませて ほしいとい うこと
である。個 も大事だが 、個と個を つなぎ、集 団として活 動する大切 さを学ばせ てほしい。 学習
指導要領に 基づいて意 図的計画的 に指導する ことが求め られる小学 校の教師に すれば、年 長児
の発達段階 になればも っと集団活 動を導入で きるのでは ないか。「 話を聞ける ようにする 」こ
とと合わせて、小学校への流れをつくってほしい。このような思いである。
ただ、 留意しなけ ればならな いことは、 9頁に示し た幼小教師 が望むこと は園児や児 童の実
態に基づいているものではなく、 そのようなイメージをお互いが抱いているということである。
イメージの“ずれ”は、学びの道筋の妨げとなっているといえる。

〔「つながり」についての教師への調査結果から見えること〕
お互いの 指導内容や 指導方法に 対して十分 な理解がな されなかっ たり批判的 に見たりす る傾向
がうかがえ る。特に「 個と集団」 、「環境構 成と系統的 な教科指導 」といった 指導上の観 点の違
いが浮かび上がってくる。そこで、幼小の教師同士の交流を密にしていくことが必要である。

課題の整理
これまで の調査等の 結果を踏ま えて、より よい「交流 」、よりよ い「つなが り」に向け た幼小
連携の取組のポイントをまとめると次のようになる。
◇交流活動などの実践を通して教師同士の「相互理解」を図ること。
具体的には 、@指導案 を協働で作 成すること A授業後の 振り返りを きちんと行 うことなど が
考えられる。
◇幼小の“ずれ”を修正し、「つながり」を意識したカリキュラムを開発すること。
具体的 には、@「 年長児の子 どもの姿」 や「1年生 児童への配 慮事項」を お互いに把 握し、
教師のかか わりのギャ ップを埋め ることA子 どもの「学 びの連続性 」という視 点でカリキ ュラ
ムを捉えることなどが考えられる。
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幼 小教 師がお 互い に望む こと (一部 を示 す)

幼 稚園の 教師 が小学 校に 望むこ と
○子ど もと 「とも に生 活する 」と いう意 識を もっと もっ てほし い。
○学習 場面 以外で も子 ども個 々の 姿を捉 える ように して ほしい 。
○トイ レや 廊下、 水飲 み場な ど、 校舎の 環境 をもっ と明 るいも のに してほ しい 。
○てい ねい で優し く正 しい言 葉遣 いで子 ども に接し てほ しい。
○3月 まで は遊び 中心 の生活 をし ていた 子ど もたち であ る。入 学直 後から 45 分刻み
の授 業で なく、 ゆと りある 日課 を心が けて ほしい 。
○机と 椅子 と黒板 とい う授業 形態 だけで なく 、工夫 をし てほし い。
○一方 通行 の授業 でな く、子 ども が主体 的に 学習す る楽 しい授 業を してほ しい 。
○学級 崩壊 は幼稚 園教 育に原 因が あると いう 決めつ け方 はやめ てほ しい。
○6歳 の子 どもな りに できる こと がある 。「 1年生 は何 もでき ない 」とい うイ メージ
をも たな いでほ しい 。
○幼稚 園か らの情 報が どの程 度活 用され てい るのか 疑問 である 。も っと話 し合 う場が
ほし い。




小 学校の 教師 が幼稚 園・ 保育所 に望 むこと

○話を 聞け るよう に指 導して ほし い。
○自他 の持 ち物の 区別 や和式 トイ レの使 い方 など、 基本 的な生 活習 慣を身 に付 けさせ
てほ しい 。
○手先 を使 った遊 びや ダイナ ミッ クな遊 び、 よいも のを 見たり 聞い たりす る経 験をた
くさ んさ せてほ しい 。
○人に 迷惑 をかけ ない ことに 気付 かせた り、 人間関 係を 広げる よう にした りし て、集
団生 活が スムー ズに できる よう にして おい てほし い。
○集団 遊び の楽し さや みんな で行 動する 経験 を積ん でお いてほ しい 。
○子ど もの 個性を いか すとい うこ とで、 好き なこと ばか りさせ ない でほし い。 みんな
で一 つの ことに 取り 組むよ うな 活動を 経験 させて ほし い。
○就学 前に は、小 学校 の生活 リズ ムに慣 れさ せるよ うに 、保護 者に 啓発し てほ しい。

(調査 研究 協力員 が行 った聞 き取 り調査 等に よる)


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幼小連携のカリキュラム開発の取組

課題の整理を踏まえ、よりよい幼小連携を行うには、「交流活動」での取組と、それと関連
させながら「つながり」を意識したカリキュラムの開発をする必要がある。したがって、指導
計画や指導案のみを示すのではなく、活動の例を紹介し、その流れの中で指導案等を示すこと
と する。
(1)相互理解を深める「交流」の実践
ここでは 幼稚園教育 と小学校の 生活科の授 業における 交流活動を 取り上げて 考察する。 交流活
動を始める にあたって の問題は、 活動そのも のに対する 幼小の教師 の捉え方の 違いである 。単元
ごとに区切 られ時間も 決められて いる小学校 の活動と、 遊びが生活 の中心であ る幼稚園の 活動を
どのように 重ね合わせ るか。具体 的な交流活 動の中味の 話をする前 に、同じ土 俵に立ち、 お互い
が感じている疑問点を出し合う場を設定することが第一歩である。

相互理解に向けての話し合い
相互理解 のための最 初の試みの 一つとして 保育参観、 授業参観を することが 挙げられる 。実際
の場面を共 有すること で、幼稚園 の教育と小 学校の生活 科の指導に ついて、共 通点や違い などに
ついて理解 し合う機会 をもつこと ができるか らである。 合わせて双 方の教師に よる研究会 を設け
てカリキュ ラム観など を話し合う ことも有効 である。具 体的には幼 稚園の年間 指導計画と 小学校
生活科の年 間指導計画 をそれぞれ 持ち寄って 照らし合わ してみたり 、第1表の ように一覧 にして
みたりする 試みがある 。また、幼 稚園教育要 領と小学校 学習指導要 領生活科を 読み合った り表記
を比較した りして、実 践において 重視してい る点を確認 し合うこと も意味ある ことである 。例え
ば第2表に まとめたよ うに、幼稚 園教育要領 は「親しみ をもつ」、 「興味・関 心をもつ」 という
言葉が多い が、学習指 導要領の生 活科では「 分かる」、 「できる」 が多くなっ てくる傾向 を読み
取ることができる。
こうした 試みによっ て、交流活 動の考え方 や進め方に ついての話 し合いを深 める素地を つくる
ことができる。

交流活動に向けての話し合い
話し合いでのポイントとしては、例えば次の3点を挙げることができる。
◇指導計画を持ち寄って、それぞれの「ねらい」を確認する。
◇どちらかが「お客さん」になってしまう活動にならないようにする。
◇実施後の研究協議の時間を確保し、活動を振り返って今後につなげるようにする。
指導計画 については 、相手校( 園)のねら いや教師の かかわり等 を取り入れ た指導案を それぞ
れが作成す るか、一つ の共同指導 案にするか 、形は多様 でよいが、 いずれにし てもそれぞ れのね
らいが明確 になってい ることが重 要である。 このことは 、どちらか が「主」で どちらかが 「従」
に陥ってし まうような 活動を防ぐ ことにもつ ながる。ま た、多くの 研究校(園 )が指摘し ている
ように、実 施後の研究 協議が相互 理解を深め 今後の交流 を推進する 働きをもつ ので特に重 視した
い。
このようにして取り組むと 12 頁のような交流活動の実践を行うことができる。
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第1表 幼稚園(年長)と小学校(生活科)の活動内容一覧(例)

4月    5 月  ( T期) 6月    7 月 ( U期) 9月     10月 ( V期)  
○年 長に なったことを喜び、自覚を もっ て行動
する ことができる
○新 しい環境に 慣れ、友だちとの遊びや生活
を楽 しむことができる
○活動に 対し 、自分な りに工夫し たり、挑戦し
たりして力い っぱい遊ぶこと ができる
○気の 合っ た友だちと、目的を もっ て自分た ち
の遊びを 進め ることができる
○気の 合う 友だ ちと共通の 目的 をもち、自分 の
考え を出したり相手の 考え を受け入れ ながら
遊びを 進め ることができる
○身体を 十分に 動かす楽し さを味わ いなが
ら、自分な りに目的を もっ て挑戦する ことがで
きる
○学 校の 施設の 様子や学校 生活を 支え てい
る人々や 友だ ちのこと が分かる【内 容1 】
○楽 しく安心し て学校生活を 送る こと ができる
【内 容1 】
○通 学路の 様子に 関心を もち、安全な 登下 校
ができる【 内容1】
○愛 着を もって草花を 育て 、変化や成長の 様
子に 気付くことができる【内容7 】
○身近な 生き 物を 捕っ たり飼っ たりして、親し
みを もっ てかかわることができる【内容7 】
○自分た ちが育て ている草花の 世話を 通し
て、植物を 大切に しようとする 気持ち をもつこと
ができる【内容7 】
○日ざ しや風、 周囲の 様子などから、夏の自
然を 感じ たり春と の違いに気付 いたりすること
ができる【内容5 】
○梅雨の 時期の 生活 の様子に 関心を もち 、自
分た ちの生活を 工夫する こと ができる【内 容5 】
○家族の 団らん、家族で 過ご す楽し み、 家族
一人一人 のよさに気付き 、自分の 役割 を積極
的に 果た すこ とができる【内容2 】
○規則正 しく健康に 気を 付けて 生活を する こ
とができる【 内容2】
○2 年生に なった喜びを 感じ 、楽し く学校生活
を送ろうとする意欲を もつこ とができる
○新 1年生に 対し て自分た ちができることは何
かを考え 、行動する こと ができる【内容 8】
○栽 培方法を 考え たり変化や 成長の 様子を
観察 したりしながら野菜を 育て ることができる
【内 容7 】
○身近な 生き 物を その生育環境を 考え ながら
飼育し 、変化や成 長の 様子に 気付き 、大切に
する こと ができる【内容7 】
○自分た ちの地域の 自然環 境に 目を 向け、 親
しみや愛着を もつこ とができる【内容3 】
○身近な 生活圏で ある地域に出かけ、町の
様々な 場所 や人々は 自分た ちの生活と かか
わり があ ることに気 付くことがで きる【内容3】
○公共施 設に はみんなのために働く 人々が い
ることが分か り、安全に 気を 付けて 正しく利用
する ことができる【内容4 】










     
 
 
 




 
 
 
 


 
 




 















































・町探検 に出かけ、地域
の人々と ふれ あう
・図書館 や駅な どの公共
施設の 利用 方法を 体験
する
・秋探し をする
・公園や野 原な ど
で自然を 利用し て
遊ぶ
・家族の よさを発表
し合ったり自分が で
きる ことを考えたり
する
・草花の種と りをしたりサツ マイモを
収穫したりす る
・バッタなど の虫とりをする
・自分なりに 目的をって挑戦 する
・自分の考え や思いを伝えた り相手を
受け入れたり する
・物語に親し み、イメージを ふくらま
せながら楽し んで聞く など
・身近な 生き 物を 生育環
境を 考えながら飼育する
・生き 物マップを作っ たり
生き 物ランドを開いたりす

・夏 探し をする
・雨 の日探検を する
・草 花の 世話を する
・身近 な野原や川な ど
で生き物探し をする
・捕っ た生き 物を 飼育
する
・夏野菜やサ ツマイ
モの苗植え をする
・栽培や観察 の方
法を 話し 合い、当番
を決 める
・2年生の 教室 や新
しい 先生、友だちと
のかかわ りを深める
・1年生を 迎え る会を
開く
・汗 を拭いたり帽子を かぶったりして
夏の 過ごし方を身に付 ける
・身 の回りの物を片付 ける
・人 の話を注意して聞 き、内容を把握
する  など
・春探し をする
・花の 種まきをする
・学校を 探検する
・通学路を 歩く
学校だ いすき
・年少児や入園児 と楽しく遊ぶ
・道具や遊具の使 い方に慣れる
・全身を使って遊 ぶ
・いろいろな運動 に興味を持つ
ごっこ遊び、ボール遊び 、跳び 箱、縄跳
び、砂場・遊具遊び
入園 式
春と なかよし
夏と なかよし
生き 物だ いすき
秋と なかよし
2年生 になったよ
野菜を 育て よう
生き 物を 育てよう
・公園に出か け、草花に親し む
・水の生き物 や昆虫を捕る
夏野 菜収穫、 散歩、ザリガ ニ・虫と り
七夕
避難訓 練
みん なだいすき
町を 探検し よう
日常の園生活 、ペープサー ト、飛行機 と
ばし 、絵画製作 、飾り作り 、歌・踊り
日常の 園生活、 絵本、絵画製作 、歌・踊
り、 祖父母 ・高齢者と のふれあ い
・場面に応 じた挨拶をする
・健康で安 全な生活を身に 付ける
・飼育小屋 の生き物の世話 をする
・見たこと を絵や工作で表 現する
・リズムに 合わせて楽しく 踊る など
日常 の園生活、絵本、 絵画製 作、 折り
紙、小麦粉粘土 、歌・踊り
・夏野菜の種まきや サツマイモの苗植
えをする
・散歩に行き、春の 風景や風の心地よ
さを味わう
散歩、 虫とり、 花摘み 、種まき・苗植え
・砂 や泥遊びを通して 集団遊びの楽し
さを 味わう
・目 的に応じて道具や 用具を選択し、
遊び を工夫する
・水 遊びを通して全身 運動を楽しむ
砂・水・泥・色 水遊び 、プール、川遊び 、
鉄棒
お泊 り保育
運動 会 健康診断 遠足
・ルールを考えなが ら一緒に遊ぶ
・いろいろな運動に 興味をもち、思い
切り身体を動かす心 地よさを味わう
鉄棒、跳び 箱、縄跳び 、ご っこ遊び 、鬼
ごっこ、リレ ー、泥団子作 り
種と り、 いも掘り 、虫と り、ど んぐり拾い































第2表 平成 10 年幼稚園教育要領と平成 11 年小学校学習指導要領の文末表記の比較
ねらい・内容に見られる文末表記 幼稚園教育要領 学習指導要領(生活)
親しむ、親しみをもつ等 11箇所 2箇所
興味・関心をもつ、興味をもつ等 10箇所 5箇所
分かる 3箇所 4箇所
できる なし 13箇所
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交流活動の実際
ここでは小学校の教師が幼稚園に働きかけ、生活科の単元で行った交流活動を紹介する。
A小学校 とB幼稚園 は昨年度ま でも交流活 動を行って きたが、相 互理解を深 めるまで至 ってい
ないと双方が感じていた。
A小学校 の第1学年 担当の教師 は、事前に B幼稚園の 保育を見学 させてもら った。保育 参観に
よって気付 いたことは 、年中児の 世話もする 年長児の自 立した行動 と、できる だけ口出し せずに
個々の子ど もを見守ろ うとする教 師の姿であ った。園長 からも幼小 交流の必要 性の話があ り、事
前事後の打 合せを密に とって、交 流活動をと もに考え、 実践してい くことを共 通理解した 。第4
図は、幼稚園と小学校の教師による打合せ会の流れを示したものである。
第1回の 打合せ会@ では、保育 参観での年 長児の姿な どを踏まえ 、どちらか が受身的に なるの
ではなく、 一緒に遊ぶ 活動を通し て双方のね らいを達成 させること を確認した 。小学校側 のねら
いは「自分 たちより年 齢の低い友 だちに適切 に接し、楽 しく遊ぶこ と」であり 、幼稚園側 のねら
いは「小学 生とふれ合 って遊び、 親しみを深 めること」 である。小 学校の教師 が指導案の 原案を
つくったが 、話し合い の中で幼稚 園の指導案 にも通じる ように形式 を工夫し、 幼稚園の教 師も加
除修正しながら作成した。(形式は例示1と同じ)
第2回の打合せ会Aでは、 作成した指導案をもとに指導方法や配慮事項を中心に協議を行った。
「子どもの 意識の流れ を大事にし ているか」 、「年長児 や1年生に 対するかか わり方はど うか」
などについて具体的に話し合った。
幼稚園を交 流場所とし た第1回の 交流活動で は、制作活 動やごっこ 遊び、遊具 を使った遊 びや
ルールを決 めてのゲー ムなど、自 由に遊べる ような場面 を設定した 。あいさつ や片付けを 含めて
2時間程度の活動を行った。
活動終了後、 第3回の打合せ会Bを開き、 本時の反省とともに第2回の具体案の検討に入った。
次回はA小 学校を会場 に交流活動 を行うが、 活動空間を 広げ過ぎず 子どもたち がかかわり をもち
やすいようにしたり、 1回目に十分満足できなかった子どもに対する配慮を確認し合ったりした。
第4回の打合せ会Cでは、例示1の指導案を協働で作成し、第2回の交流活動を実施した。
双方の教 師は、2回 の交流活動 で子どもた ちの新たな 側面を発見 することが できた。第 5回の
打合せ会Dでの振り返りで、 「ここまで1年生が自分から行動できるとは思わなかった。 」、「普
段は何でもやってもらっている子が自分から年長児にかかわろうとする姿を見ることができた。 」
という小学 校の教師の 感想があり 、また、「 制作コーナ ーで1年生 がつくった 作品を見て 『すご
いな』と感 心している 年長児がい た。」、「 世話をして くれる1年 生や一人で 思いっきり 楽しん
でいる1年 生などいろ いろな子ど もがいて、 多様な接し 方をするの だというこ とを年長児 は経験
できた。」 、「昨年ま での交流は 、お客さん 的で、園児 は言われる まま動く感 じが強かっ たが、
今回は小学 校へ行って ものびのび と自分で判 断して行動 していた。 」といった 幼稚園の教 師の発
言があった。
教師同士 の交流とい う点からも 双方にとっ て収穫であ った。「事 前の話し合 いと事後の 反省に
よって、ね らいやかか わり方をお 互いに理解 しながら実 践すること ができた。 」、「保育 参観を
踏まえて交 流を行った ので、年長 児を『赤ち ゃん扱い』 せずにかか わることが できた。そ のまま
自立心を摘 みとらない ように小学 校生活につ なげたい。 」、「卒園 児の成長の 様子を見る ことが
できた点も 幼稚園の教 師にとって はよかった 。」そして なにより「 交流活動の 振り返りを ともに
行うことで 、子ども観 や指導観に ついての話 し合いがで き、相互理 解を深める ことができ た。」
といった点が成果として挙げられた。
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第4図 幼稚園との打合せ会の流れ









































































第1 回幼小合同指 導案作成
打合 せ会@ (幼稚園に て) 交流の場面設 定・在り 方等の話 し合い(第1回幼 小合同指導案作成 のため )
・ね らい(教師のねら い・子どものねら い) ・出会わせ方 (子ども 同士の自然 な出会い)
・交 流対象(1年生1 クラス と年長児2 クラス) ・交流場所(幼 稚園、小学校など )
・交 流内容(出会いか らどのような 活動 や展開が可能か) ・交流回数(何 回くらいが 負担に ならずに適当か)
・打ち合わせ (どういう 流れで何回 くらい 打ち合わせが必要 か) な ど
打合 せ会A (幼稚園に て) 交流指導案( 第1案) の検討
・交 流活動のねらいは 適切か ・幼小それぞれ の立場での出会 わせ方は自然になっ ているか
・こ れまでの子どもの 意識の流れや活動 から 見て、交流活 動に無理やずれは ないか
・園 児や児童に対して の教師の援助や環 境構成 、指導は適 切に設定されてい るか
・子 どもへの具体的な 援助や指導法、指 導内容、子どもの 見とり、評価につ いて
・計画を進める上での細 かい留意点 ・子どもの情報交 換 ・第1回交流当日の流 れ な ど

指導案の形式 の改善
準備
第1回交流 活動
打合 せ会B (幼稚園に て) 交流後の反省 と今後 の交流の検 討
・交 流活動のねらいは 適切であったか ・自然な出会わ せ方であったか
・子 どもの意識の流れ に沿 った活動にな っていたか ・子どもの様子 や学びについて
・子 どもの見とり、援 助や指導は適切で あったか・今後の 展開について (ね らい、活動内容、 援助や指導)など
打合 せ会C (小学校に て) 第2回交流指 導案 の検討
・交 流活動のねらいは 適切か ・ 子どもの意識の流 れに沿 う展開にな っているか
・子 どもの情報交換 ・ 当日の流れ等細 かい留意点
・具体的な援助や環境 構成 、指導法、 指導 内容 、子どもの見 とり、 評価につい て な ど
打合 せ会D (小学校に て) 交流後の反省 と今後 の交流の検 討
・交 流活動のねらいは 適切であったか ・子どもの意識の 流れに 沿った活動 であったか
・子 どもの様子、 学び について ・子どもの見とり 、援助や指導は適 切であったか
・お 互いの教師から学 んだこと、お互い の子どもを見て学 んだこと、子ども たちの交流に互恵 性があったか
・今 後の展開 について (ねらい、活動内容 、援助や指導 ) ・交流全体を 通して 気付いたこと、学 んだこと など
第2回交流 活動
次回の具体案 作成
準備


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子どもの活動と教師のかかわり
幼小合同
年長児の姿
○小学生が園長先生にくれた手紙を掲示したことにより、1年生
に親しみをもったり、文字に関心をもったりする姿が見られる
○小学生にもらったドングリゴマで遊んだり、次回の交流を楽し
みにしたりしている姿が見られる
○友だちとのつながりを深めながら人形劇ごっこを楽しんでいる
活動内容・流れ
○また会えたねの会(10:00)
校庭
・あいさつ(1年生)
・じゃんけんきしゃぽっぽ(教師)
○トイレ休憩(10:15)
○自由遊び(10:20)(30分)
校庭(雨天体育館)  職員2人
  鬼ごっこ ボール遊び
3組教室       職員2人
  お絵描き遊び、モール遊び、折り紙遊び、
  ハンカチ落とし、ドングリゴマ作りなど
○他の組の友だちとも遊ぼう(10:55)(25分)
(1・2組の児童と遊ぶ。3組での遊びに夢中
になっている場合は3組の児童との遊びを続け
る)
○片付け(11:15)
○また遊ぼうねの会(11:20)
校庭
  ・感想発表(幼小子ども数名)
  ・あいさつ(1年生)
○年長児学校発(11:30)


作って遊ぶ
お絵描き 折り紙 ドングリゴマ 指人形   など
年長児に対するねらい
○小学生とふれあって遊び、親しみを深める
幼稚園の教師から

〔活動内容において〕
○見立て
○素材・用具選び
○自己表現
○手を加えて楽しむ
   など
表現の幅を広げ意欲
を高める
〔1年生とのかかわり
において〕
☆ふれあう
☆依存する
☆模倣する
☆あこがれる
などから、親しみを
もてるようにする
小学校の教師から

〔活動内容において〕
○アイディアやイメー

○素材・用具選び
○作り方や試行
○安全 など
製作や遊び方の工夫が
できるようにする
〔年長児とのかかわりに
おいて〕
☆楽しく会話をする
☆アイディアやイメー
ジを出し合う
☆よりよい方法等をア
ドバイスすることがで
きるようにする
日時
11月○日
配慮事項(☆年長児に対して★1年生に対して◎共通)
〔何をしてよいかわからない子〕
☆遊びに誘い、友だちとふれあうきっかけづくりをする
★友だちの様子を見たり、教師が一緒に遊びをやってみたりしてしばらく寄り添い、自分の興味のあるこ
とを探せるようにする
〔作業に戸惑っている子〕
☆アイディアを出したり手助けしたりしながら、作る喜びを感じられるようにする
★得意な友だちを一緒にさがしたり、一人でできたところをほめたりするようにする
〔友だちと積極的に遊んでいる子〕
☆かかわりを見守り、感想等を聞いて共感することによって、自立感や責任感が育つようにする
★かかわり方に気を配りながら見守り、よいところを認めてほめるようにする
〔かかわりたい思いはあるが行動にまでうつせない子〕
☆代弁者となったり見守ったりしながら、仲間に入れるよう援助をする
★声をかけるように勧めたり一緒に仲間に入ったりして、自分の思いを表現し仲間とのつながりをもてる
ようにする
例示1
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指導案
1年生の姿
○年長児と遊びたいとの思いがふくらんで、招待する気持ちが高まっている
○前回の交流で行った遊びをまた行いたいと思っている子がいる
○縦割り班活動で高学年が行っていたことを自分たちもやってみたいと考え
ている
1年生の育ちに対する教師の願い
○年長児と会話をしながら遊び、前回の
交流よりもさらになかよくなってほしい
○年長児とかかわる中で遊びを工夫し、
さらに楽しく遊んでほしい
○年長児を意識して遊びを考えてほしい
?
本時目標
○アイディアを出し合うなど、
工夫して遊びを楽しむことがで
きる
○年長児とかかわり、親しみを
もつとともに適切な接し方に気
づくことができる
〔友だちの遊びをじっと見ている子〕
☆一緒にながめたり、どんな遊びか伝えたりして、遊びに興味がもてるようなかかわりをする
★その遊びをしたそうな様子であれば、友だちとのかかわりをもてるようにする
〔一人で没頭している子〕
☆満足するまで見守り、後に思いや工夫などを聞き、やりとげた満足感を味わえるようにする
★納得するまで自分の力で遊びを展開できるように見守り、充実感を味わえるようにする
〔仲間がいるが一人だけで楽しんでいる子〕
☆教師も仲間に入り、一緒に活動する楽しさに気付くようにする
★周りの子に促したり、教師が代弁したりして、みんなで楽しむためにはどうしたらよいか考えられるよ
うにする
◎不安がる子には励ます、寄り添うなどする ◎基本的に教師は見守る態勢でいることとし、1年生が年
長児とかかわることを強制せず、子ども同士の自然なかかわりを見守る ◎児童が乗り越えられそうにな
い場面に直面しているときや教師の言葉かけや集団で活動することによって、その活動に広がりや深まり
が期待できると判断した場合に教師はかかわる ◎年長児は1年生に対して親しみをもち、身体を通して
他者との関係性の絆をつくる。1年生は年長児に対して、思いやりをもつとともに自分の成長に自信をも

、年長 児への 関心をもてるようにする
ゲームで遊ぶ
ボール遊び 鬼ごっこ ハンカチ落とし  など
お店屋さんで遊ぶ
スライム 割りばしでっぽう 的当て   など
幼稚園の教師から

〔活動内容において〕
○ルールを知る
○自己表現を楽しむ
○コミュニケーショ
ン など
相談したり役割を決
めたりして楽しむ
〔1年生とのかかわり
において〕
☆ふれあう
☆模倣する
☆あこがれる
などから、親しみを
もてるようにする
小学校の教師から

〔活動内容において〕
○アイディア
○ルールづくりや役割
分担 など
遊び方の工夫ができる
ようにする

〔年長児とのかかわりに
おいて〕
☆誘う、仲間に入る
☆アイディアを出し合
う、話をよく聞く
☆年長児にわかりやす
いルールや役割を考え
ることができるように
する
幼稚園の教師から

〔活動内容において〕
○コミュニケーショ

○発見 など
興味・関心を広げる

〔1年生とのかかわり
において〕
☆ふれあう
☆依存する
☆模倣する
☆あこがれる
などから、親しみを
もてるようにする
小学校の教師から

〔活動内容において〕
○アイディアやイメー

○素材・用具選び
○作り方や試行
○役割 など
製作や遊び方の工夫が
できるようにする
〔年長児とのかかわりに
おいて〕
☆年長児と一緒に楽し

☆年長児がわからない
ことを教える
☆よりよい方法等をア
ドバイスすることがで
きるようにする
場所
A小学校
1年教室・校庭
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環境構成等

〔共通〕
○仲よく な った年長 児 や1年生 の 名前を覚 え たり覚え て もらった り するため に 名札を用 意 し て お く
○どこで何をするかが分かりやすいように、コーナーを設ける
○その 場で 簡単な もの を作る こと ができ るよ うに、 木の 実や葉 っぱ 、空き 容器 、接着 剤等 を用意 して おく
○交流が豊かになるように、教師が積極的にかかわり楽しむ姿を見せていく
○年長児や1年生が思いついたことや考えたことを話しやすい雰囲気をつくる

〔小学校側〕
○迎え方・送り方・あいさつ・安全な環境づくり、場所の表示などを考えておく
○年長児がやってみたい遊びを提案したときにはどうしたらよいかを話し合っておく
○カッター、きり、接着剤などの危険な道具は教師がもっておき、必要なときにはすぐ使えるようにする
○幼稚園の先生方にも気軽に声をかけてよいことを伝えておく
○交流の様子をデジタルカメラなどで記録しておき、また遊びたいという願いをもてるようにする

〔幼稚園側〕
○前回楽 しん だ「じ ゃん けんき しゃ ぽっぽ 」は 安心し て取 り組め る活 動であ り、 スキン シッ プもと りや すかった
ので、自由遊びへの期待をさらに高めるようあいさつの後に行うようにする(CD を持参する)
○小学校に向かう前に、小学校のことや今日の遊びのことを話し、安心感をもてるようにする
○いつもと違った環境に不安を感じやすいA児とB児とC児は安心できるように教師がそばにいて気配りをする
○いろいろなことに興味・関心がいってしまうD児とE児には配慮する
○行動範囲が広がるので、教師は教室と校庭に分かれ、随時人数を確認し安全管理に努める
○教師が場所の把握をしっかりして、緊急時の対応に備える

〔会場図〕




















玄 関
3組
・ストラックアウト
・魚つりゲーム
・シャボン玉
・アクセサリー
・スライム
・折り紙
・ストロートンボ
・こまショップ
・紙コップゆび人形
・紙コップ風車
・ 折 り 紙 ・ 秋のもの で工

・割りばしでっぽう射的
・ゴルフゲーム
・魚つりゲーム

ボール遊び
正門

(校 庭)
ゲーム遊び
鬼ごっこ
1組 2組
女子

トイ


男子

トイ


ハ ンカチ
落とし
お絵
描き
ドン
グリ
ゴマ
モー

折り紙
ゆび人

ドア ドア
また会えたねの会
また遊ぼうねの会
指導案つづき

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小学校生活科の評価規準と評価の視点



指導案つづき
評価 の
観点
生活への 関心 ・意欲 ・態 度 活動や体 験に ついて の思 考・表

身近な環 境や 自分に つい ての
気付 き



評価
規準




○友だち や 年長児な ど と 積
極的にかか わろうとし て
いる
a周りの 友 だちや年 長 児 に
進んで声を かけ一緒に 遊
ぼうとし てい る
b楽しく 会 話をした り 、 遊
びが楽しく なるように 進
んでアイデ ィアを出し た
りしてい る
○ 友 だ ちや年 長児 などと かか わ
りな がら、適切 な接し方を 考
えて遊ぶ こと ができ る
a 会 話 を楽し んだ り、困 って い
る友 だちや年長 児の話を聞 い
たりする こと ができ る
b 楽 し く遊ぶ ため に、自 分の 考
えを 伝えたり相 手の話を聞 い
たりする こと ができ る
○友だちや年長児などへの接
し方や、 仲間と遊ぶ と楽し
いことに 気付くこと ができ

a困っている友だちを援助す
る大切さ がわ かる
bアイディアを出し合いなが
らみんな で遊ぶと、 役割や
ルールが 生まれてさ らに楽
しくなる ことに気付 いてい









評価

視点


・年長児 と の遊びの こ と や
楽しみにしていること等
を進んで話そうとしてい

・進んで 元 気なあい さ つ を
したり、来てくれてうれ
しい気持ちを表現したり
している
・前回一 緒 に遊んだ 年 長 児
や同じ遊びをする友だち
に進んでかかわって楽し
く遊ぼう とし ている
・自分が 使 いたい道 具 や 材
料を進ん で準 備して いる
・自分が 作 りたいも の を い
ろいろとイメージして作
ろうとし てい る
・「 仲 間に 入れて 」「 一緒に
遊ぼう」など周りの友だ
ちや年長児に進んで声を
かけよう とし ている
・わから な いことや 困 っ た
ことは進んで友だちや先
生に聞い てい る
・夢中に な って、遊 ぶ も の
を作ったり遊んだりして
いる
・失敗し て も何度も や り 直
そうとし てい る
・自分が 使 ったもの を 進 ん
で片付けたり、友だちや
年長児の後片付けを進ん
で手伝っ たり してい る
〔以下省 略〕
・ 友 だ ちや年 長児 が折り 紙の 折
り方や ゲー ムの遊 び方 など を
尋ねて きた ときは やさ しく 教
えること がで きる
・ 楽 し く遊ぶ ため に、友 だち や
年長児 とア イディ アを 出し 合
うことが でき る
・ 友 だ ちや年 長児 と一緒 に、 ル
ールや 役割 を決め て遊 びを 楽
しむこと がで きる
・ 困 っ ている 友だ ちや年 長児 に
やさし く声 をかけ たり 手助 け
したりす るこ とがで きる
・ 自 分 が作り たい ものを イメ ー
ジして 、絵 や言葉 で表 現し て
いる
・ 素 材 の置き 方、 並べ方 など を
工夫し て作 ったり 遊ん だり す
ることが でき る
・ ど う すれば よく 回るこ まを 作
ること がで きるか を考 える こ
とができ る
・ よ く 回るこ まの 回し方 を考 え
て遊ぶこ とが できる
・ 使 い やすい 用具 を使っ て好 き
なものを 作る ことが でき る
・ 用 具 の使い 方が わかり 楽し く
遊びがで きる
〔以下省 略〕
・自分が困っているときに助
け て も らうと うれ しいこ と
に気付い てい る
・友だちや年長児が困ってい
る と き など、 やさ しく声 を
か け 理 由を聞 いた り手助 け
し た り すると よい ことが わ
かる
・ルールや役割を決めて遊ぶ
と 遊 び が楽し くな ること に
気付いて いる
・年長児や友だちの遊びの工
夫 や 自 分がで きる ように な
ったこと に気 付いて いる
・葉っぱや木の実、空き容器
な ど を 使うと 、い ろいろ な
も の を 作った り遊 んだり す
る こ と ができ るこ とに気 付
いている
・葉っぱ 同士はの りでよい
が 、 木 の実や 空き 容器な ど
を く っ つける とき には接 着
剤 を 使 うと便 利で あるこ と
に気付い てい る
・どんぐりの種類や形や色に
よ っ て 回り方 や色 の見え 方
が違うこ とに 気付い てい る
・ドングリゴマのよく回る作
り 方 が 分かり 、ど のよう に
回 し た らよく 回る かに気 付
いている
〔以下省 略〕


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(2)「つながり」を意識したカリキュラムの開発
A小学校 とB幼稚園 の教師たち の言葉から も分かるよ うに、双方 の教師は、 子どもの姿 や教師
のかかわり 方について これまでの イメージを 修正しなけ ればならな いことを、 交流を通し て感じ
るようにな った。この ことは、そ れぞれのカ リキュラム の見直しを する必要に 迫られてい ること
を意味する 。交流活動 のもち方だ けではなく 、「幼小連 携の本質は カリキュラ ムにある」 といわ
れるように 、幼稚園か ら小学校へ どのように 渡していく かという「 つながり」 を考えた一 貫した
カリキュラムの開発が求められている。

指導計画の改善
まずは指 導計画の改 善である。 交流活動を 幼稚園と小 学校のそれ ぞれの年間 指導計画に 位置付
けることが 第一に挙げ られる。最 初はどちら かがアクシ ョンを起こ して交流活 動をスター トさせ
る形である が、次年度 以降のこと を考えると 、事前に時 期や内容な どを決めて おいた方が 取り組
みやすい。 生活科にお ける単元配 列や時数の 問題だけで なく、幼稚 園でも他の 行事の時と 同様に
少しずつ子どもに小学生のことを意識させるようなかかわりが求められるからである。
第5図は幼 稚園の指導 計画と生活 科の指導計 画の関連付 けをイメー ジしたもの である。こ のよ
うな形で交流活動を年間指導計画に位置付けることが大切である。 ここではどのようなねらいで、
どのような 内容を行う のか、それ が今後の活 動にどのよ うにいかさ れるのかを 明確にする 必要が
ある。もち ろん、それ によって活 動が拘束さ れるという ことではな い。方法は 多様であり 、子ど
もたちの様 子によって 年間指導計 画を修正し ていけばよ いのである 。計画・実 施・評価を 一体と
捉え、常に改善を図っていくカリキュラム観に立つことが大切である。

「架け橋」の“ずれ”の修正
次に、幼 稚園の年長 後半から小 学校の入学 後にかけて 、いわば「 架け橋」の “ずれ”や かけ違
いを修正す ることであ る。交流活 動の実践に よって得ら れた「意外 と」、「予 想以上に」 、「思
っていなか った」、「 気付いた」 といったこ れまでのイ メージとの ずれを拾い 集めていく と、カ
リキュラムを開発する材料になる。
前述の例 で言えば、 交流活動に よって自立 した年長児 の姿を見た 小学校の教 師は、1年 生に指
示ばかりし ていたこと を反省し、 「1年生な りの自立」 を考え、そ れを踏まえ た学習活動 が展開
できるよう な指導計画 を考えるで あろう。ま た、幼稚園 の教師の「 見守る」指 導や環境構 成の意
味も実感で き、今後の 指導にいか すようにな る。一方、 幼稚園の教 師も小学校 は机と椅子 と黒板
といった一 方通行的な 授業ばかり でなく、生 活科をはじ めとして「 子ども主体 」の学習が 行われ
ている点を 認めること ができたで あろう。相 互理解が進 むと、環境 を通した教 育から生活 科を架
け橋として系統的な教科教育への流れを一貫してみることができるのである。
また、幼 稚園は「個 」小学校は 「集団」と いう指導者 の意識は、 相手に対し て抱いてい たイメ
ージほど実 際のところ は強いもの ではないこ とも交流を 通して理解 することが できるであ ろう。
幼稚園では 年長後期に なると集団 遊びを積極 的に取り入 れるように しているし 、小学校も 個に応
じた指導を進めている。最近では幼稚園でも年長期に「グループが一緒になってかなり先の目標
を立て、 それを実現するために努力する」 (無藤 2006) といった 「協同的な学び」 を意識化させ
ていこうと する提言が ある。結果 として生活 科につなが っていくよ うな小学校 の学習を意 識した
幼稚園教育のカリキュラム改善である。
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第5図 年間指導計画における「交流」と「つながり」



















3 月 2 月 1 月
12 月
11 月
10 月
4 月
5 月
第1学年生活科年間指導計画( 例)
内 容 3の単元 内容3・ 8の単元
交流活動
内容1の単元
第1学年生活 科
年間指導計画( 例)
第2学 年生活科
年間指導計 画
10 月
1 月
11 月 4 月
5 月
W期のねらい
と内容
X期のねらい
と内容
12 月
2 月 3 月
協同 的な学び
幼稚園5歳児年間
指導計画( 例)
交流活動
つな が り
幼稚園で どこまで育 て、それを 小学校がど のように受 け入れるか 。特に同じ 学区であれ ばこの
点をお互い に把握する ことが必要 であろう。 そこで、試 みとして簡 単な聞き取 り調査を行 った。
第3表は、 幼稚園の教 師数名に「 年長後期に 見られる園 児の姿」と して思いつ くまま出し てもら
い、それを まとめたも のである。 また、第4 表は、小学 校の1年生 の担任をし ている教師 数名に
「入学後の 1年生に対 してどのよ うな配慮を したか」を 書いてもら い、一覧に してまとめ たもの
である。
ここに示した 「園児の姿」 は一例であり、 教師たちの経験から出されたおおよその傾向である。
個人差、地 域差、園の 教育方針な どによって 大きく変わ ると考えら れる。しか し、学区内 の幼稚
園からの情 報はそれを つないでい く小学校の 教師には大 いに参考に なると考え る。生活上 、学習
上、そして 精神的な自 立がどこま でみられる のか、幼稚 園段階でど のような体 験をしてい るかな
どの実態把 握の上に、 生活科にお ける単元の 目標や学習 活動、さら には学級経 営を考える ことが
求められるのである。
「1年生 への配慮事 項」を見る と、幼稚園 の教師や保 護者の小学 校への不安 が解消され ること
も少なから ず見られる し、一方で 、年長の段 階で十分育 っているの でそこまで 配慮しなく てもよ
いという面もある。こうした資料は研究協議を深める材料となる。
子どもの 交流活動を 通して、ま た教師の交 流を通して 、「架け橋 」の“ずれ ”を修正し 、きち
んと結び付 けていくこ とは、幼小 の「つなが り」のある カリキュラ ム開発をす る大切な作 業とい
える。


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第3表 幼稚園年長後期に見られる園児の姿(例)

〔身 の回 りのこと 〕 〔係や 当番 など 日常生活のこと〕
○くつ を脱いだり 履いたりす る際に座 らずに立っ たまま行う ○自分 たちで係や 当番を決 め、当番順 をみんな で相談する
○登園 後、園服を 脱いでたた み、荷物 を整理する (5分程度 ) ○牛乳 を人数分取 りに行っ たりテーブ ルを拭いた りする
○服がぬ れたり汚 れたりした ら自分で 着替えをす る ○飼育 動物の世話 の手順が わかり、そ れを年少児 に教える
○暑さ 寒さで衣服 の調節を自 分でする ○用具 出しやライ ン引き等 、遊びの準 備を進んで 行う
○今日 の日にちを 確認し同じ 数字のと ころに出席 シールを貼 る ○今日 の流れや行 事等につ いて見通し をもって行 動する
○用途 に応じて水 道の蛇口の 向きを変 えて使用す る ○出席 をとらな くても自分 の学級の欠 席の子がわ かる
○並ぶ 順番を「○ ○さんの後 ろ」とい った覚え方 で理解する 〔片付 け・掃 除な どのこと 〕
○お弁当 の時にご はんやおか ずをこぼ さないで食 べる ○自分 の名前を確 認しなが ら片付けを する
○箸を 使って食べ る ○大き さや形等を 分類して 片付ける
○コッ プや箸を忘 れたとき、 一人で湯沸 室に借り に行く ○ぞう きんを固く 絞ってぞ うきんがけ をする
○言われ なくても 歯磨きや手 洗い、うが いを丁寧 に行う ○ほう きやちり とりを正し く使い、ゴ ミを集めて 取る
○手紙 等を受け取 りお便り帳 にはさん でリュック にしまう ○片付 けの終わっ ていない 場所を判断 して手伝う
○所持 品の始末や 降園の身支 度をスム ーズに行う ○絵表 示等を見て 、決めら れた場所に 掃除用具を 正しく戻 す
○活動 の前にトイ レに行く ○ロッ カーの中が いっぱい になると自 分で気付い て片付け る
○トイ レのスリッ パをそろえ る ○牛乳 を飲んだ後 、ストロ ー類とパッ ク類に分別 して捨て る
○適度 に休息をと りながら戸 外遊びを する ○牛乳 パックを小 さくたた んで捨てる
〔人 とかかわりながら 遊ぶ こと 〕 〔話す こと ・聞くこと〕
○友だち と遊びの 相談をし、 遊びに必要 な物を準 備する ○教師 の話を聞い て理解し 、行動に移 すことが できる
○ルー ルを守って 鬼ごっこや サッカー 、ドッジボ ールをする ○人の 話や読み聞 かせを2 0〜3 0分落ち 着いて聞く
○バト ンの受け渡 し方が分か りトラック を使った リレーをす る ○場の 雰囲気を察 して聞く 態度をとる
○大縄 跳びを自分 たちで持ち 手と跳ぶ 子に分かれ て進める ○大事 なポイント を聞き逃 さないよう に注意深く 聞く
○チー ムに分かれ て遊びをす るとき、 人数合わせ をする ○自分 の考えをみ んなの前 で恥ずかし がらずに発 表する
○友だち に刺激さ れて、苦手 なもので も挑戦しよ うとする ○グル ープの友だ ちと簡単 な話題につ いて話し合 いをする
○打楽 器を使い、 簡単な曲の リズム合奏 を楽しむ ○劇遊 びで展開に 合ったせ りふを考え 、流れの中 で言う
○伝言 ゲームやし りとり等の 言葉遊びを 楽しむ ○儀式 等で言葉を 大きな声 で述べる
○続き 童話を楽し む(ストー リーの続 きに期待を もつ) 〔時間 のこと〕
○劇遊 びで、役に なりきって 表現(動 き、言葉等 )する ○「長 い針が3ま で」等、 終了時刻を 意識しなが ら活動す る
○地域 の人でなじ みのある人 にあいさ つや声かけ をする ○市内 広報のチャ イムから 「もう1 2時、お昼だよ 」とわか る
○年少 児を思いや り、進んで 手伝いを し、役に立 とうとする ○登園 時刻を守ろ うという 意識をもつ
○「1 0回数えたら 交代」等、 自分たち で基準を決 めて遊ぶ ○決ま った時間の 中でやり 遂げようと する
○「みん なの○○ 」という意 識で用具 類を大切に 扱おうとす る ○「次 は○○をす る時間」 という意識 をもって行 動する
〔自然 に触れ て遊ぶこと〕 〔作っ て遊 ぶこと (巧緻 性)〕
○飼育 動物(ウサ ギ、チャボ 等)の世話 をする ○枯れ た花びらを 使って色 水作りをし て遊ぶ
○アサ ガオ、サツ マイモ等、 成長を観察 しながら 育てる ○育て た花を摘み 、室内に 飾ったり押 し花を作っ たりする
○ドン グリ拾いや 落ち葉集め をする ○虫探 し用の入れ 物を牛乳 パックや空 き箱を使っ て作る
○木登 り、木の実 拾い、虫と り、草花 摘み等をす る ○土を 使って泥ダ ンゴ(光 るもの、硬 いもの)作 りをする
○霜柱 や氷探しを する ○砂場 で共通のイ メージを もって数人 で(ダム作 り等)遊 ぶ
○野原 や畑のあぜ 道で虫探し をする ○木の 枝や落ち葉 、ドング リ等自然物 を使って遊 ぶ
○草花 の種や苗を 植えたり種 をとった りする ○水と 石鹸の割合 、大きさ 、色等を考 えてシャボ ン玉を作 る
○図鑑 を持って散 歩に出かけ る ○木片 を使って釘 打ちや組 み立て遊び をする
○川遊 びやプール 遊びを楽し む 〔天気 ・季節 のこと 〕
○稲作 を半年以上 かけて経験 し、米への 感謝の気 持ちをもつ ○日な たと日陰の 違いに気 付き、影ふ み遊び等を する
○散歩 や遊びを通 して日ざし や風の感触 、草木の 変化に気付 く ○四季 の移り変わ りに気付 く
○身の 回りの出来 事や自然現 象に対して 積極的に 関わる ○天候 に応じた身 支度をす る
〔多様 な遊 びの 経験 のこと 〕 ○雨が 降っている 様子を見 たり雨の日 の散歩を楽 しむ
○行事 に関する製 作活動を行 う ○天気 雨、虹、台 風等を体 験を通して 感じ、用語 を覚える
○よも ぎ団子や月 見団子等を 大人に手伝 ってもら いながら作 る ○学級 で天気や季 節のこと を話題にし 、友だち同 士で話し 合う
○生活 に関係ある 施設(図書 館・小学 校等)に関 心をもつ ○見慣 れない雲を 見つける と話題にな り、図鑑で 調べる
【自分自 身に 関す るこ と、日常生活に関することについて 】
【人や社会とのか かわ りに ついて の体 験や 技能 】
【自然との かかわりに ついての 体験 や技 能】






































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第4表 小学校入学後の 1年生への配慮事項(例)

【空間的な 面に ついて 】
○教室内の 環境 構成、 学校の 設備 面に ついて の配慮事項
・教室内が 明るく楽 しい雰囲 気になる ように飾 り付け( 掲示物、 花、色画 用紙の使 い方等) をする
・児童が描 いた学校 生活を紹 介した絵 を掲示す る等、学 校生活に 期待がも てるよう にする
・お誕生日 列車を作 り、月ご とに行事 などを書 き込むよ うにする
・クリアケ ースを教 室の背面 に張り、 カードな どをすぐ 差し込め るように する
・教室前面 の壁に日 課、時間 割、めあ てなどを 張り、学 校生活の 流れがす ぐわかる ようにす る
・掲示物は できるだ け児童の 目線に合 う低い位 置に掲示 する
・提出物を 入れる箱 を一定の 場所に置 く
・入口は後 ろから出 口は前か らと決め て安全面 に配慮す る
・机は前列 の数を増 やして教 師や黒板 に集中で きるよう にし、机 間指導が しやすい ように座 席の配置 を工夫す る
・植物の世 話は身近 なベラン ダで行う ようにす る
・給食時、 通常の配 膳台と合 わせて長 机を使い 、配膳し やすいよ うに配慮 する
【時間 的・形 態的 な面につ いて】
○ 日課 (登 校か ら下校ま で)における配慮 事項、授 業時 間・授 業形態における配慮 事項
・授業の前 や後、あ るいは集 中できな くなった とき、“ 45分”に とらわれ ず、手遊 び歌や絵 本の読み 聞かせを する
・1単位時 間を1 5分、2 0分で区切る場 合も考え 、トイレ 休憩を多 めに取り 入れるよ うにする
・1単位時 間の中に 、例えば 読む、書 く、話し 合うなど 、様々な 活動を取 り入れる ようにす る
・座りっぱ なしにな らないよ うに教科 の配列、 1単位時 間の中で の身体動 かし、操 作活動を 取り入れ るなど配 慮する
・チャイム 着席を指 導すると ともに、 休み時間 に授業が ずれ込ま ないよう にする
・音楽の授 業では鍵 盤ハーモ ニカの学 習が始ま るまでは 机は使わ ないよう にする
・朝の学習 準備、帰 りの支度 について 四つ切の 紙に書き 、必要な ときに掲 示する
・下校時に 一緒に帰 る友だち を早く覚 えられる ように席 を近づけ るなどの 配慮をす る
・「となり の人と」 「後ろの 人と」と いった組 合せの活 動を取り 入れ、友 だちを覚 え、仲よ くなれる ようにす る
・給食は個 人の食べ る量に合 わせる
【教師の かかわ りの 面に ついて 】
○ 子ど もへのか かわ り方につ いての配 慮事 項
・毎朝教室 で子ども を迎え、 登校時の トラブル はないか 、困った ことはな いか、学 校への不 安はない かを把握 する
・朝の健康 調べは一 人ひとり の目を見 て様子を 把握する ようにし 、休みの 子どもに も関心を もたせる ようにす る 
・腰を低く して一人 ひとりの 目線に合 わせて話 を聞いて 受け止め 、安心で きるよう にする
・名前を呼 ぶときは 、「さん 」づけに する
・ゆっくり 話し、大 事なこと は黒板に 書いたり 確認をし たりする
・指示はで きるだけ 短くする
・分かりや すい話し 方を心が け、一度 にたくさ んの内容 を言わな いように する
・“さすが 1年生” と、自覚 を促す言 葉を多く 使ってほ め、育て るように する
・分からな いことや 困ったこ とは友だ ちや教師 に言える 関係をつ くる
・給食時は 子どもた ちのグル ープに入 り、話を 聞くなど してふれ あうよう にする
・嘔吐やお もらしは すばやく 処理し、 子どもが 快適な服 装でいら れるよう にする
・おはよう の握手や 帰るとき の握手等 によるス キンシッ プを心が ける
・下校時は 地区別に 並んでか ら校門ま で送り出 す(4月 は教師に よる集団 下校を行 う)
○保護者に 対しての 配慮 事項
・不安が多 いためか 、細かい 質問が目 立つが、 丁寧に対 応するよ うに心が ける
・学年便り を週1回 発行し、 子どもの 姿を伝え るように 心がける
・保護者に 協力をし てもらっ たときは 、必ず何 らかの方 法でお礼 の気持ち を伝える ようにす る
・保護者間 の和がで きるよう に懇談会 のもち方 等を工夫 する
・連絡帳等 でのやり とりでは できるだ け具体的 にその子 のよさや 行動を書 き、学校 での様子 を知らせ るように する
・気になる ことは連 絡帳では なく電話 や直接会 って話す
・電話の対 応は気持 ちよく、 話を聞く 姿勢で、 受け止め る心を示 すように 心がける
・長期の欠 席には電 話でのや りとりを 密に行い 、必要に 応じて家 庭訪問す る






































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「見えないカリキュラム」を意識する
近年のカリ キュラム研 究では、「 潜在カリキ ュラム」あ るいは「隠 れたカリキ ュラム」、 それ
に「学校文 化」という 言葉が使わ れるように なった。幼 小のカリキ ュラムの「 つながり」 を考え
るとき、年 間指導計画 などの「見 えるカリキ ュラム」だ けでなく、 「見えない カリキュラ ム」つ
まり見えな い部分にも 着目する必 要がある。 見えない部 分とは、施 設の状態や 設置物、そ れに日
常的に習慣化しているような対応など、いわば「あたりまえ」に捉えられていた部分である。
第5表は、 幼稚園2園 と小学校2 校における 設置物の様 子や日常的 なことがら の手順など の一
部を対照さ せた表であ る。ここに は示してい ないが、庭 の広さや子 どもの人数 などは圧倒 的な差
がある。1 日の流れや 過ごす時間 、場面ごと の動きなど を点検して みても、幼 稚園と小学 校では
相当の違いがあることがわかる。
幼から小へ の段差(ギ ャップ)は 当然存在し 、子どもた ちはそれに よって自分 の成長を実 感す
ることがで きる。しか し、入学直 後の子ども たちにとっ て広大な運 動場はどの ように映る であろ
うか。 30cm 高くなった水飲み場の蛇口から水は飲めるであろうか。 そうした子どもの目線に立っ
て「見えないカリキュラム」を意識することが重要であろう。
第5表 幼稚園と小学校の「物・場所・日常」の比較[一部](例)























項 目 a幼稚園 b幼稚園 c小 学校 d小 学 校
机・テーブルの
高さ等
縦59×横1 19×高さ51.5cm
4〜5名で使 用
縦 60×横90×高さ50cm
4〜 6名で使用
高さ60p  長方形 高さ60p 長 方形
園児・児童の用
具の収納スペー

引き出し( 個人用・縦10×横
34.5p)ロ ッカー(園服、帽
子、着替え ・高さ89×横32p)
棚 (個人用・縦10×横40× 奥行き
40p)園帽・リュック掛け (棚の
下 にフック・高さ70p)
ロッカー 、用具掛け個
人用
背面、黒板の 下、作り付
けの棚3段
靴箱の位置・
段・高さ等
高さ124× 横185p(8列×5
段)一人分 22.5×22.5p
高 さ 90×横20p(12列×3 段)
一人 分25×20p 中に仕切 り(上
は 上履き用)
昇降口
4段 1 m30cm
昇降口
外履きと上履 きと別々
トイレの場所・
壁面・便器
2学級の間
男子小便用 縦85×横30.5p
洋式便座高 さ29×長さ35p
保育 室の一角(男子用3、 和式用
3 、扉に動物の絵、観葉植物 、芳
香剤 を設置)
教室前( 学年1) 校舎の両端、 和式中心、
3・4年のと ころはきれ
いに改修済み
水飲み場の高
さ・蛇口数
高さ43p   蛇口4個 高 さ80p、蛇口4(4歳児クラ スで
は 台を置き容易に届くように 配
慮)
高さ70p  3個 蛇口4個(教 室内に設
置)
遊具の種類・様
子・およその数
固定遊具1 3(砂場など) 固定 遊具7(砂場など)、 巧技
台 、トランポリンなど
鉄棒、ブ ランコ、アス
レチック など
滑り台つきの ジャングル
ジム、うんて い、のぼり
棒、鉄棒、丸 太など
登園通学方法
登園班(保 護者交代付添)
個人で徒歩
遠距離は自 家用車
徒歩 での親子通園。各クラ スの玄
関 で一人一人迎え入れ、保護 者と
連絡 をとる
登校班 学期はじめの み集団登校
朝の会の具体的
な手順
出席確認( 当番の園児が園長に
報告)、今 日の活動の話
出席 確認、当番確認、紹介 コー
ナー (家であったこと、みん なに
見 せたいものなど)、今日 のおお
まか な流れの確認
あいさつ 、健康観察、
今月の歌 、先生から、
係のお知 らせ
あいさつ、今 月の歌、健
康観察、今日 の予定、日
直のスピーチ 、先生の話
昼食の内容(給
食・弁当)、準
備から片づけま
での手順
ランチルー ムで当番が準備
(テーブル 拭き、麦茶のポッ
ト)、自分 のものは自分で準
備、終了後 は掃除、あいさつ
準備 (テーブル・椅子のセッ ティ
ング 、当番がテーブルを拭 く、弁
当 ・コップの準備、教師がお 湯を
注 ぐ)、あいさつ、食事、 片付け
( 歯磨き、弁当箱の片付け 、みん
なが 食べ終わるまで絵本等 を見て
静 かに待つ)、あいさつ、 テーブ
ル ・椅子の片付け、部屋の 掃除
手洗い、 グループで準
備、給食 当番は身支
度、順番 に配膳、片付
け(各自 、当番)
自校の調理員 さんたちに
よる給食(地 元の産物も
取り入れて) 、手洗い・
身支度(当番 )、配膳
(自分で)、 グループで
食事、片付け (各自・当
番)
帰りの会の具体
的な手順
降園準備、 今日のことを振り
返ったり明 日の活動についての
話を聞く、 教師の読む絵本や紙
芝居を見る
一日 を振り返り、明日の遊 びに期
待 をもつ、明日の行事予定 、お知
らせ 、手紙を配布する、歌 、手遊
び 、紙芝居、パネルシアタ ー、続
き 童話など
みんなの 話、係から、
先生から
今日の「がん ばったさ
ん」発表、よ かったこと
や直したいこ と、係か
ら、明日の予 定、先生の
話、あいさつ
降園下校方法
地区別に園 庭に並ぶ、当番が人
数を確認、 順次降園、個人通園
の子は、保 護者を確認して引き
渡す
クラ ス単位で集合場所に集 まる、
一人 ひとり確認し保護者に 引き渡
す 、水曜日は全学年が園庭 に並
び 、一斉降園
同方面の 友だちと 学級または学 年の友だち
(近所)と、 4月中は
コース別に担 任と級外の
教師が途中ま で付き添う



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幼小の「つながり」を意識した第 1学年生活科の単元の開発
幼から小への「つながり」の時期の取組と、第 1学年の生活科「ともだちいっぱい」の単元開
発を例示2・3に示した。多様な方法が考えられるが、これはその一例である。




カリキュラム開発の視点と課題

幼小連携のカリキュラム開発の視点を次のように考える。
○交流活動 の計画にあ たっては、 幼小それぞ れのねらい を明確にし 、協働で指 導案を作成 す
ること。
○子どもの 姿を通した 話し合いに よって相互 理解が深ま るので、事 前事後の検 討会を充実 さ
せること。
○交流活動 をさらに深 めるために は、年間指 導計画に位 置付け、ね らいや内容 をお互いに 把
握し、活動 の展開にあ たっては、 計画・実施 ・評価を一 体と捉え、 常に改善を 図ってい く
カリキュラム観に立つこと。
○カリキュラムのつながりについては、 子どもの学びや育ちという視点をもつこと。 例えば、
年長児の「 協働的な学 び」を充実 させ、結果 として生活 科をはじめ とした小学 校低学年 の
学習につながるような子どもの主体性を尊重した指導をしていくことである。
○生活科の 前段階とし て協同的な 活動を位置 付けるので はなく、年 長児が行っ ている集団 遊
びをさらに 充実させる という考え 方をもつこ と。教師は こうした遊 びが小学校 で行われ る
教科学習の ここにつな がっていく のだという ことを把握 する必要は あるが、そ れを前面 に
出すのでは なく、あく までも幼児 教育で大事 にしている 「遊び」を 深めていく ことを大 切
にすべきで ある。そう した十分な 「たがやし 」を経るこ とによって 、小学校の 「学び」 へ
と道がつながっていくのである。

また、今後の課題としては次の点が挙げられる。
○縦と横の つながりを 意識してカ リキュラム 開発をする ことも検討 する価値が ある。幼と 小
が1対1とは限らない。 むしろ複数のケースの方が多いであろう。 実践校 (園) を中 心に、
地域で取り組めるような研究組織を充実させるなどのハード面の整備が求められる。
○幼小の交 流活動は年 長児と1年 生という組 合せばかり ではない。 園や学校の 教育目標や そ
れに向けて の「育てた い力」から 考えて、年 長児と5年 生の交流活 動の方がよ い場合も あ
る。幼小9年間のカリキュラムの枠組みの中で考えなければならない。
○「見えないカリキュラム」 をさらに意識し、 子どもの目線に立って幼小の不必要な段差 (ギ
ャップ)を 取り除くこ とである。 子どもの目 の高さから 見た園文化 から学校文 化へのつ な
げ方につい ては、現段 階では研究 校(園)で もあまり意 識されてい ない。環境 が変わる と
いうことは 、意欲を高 めたり自覚 を促したり するプラス の面がある 一方、不安 を覚えた り
自信をなく したりする こともある 。学校とい う生活環境 の中で、園 生活との段 差(ギャ ッ
プ)を意識 させたいと ころは何か 、逆に取り 除くべき段 差(ギャッ プ)は何か 、「学び 」
の道筋と関連付けて整理していくことが求められる。

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例 示2 「つ ながり 」を 意識し た指 導計画 例

学校 探検的 な活動 は入学 後に行 うので 、ここ
では 1年生 から「 1年生 の生活 」につ いての
話を 聞いた り1年 生の教 室等で 遊んだ りし
て、 年長児 が入学 への期 待をも てるよ うな活
動に する
教師の願い
・一人ひとりが自信をもち、自
主的に行動する
・自分の成長を喜び、1年生に
なることに期待をもつ
環境を 構成す るポ イント
・一人ひとりが力を発揮し、互い に認め合い、満足感が得られるような場を 設
定する
・今まで使った遊具や保育室など 、感謝の気持ちをもって片付けができるよ う
な機会をつくる
・幼児の気付きを大切に受け止め 、春の訪れを感じさせるような雰囲気づく り
をする
・修了までの見通しや予定を知ら せておく
幼稚園年 長X期( 1月〜3月)
小学校第1 学年 生活科   単元名「 もうすぐ2年生」
単元目標
入学してくる新しい1年生と交流した
り、迎えるため教室環境を整えたりする
活動を通して、これまでの生活を振り返
り、自分の生活を実感するとともに、自
分を支えてくれた人々へ感謝の気持ちを
もつことができるようにする〔内容8〕
活動のき っか け・環境設定
・教室に梅 の花などを飾り、春の訪れを感じさせるよ うな雰囲気づ
くりをする
・入学説明会 があることについて触れ、弟や妹、近所 の子で本校に
入学する子 がいるかどうか話題にする
・もうすぐ 2年生になることを意識できるようにする
・国語のア ルバムづくりなどを通して1年間を振り返 る
評価規準
・年長児に優しく声をかけるなど、進んで かかわりをもとうとしている〔関心・意欲 ・態度〕
・交流のための準備や新1年生を迎えるた めの教室飾りに積極的に取り組んでいる〔 関心・意欲・態度〕
・入学した頃を思い出し、新1年生のため に学校生活の様子を絵や言葉などで表現す ることができる〔思考・表
現〕
・年長児とのかかわりや迎える準備を通し て、できるようになったことが増えたことを 実感し、自分の成長に気
付いている〔気付き〕
 
小学校 で遊ぼう
(交流活動)
お別れ会を しよう
〔協同的な活動〕
・卒園 を意識 し、み んなで 「お別 れ会を しよう 」とい う共通 の目
的をも つ
・「小 学校で 遊ぼう 」の1 年生の 準備や 進め方 の様子 を参考 に、
自分た ちにで きるこ とを取 り入れ ながら 準備を 進める
・プロ グラム に沿っ てお別 れ会を 行い、 成就感 を味わ う
・卒園 式に向 けての 気持ち を高め る
プレ ゼントを贈 ろう
卒園式
年長さ んを迎え
る準備を しよう
教室を 飾ろ う
〔協同的な 活動 〕
・お 世話に なった 人や年 少・年 中の友 だちに 「あり が
とう 」の気 持ちを もち、 みんな でプレ ゼント をしよ う
とい う共通 の目的 をもつ
・話 し合い をして どのよ うなプ レゼン トがよ いかを 考
え、 準備を する
・プ レゼン トを贈 り、自 分たち の気持 ちが伝 わった か
どう かを振 り返る




もうす ぐ
卒園だ ね
1年 生って ど
んな ことす る
の?
卒園式 も
がんば ろう
これ から入 学する 年長児 の
立場 に立っ て、1 年生の こ
とを 教えた り一緒 に遊ん だ
りす る計画 を立て 、準備 を
する
国語で扱 った物 語を劇
にしたり 音楽の 時間に
歌った曲 を演奏 したり
して、1 年生の ことを
伝えるなどする ととも
に、一緒 に遊ん で楽し
い時間を 過ごす
もうすぐ 2
年生
年長 児の顔 を思い 浮かべ な
がら 新1年 生のた めに教 室
きれ いにし ようと する
学び のつ ながり
(例) 第1学 年・生 活科
「とも だちい っぱい 」へ
例示2





































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例 示3 「つ ながり 」を 意識し た第 1学 年 生 活 科単元 指導 計画概 要例















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学校 探検 で学ん だ多く
の経 験を もち続 け、年
長児 との 交流や 次年度
の1 年生 への接 し方に
生か すよ うにす る
校庭の 飼育動 物や 花壇
の植物 の様子 など から
自分た ちも飼 育や 栽培
に取り 組む願 いを もつ
ように する
身 近 な ものや 自然に 着
目 す る 経験を 積むこ と
に よって 遊び を工夫 し
た りみん なで 遊ぶよ さ
に 気 付 くよう にする
 
学校 探検 で気付 いた校
庭の 自然 や風、 光など
への 関心 をさら に高
め、 季節 や生活 の変化
につ なげ るよう にする
学 校の公 共性 を意識
す るよう にし 、図書
館 などの 公共 施設の
利 用もそ の延 長とと
ら えるよ うに する
学校探 検の 方法を 応
用し、 学校 という 社
会から 地域 社会へ と
視野を 広げ るよう に
する
学 校 生 活の過 ごし 方
や 役 割 、楽し さなど
の 経 験 から、 家庭生
活 に 目 を向け るよう
にす る
 
            単 元目 標
学校 内の施 設や自 然、 人など に
関心 をもち 、校内 の様 子や学 校
生活 を支え ている 人々 のこと が
分か り、き まりや マナ ーを守 っ
て楽 しく安 全に遊 んだ り生活 し
たり するこ とがで きる 〔内容
1〕
評価規 準
・学 校の施 設や 自然、 人など に関 心をも って かかわ ろうと して いる( 関心・ 意
欲・ 態度)
・自 分が見 たり 聞いた りした こと を友だ ちや 先生に 伝える こと ができ る(思
考・ 表現)
・学 校には 様々 な施設 がある こと や学校 生活 を支え ている 人々 がいる ことが 分
かっ ている (気 付き)
・楽 しく安 全に 生活す るため に、 きまり やマ ナーが あるこ とに 気付い ている
(気 付き)
小学校第1 学年 生活科   単元名「ともだちい っぱい」(4月・ 5月)
みん なで学校を 歩こ う
1年生にな ったよ
グループで学校を 探検し よう
〔内容2 〕の
活動 へ
〔内容3 〕の
活動 へ
〔内容4 〕の
活動へ
〔内 容5〕の
活動へ
〔内容6 〕の
活動 へ
〔内 容8〕の
活動へ
〔内容7 〕の
活動へ
〔協同的な 活動〕
・自分 たち で行っ てみた いと ころ
に出か け、 探検す る
・出会 った 人との かかわ りを 大切
にし、 教え てもら ったり 助け ても
らった りす る
・みん なに 伝えた いこと や方 法を
考える
新た な活動へ
友だ ちの見
つけた ことを
聞こ う
はじ めの1週間( 学級経 営と 関連さ せて 指導し たり相談し て決めたりする)
・靴 や傘の 置き場 所  ・トイ レの 使い方 や約束  ・ 手洗い の場所 や方 法
・運 動場の 使い方 や遊 具使用 の約 束 ・ 机やロ ッカ ーの使 い方
・朝 の準備 や帰り の支 度の手 順  ・教室 内での 過ご し方と 日課の 流れ
・聞 き方、 話し方 、授 業中の 約束 や態度  ・近 くの 友だち の名前 を覚 える
◎幼 稚園や 保育園 の時 との違 いを きちん と伝え 、児 童が混 乱しな いよ うに配 慮
する
今日 から
小学 生だ

新し い先 生
新し い友 だ

お 姉ちゃ んの
教 室はど こか
な?
職 員室、 体育 館、保 健室な ど必 要
な 場所は 教え 、図書 室での 過ご し
方 などは きち んと指 導する
学 校探検 は、 これか ら2
年 間の生 活科 学習の 基本
で ある。 児童 が主体 的に
行 動でき るよ うに学 び方
を 指導す る( 年長児 の協
同 的な学 びの 延長と し
て)
もう一 回
行って み
よう
花を育 てる活 動〔 内容7 〕や 活動場 所を地 域に 広げ
る活動 〔内容 3・ 4〕が 考え られる が、子 ども たち
の意識 の流れ を尊 重して 柔軟 性をも たせる
学校探 検を 学び の礎 として
例示3
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引用文献
上越教育大学附属幼稚園 2000 「幼小連携に関する意識調査」pp.9-10
丹羽さがの ・酒井朗・ 藤江康彦 20 05 「幼稚園・小学校の 連携につい ての全国調 査報告」( 『幼
児教育と小学校教育をつなぐ』お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター)p.26
無藤隆 2006 「就学前教育と小学校教育の連携」(『初等教育資料』2月号)p.12


参考文献
文部省 2004 『幼稚園教育要領解説』フレーベル館
文部省 平成11年『小学校学習指導要領解説 生活編』日本文教出版
上野ひろ美 2005 「幼小接続の課題と展開」(『教育展望』Vol.51 No.2)
神奈川県 平成17年3月 『架け橋〜今後のかながわの幼児教育について〜』
木村吉彦 2003 『生活科の新生を求めて〜幼小連携から総合的な学習まで〜』日本文教出版
神戸大学発 達科学部附 属幼稚園・ 明石小学校 ・明石中学 校 平成1 5年3月 「平成 14年度研究 開発
実施報告書」
滋賀大学教育学部附属幼稚園 2004 『学びをつなぐ』明治図書
上越教育大 学学校教育 部附属幼稚 園・附属小 学校、上越 市立高志小 学校 平成1 5年3月 「平 成14
年度研究開発実施報告書」
東京都中央 区有馬幼稚 園・秋田喜 代美 20 02 『幼小連携 のカリキュ ラムづくり と実践事例 』小学

東京都中央区有馬幼稚園 平成 14年3月 「平成13年度研究開発実施報告書」
長尾彰夫 1989 『新カリキュラム論』有斐閣双書
鳴門教育大学学校教育学部附属幼稚園 平成 15年3月 「平成14年度研究開発実施報告書」
兵庫県三木市立口吉川幼稚園・口吉川小学校 平成15年3月 「平成 14年度研究開発実施報告書」
藤江康彦 2005 「子どもの発達を見据えた学校づくりを」(『悠』6月号)
川邊亮子 2 006 「生活科 の授業改善 に向けて」 (『神奈川 県立総合教 育センター 長期研修員 研究
報告第4集』)
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諸調査から見る算数・数学教育の現状と課題
平 成 13年度小中学校教育課程実施状況調査報告書(平成 15年6月発行)によると、「算数・数学
の授業がどの程度分かりますか」の設問に対して、学年が進むにつれて中学校2年から中学校3年を
除いて、「よく分かる」と「だいたい分かる」を合わせた児童・生徒の割合は減少し、逆に「分から
ないことが多い」と「ほとんど分からない」 を
合わせた児童・生徒の割合は増加している。 特
に、両者とも小学校6年から中学校1年へ移 行
したとき、数値の変化の割合が、他に較べ大 き
いことが読み取れる (第1表 )。この要因として
は、小学校の学級担任制から中学校の教科担 任
制という指導形態の違いによる戸惑い、外的 活
動が中心である小学校算数から内的な思考活 動
を中心とする中学校数学へのスムーズな移行 が
できないことからくる学習意欲の減退等が考 え
られる。そして、現行の学習指導要領が実施 さ
れた以降の、 平成 15年度小 ・中学校教育課程実
施状況調査結果が平 成 17年4月 に公表され、 そ
れ を 基 に第2 表を 作成し た。 第1表 と第 2表を
比 較 す ると、 小学 校では 「わ かる授 業」 に向け
て 改 善 が図ら れて いるこ とが 読み取 れる が、中
学 校 で はあま り変 化が見 られ ないた め、 小学校
算 数 ・ 中学校 数学 の段差 (ギ ャップ )が 一段と
大 き く なって いる 現状に ある 。この 状況 を改善
す る に は、中 学校 独自の 問題 と捉え ずに 、小学
校 算 数 から中 学校 数学へ のス ムーズ な移 行をめ
ざし、小学校との連携の視点から捉えていく必要があると考える。
学  年 よく分 かる
だい たい
分か る
分からない
ことが 多い
ほとんど
分からな い
25.3 36.2 9.4 2.4
21.8 35.2 11.5 3.1
16.7 33.6 15.8 5.8
15.1 31.6 17.8 6.9
16.6 31.7 17.4 6.6
小学校 6年
57.0 14. 6
中学校 1年
50.3 21. 6
46.7 24.7
第1 表 算数( 数学) の授業が どの程度分かり ますか (単位: %)
小学校 5年
61.5 11.8
中学校 2年
中学校 3年
48.3 24.0
平成 13年度 小中 学校 教育 課程 実施 状況 調査 報告 書より作成
学 年 よく分 かる
だいた い
分か る
分か らな い
こと が多 い
ほと んど
分か らな い
28.9 36.5 7.4 1.9
29.9 38.2 6.9 1.8
18.2 33.7 14. 7 5.4
15.8 31.3 16. 9 7.2
18.0 32.6 15. 7 6.4
平成15年度小・中学校教育 課程実 施状況 調査よ り作成
50. 6
小学 校5 年
小学 校6 年
中学 校1 年
中学 校2 年
8.7
51. 9 20.1
47. 1 24.1
22.1
第2 表 算数( 数学 )の授業がど の程度分かり ますか ( 単位: %)
中学 校3 年
65. 4 9.3
68. 1
次に、国際比較調査の一つである国際教育到達度評価学会(IEA)の「第3回国際数学・理科教
学 校 2 年 生 対 象)によれば、 日本の生徒の数学の成績は過 去
と同様に上位グループに位置しているが、 「数学の好き嫌い 」
に関する質問に対しては 「大好き」 と「好き」 の 合計が 48%で 、
国際平均 値 72%を大きく下回り、 国際的に見て最低レベルに
あるという報告がされている。この結果は、 2004年 12月 に
公表さ れた IEA の「 国際数 学・ 理科教 育 動 向調査の 2003
年調査 (TIMSS2003)」でもあまり変わらず、 平成 15年 度 小 ・
中学校教育課程実施状況調査結果 (第3表) とほぼ符合して
おり、 依然として 「数学離れ 」に歯止めがかからない状況が
続いているといえる 。多くの国では 、中学校2年の段階にお
育調査の第2段階調査」 (1999年実施 ・中
いても数学が好かれているのに 、我が国では、 第3表からも

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わかるよう に、中学生 になると肯 定的な回答 を
している子 どもが半数 にも満たな いという憂 う
べき現状に ある。学習 意欲に大き く影響を与 え
る「好き」 という意識 は、「わか る」ことが 前
提になって いるとも考 えられ、「 わかる」こ と
と「好き である」 ことの関連性を十分意識して 、
少しでも算 数・数学嫌 いを減らす ために、小 学
校と中学校 の滑らかな 接続を意識 した指導の 在
り方を探っていく必要があると考える。





今回改訂された学習指導要領 (平成 10(1998)年 12月 14日告示) では、 小学校算数と中学校数学の
学 習 目 標 は 次 の よ う に 示 さ れ て い る 。












<小学校算数>
数量や図形についての算数的活動を通して,基礎的な知識と技能を身に付け,
日常の事象について見通しをもち筋道を立てて考える能力を育てるとともに,
数 理 的 な 処 理 の よ さ に 気 付 き , 進 ん で 生 活 に 生 か そ う と す る 態


ど に 関 す る 基 礎 的 な 概 念 や 原 理 ・ 法 則 の 理 解 を 深 め , 数 学 的 な
や 処 理 の 仕 方 を 習 得 し , 事 象 を 数 理 的 に 考 察 す る 能 力 を 高 め る と と も に ,
し さ , 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 の よ さ を 知 り , そ れ ら を 進 ん で 活
第3 表 算数( 数学 )の勉強が好 きだ (単位: %)

算数的活動と数学的活動
学  年 そう思 う
どちらかといえ
ばそう思う
どちらかといえ
ばそう思わない
そう思わない
34.6 27.2 17. 6 16. 4
31.8 27.4 19. 2 17. 6
23.4 25.4 20. 7 26. 2
20.3 24.3 21. 3 29. 9
22.9 24.2 19. 7 29. 2
中学 校2 年
44. 6 51.2
中学 校3 年
47. 1 48.9
小学 校6 年
59. 2 36.8
中学 校1 年
48. 8 46.9
小学 校5 年
61. 8 34.0
平成15年度小・中学校教育 課程実 施状況 調査よ り作成
活 動 の 楽 し さ や
度を育てる。

中 学 校 数 学 >
数 量 , 図 形 な
表 現
数 学 的 活 動 の 楽
用する態度を育てる。
小・中学校の目標は、学習内容の系統性が明確であり学習に連続性がある教科の特性をいかして、
数 ・ 数 学 教 育 の 一 貫 性 が 図 ら れ て い る と と も に 、 児 童 ・ 生 徒 の 発 達 段 階 に 応 じ 、 配 慮 し た も の に な
て い る こ と を 確 認 す る こ と が で き る 。
で あ り 、 特 に 今 回 の 改 訂 で は そ の 重 要 性 を 強 調 し て い る も
や 思 考 活 動 な ど の 内 的 活 動 を 合 わ せ て 、八つの活動が挙げられている (第4表 )。


また今回の改訂で、小学校では「算数的活動」、中学校では「数学的活動」の文言が新たに付け加
えられている。これらの文言は新たに用いられたものではあるが、活動自体は、これまでも算数・数
学 の 学 習 指 導 に お い て 大 切 に し て き た も の
のと考えられる。
『小学校学習指導要領解説算数編』 (文部省 1999)によれば、 算数的活動とは、 「児童が目的意 識
をもって取り組む算数にかかわりのある様々な活動」と定義され、作業的・体験的な活動など手や身
体 を 使 っ た 外 的 活 動
ただ算数を学ぶことの楽しさの必要性が強調されるあまり、誤解して目に見える外的活動のみに終始
し、発展的、応用的、総合的な思考活動に至らない「(外的)活動あって思考(活動)なし」の授業

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に陥らないことが大切である。また、児童の興味・関心を高めやすい外的活動は、中学校数学を見据
えて、内的な思考活動を引き出すために活用すべきものであることを念頭に置いておきたい。
次 に、『中学校学習指導要領解説−数学編− 』( 文
部省 1999)によれば、 数学的活動 とは、「観 察、操
作、実験など具体的な活動を通して 、ものごとの関係
作業 的な 算 数 手や身体を使って 、ものを作るなど
やきまりを見いだしたり、 得られた結果の意味をよく
考えたりするなどの活動 」と述べてあり 、問題解決に
おける様々な数学的活動では 、「日常、 不思議に思う
こと疑問に思うことなどを、 既に身に付けた知識をも
とによく観察し問題点を整理したり、 見通しをもって
結果を予想したり 、解決するための工夫をしたり 、た
どり着いた 結果やその 過程につい ても振り返 って考
えたり 、ま た、事象の中に潜む関係を探り規則性を見
いだしたり、 これをわかりやすく説明したり一般化し
たりするなどの活動である」 としている 。また、 問題
解決の過程は、 計算処理や図形の具体的操作など客観
的に観察が可能な外的活動と 、類推したり 、振り返っ
て考えたり することな どの内的活 動に分けて 捉えら
れるとしている。 算数的活動と同様に、 観察する、 操
作をする、 実験をするなど外的活動にとどまらせるこ
となく、外的活動を通して、その結果から類推した
り、 一般化したりするなど内的活動の活性化につなげ
ていくことが大切である。
算 数 的 活 動 及 び 数 学 的 活 動 は 、 児 童 ・ 生 徒 が 主 体 的 に 学 習 に 取 り 組 に す る 授業
注 目 し た い 。
に学習領域別の系統図を示す 。学習領域別の系統図は 、小学校から中学校までの9年間を
な っ て い る の か 、 そ の 後 ど の よ う な 学 習
つ な が る の か が 一 目 瞭 然 で あ り 、 有 効 に 活 用 で き る も の と 考 え る 。

れ る の で は な い か と 考
、 「 算 数 ・ 数 学 に お け る 小 中 連 携 の 四 つ の 観 点 」 を 示 し 、 そ の 具 体 的 な 展 開 を 七 つ 例 示 す る 。
的活動 の活動
む こ と が で き る よ う
づ く り の キ ー ワ ー ド と し て 押 さ え 、 他 校 種 の 活 動 に も




32頁以降
通 す こ と 見 が で き 、 今 学 習 し て い る 内 容 は 、 ど の 学 習 が 基 に





小・中学校の教員が、お互いに学習内容の見通しをもって指導を行えば、小学校算数から中学校数
学 へ の ス ム ー ズ な 移 行 が 実 現 で き る と と も に 、 よ り 一 層 基 礎 ・ 基 本 の 定 着 が 図

体験 算 、各自が実際に 的な 数 教室の内外において
的活動 行ったり確かめたりする活動
具体 物 を 用 い に あ る 具 体 物 を 用 い た 活
た算数的活動
身 の 回 り

調査 的 な 算 数
的活動
実態や数量などを調査する活動
探究 的な 算 数
的活動
概念、性質や解決方法などを見つけ
たり、つくり出したりする活動
発展 的 な 算 数 学習したことを発展的に考える活
的活動 動
応用 的 な 算 数 用
的活動
学 習 し た こ と を 様 々 な 場 面 に 応
する活動
総合 的 な 算 数 のいろいろな知識、あるいは算
いる活動
的活動
算数
数や様々な学習で得た知識などを
総合的に用
第4 表 算数 的活 動

算数・数学における小中連携の四つの観点

算数・数学の学習領域別系統図

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@小 学 校 の指導で中 学 校 の学 習内 容を 取り 入れる
算 数 ・ 数 学 に は 、 内 容 の 系 統 性 が 明 確 で あ る と い う 教 科 の 特 性 が あ る 。 新 し い 内 容 を 学 習 す る際
には、それまでに学習してきたことを基にして、それを発展させるようにして学習が進められるこ
理 の な い 範 囲 で 、 中 学 校 の 学 習 内 容 を 取 り 入 れ る こ
う 円 周 角 の 定 理 を 応 用 し て 、 三 角 定 規 1 個 だ け を 使 っ て 直 径 を 求 め る
ル キ メ デ ス が 円 周 率 を 求 め た 方 法 を 紹 介 す る こ と で 、 問 題 解 決 型 の 学

、180°×(□−2) という、 未知の数
せ る 。 こ こ で □を nに置き換えることは児童にとってそれほ

と が 多 い 。 そ う し た 教 科 の 特 性 を い か し て 、 無
とで、中学校との段差(ギャップ)を緩やかにできるのではないかと考えた。したがって、発展的
な学習になっているが、理解が遅い子どもも対象にしたい。そういう子どもに対しては、同じ教室
にいて進んだ子どもが黒板で解くのを見せるだけでもいいし、先生が説明するのを聞いているだけ
でもいいと考える。学習体験は心に残るのである。何度か見ているうちに理解できていくものは多
い。「不思議だ」、「どうして」などの感性を刺激して、中学校数学への関心・意欲を高めるため
にも有効であると考える。
【例示1】「円」( p.35)
通常小学校5年の「円」の学習では、三角定規2個と直定規1個を使って直径を求める活動を行
う 。 そ れ に 加 え 、 中 学 校 で 扱
活 動 を 行 う 。 そ の 前 段 で 、 ア
が 展 開 で き る と 考 え る 。 こ の よ う な 操 作 的 な 活 動 を 通 し て 、 円 の 不 思 議 な 性 質 に 気 付 き 、 中 学 校
で学ぶことになる円の学習への興味・関心を喚起したい。
【例示2】「図形の角」( p.39)
小学校5年の「図形の角」の学習では、三角形の内角の和が 180°であることを基にして、四 角
形、 五角形、 六角形の内角の和を求める。 そ の 後 一 般 化 し て
字 を 記 号 に 置 き 換 え た 式 に も 触 れ さ 、
困 難 で は な い で あ ろ う 。 し か し 、 n に 数 を 代 入 さ せ る と い う こ と は 丁 寧 に 指 導 し た い 。 こ の 段 階
で文字式を導入しておけば、小学校6年の「比例」の学習で ax y= の 形 も 導 入 で き る だ ろ う し 、
中学校での文字式の学習への抵抗を和らげることができると考える。
中 学 校 の指導で小 学 校 の学 習内 容を 活 用 する
中 学 生 に な る と 、 「 数 学 が 好 き だ 」 と い う 生 徒 の 割 合 が 半 分 に も 満 た

A
な い 。 そ こ で 、 小 学 校 との
学習のつながりを考慮して、小学校の学習内容を取り入れた授業を展開できないかと考えた。小学
習 の 色 彩 が 強 く な る 面 は あ る が 、 単 元 の 導 入 に お い て
へ 移 行 し た 「 相 似 な

B
」 を主体に進 められるが 、中 学 校
の数学では、論理的に考察するなど「内的活動」が中心になる。しかし、図形領域においては、学
校 の 学 習 内 容 を 活 用 す る こ と で 、 補 充 的 な 学
は、すべての生徒が対象でもそれほど支障はないと考える。また、小学校の学習内容を振り返るこ
とができるので、特につまずきの見られる生徒には、学習意欲の向上につながるものと考える。
【例示3】「平行と合同」( p.42) 及び【例示4】「相似な図形」( p.45)
中学校2年の「平行と合同」及び中学校3年の「相似な図形」の学習では、導入で小学校の図形
の 学 習 で 扱 わ れ て い る 「 図 形 の 敷 き 詰 め 」 を 活 用 す る こ と で 、 ス ム ー ズ な 学 習 の 展 開 が で き る と 考
え た 。 ま た 、 「 相 似 な 図 形 」 の 学 習 で は 、 視 覚 的 に 捉 え や す い の で 、 高 等 学 校
形 の 面 積 比 」 ま で 容 易 に 発 展 さ せ る こ と が で き る と 考 え る 。

外 的活 動を 重 視 する
小学校の 算数では、 作業的活動 や体験的活 動などの「 外 的 活 動

- 30 -
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--35/95--


習 内 容 が 「 算 数 か ら 中 学 1 年 ま で 」 と 「 中 学 2 年 以 降 」 に 大 き く 分 け る こ と が で き る 。 す な わ ち 、
に 付 けさせるの ではなく、 身近な題材 を用いてそ の活用場面 を想定させ るとと
業的な活動 を取り入れ た授業展開 を考えた。

C
る こ と で 、 小学
校段階から、一貫して見通しをもった学習指導が展開できるのではないかと考えた。教材の設定に
は 当 然 発 展 的 な 学 習 に つ な げ ら れ る し 、 中 学 校 段 階 で は 補 充 的 な 学 習 と し
に 積 み 上 げ て い く 図 形 を 扱 う こ と を 想 定 し た 。 小 学 校 5 年
を 培 い 、 中 学 校 で の 一 般



前者は、観察することや具体的な操作や構成をすることを重視した内容で、豊かな図形感覚の育成
に力点を置き、後者は、ユークリッド幾何を背景に、形を語るための性質や性質間の関係の追究を
重視した内容で、論理的な思考力の育成をめざしたものになっている。この点からも、特に中学校
1年の図形領域では、小学校高学年と一貫性のある指導を行う必要性があり、外的活動を重視する
算数指導を参考にして、具体物を用いた思考から抽象的な思考への橋渡し的な授業を行うことが大
切だと考える。
【例示5】「平面図形」( p.48)
中学校1年 の「平面図 形」の学習 では、正し く作図する 技能が求め られる。そ こで、ただ 単に
作図する能 力 を 身
もに、小学 校で重視さ れ て い る 作
共通の 教 材 を活 用する
算 数 ・ 数 学 は 系 統 性 が 明 確 な 教 科 で あ る こ と か ら 、 共 通 に 活 用 で き る 教 材 を 用 い
よ っ て は 、 小 学 校 段 階 で
て活用できるものになる。学習内容が縮減され、小学校で学習した内容を再度中学校で学習するこ
とが少なくなっている現在、このようにスパイラル的に教えることが、児童・生徒の理解を深める
ことにつながると考える。小学校教員と中学校教員が共通の意識を持って繰り返し指導していくこ
とは、とても大切なことだと考える。
【例示6】「正方形ならべ」( p.53) 及び【例示7】「関数」( p.56)
小学校5年の「正方形ならべ」及び中学校3年の選択教科における「関数」の学習では、共通の
教 材 と し て 「 正 方 形 の タ イ ル 」 を 階 段 状
段 階 で は 、 伴 っ て 変 わ る 二 つ の 数 量 の 関 係 に 気 付 か せ 、 関 数 の 学 習 の 素 地
に つ な げ て い く 展 開 を 考 え た 。 中 学 校 3 年 で は 、 補 充 的 な 学 習 と し て 位 置 付 け 、 関 数 の 基 本 的 事
項の定着を図ることを意図した。

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小学校算数・中学校数学の9年間の系統図 (数と計算領域、数と式領域)


10まで の数
中 1
・順序数と 集合数の 違いの 理解










3位数と 3位数の 加法及 び減法
1位数と 1位数と の加法 及び減法
1位数と 1位数と の加法 及び十何 と1位 数との減 法
100ま での 数
・2位数の意 味、 位取りの 理解
2位数と 2位数ま での加 法及び減 法
・( )の意 味と使 い方の 理解
・十進位取り 記数 法による 数の表 し方及び
数の大小 や順序 の理解
20まで の数
2位数や 3位数と 1位数 との乗法
2位数と 2位数と の乗法
除数と商 がともに 1位数 の除法
除数が1 位数や2 位数で
被除数が 2位数や 3位数 の除法
・四則混 合の計算 順序の 理解
4位数
の位まで の小数の 乗法及 び除法
10
1

同分母の 分数の加 法及び 減法
異分母の 分数の加 法及び 減法
分数の乗 法及び除 法
(通分)
積・商の 見積もり
和・差の 見積もり
1位数と 1位数と の乗法
一次式の 加法と減 法
一元一次 方程式の 解法
一元一次 方程式の 利用
文字式の 利用
連立二元 一次方程 式の解 法
連立二元 一次方程 式の利 用
単項式と 多項式の 乗法
多項式を 単項式で 割る除 法
一次式の 乗法
二次方程 式の解法
二次方程 式の利用
式の展開 と因数分 解
自然数の 素因数分 解
四則計算
正の数・ 負の数
整式の加 法・減法
単項式の 乗法・除 法
三平方の 定理
方程 式
連立方程 式
二次方程 式
文字の式
単項式・多 項式
正の 数の平方根
小数
中 2
万の 単位
億・兆 の単位
中 3
概数
約数・倍 数
最大公約 数・最小公 倍数
偶数 ・奇 数
10
1

・四捨五 入の理解
の位まで の小数の 加法及 び減法
分数
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小学校算数・中学校数学の9年間の系統図 (図形領域、 一部《量 と測定》領 域を含 む)
・図形を 観察す る、作る、
作図する 、敷き 詰める
・図形の 性質を 考える
中 1
直線
垂直
平行
対角 線
底面、側 面
直角


・いろい ろな形 を作る、分 解する


・図形を 作る、 作図する


・図形を 分類す る、 作る、
作図する 、敷き 詰める


・図形を 観察す る、作る、
作図する 、敷き 詰める
・図形 の性質 を考える


・図形を 観察す る、
分類する、構成する、
作図する


・線対称 、点対 称
・角の二 等分線、 線分の垂直 二
等分線、 垂線な どの作図
・扇形の 孤の長 さと面積
・直線や 平面の 位置関係
・平面図形 の運動 による空 間図形
の構成
・立体(柱体、錐体) の表面積 と
体積
・平行線 や角の 性質
・多角形 の角に ついての性 質
平面 図形
・証明の 意義と 方法
・三角形 の合同 条件
・三角形 や平行 四辺形の性 質
・円周角 と中心 角の関係
・相似の 意味と 三角形の相 似条件
・平行線 と線分 の比につい ての性 質
・相似の 考えの 活用
・三平方 の定理 とその証明
・三平方 の定理 の意味とそ の応用
中 2
中 3
・辺や面 の平行 、垂直
の観点か ら考察 する
・図形の 特徴を とらえる

図形の 相似
立方体、 直方体の 体積
三角形の 合同条件 と
平面図形 の性質
・ものの 形を認 める、
身近にあ るいろい ろな立 体
形の特徴 をとら える
二等辺三 角形、正 三角形
三角形、四角形
円、球
台形、 平行 四辺形、 ひし形
正方形、 長方形の 面積
空間図 形
平行線の 性質と
平面図形 の性質
孤 弦 ‖ ⊥ ∠ △ π
回転体

定義
証明

対頂角
内角
外角
・箱の形 をした ものを観察 する、
分解する 、構成 する
展開 図
見取 図
辺、 頂点
正方 形、長方形、直角三角形

身近にあ るいろい ろなも のの形
円周
円周 率
三角形、 平行四辺 形、円 の面積
中心
半径 、直径
箱の形
平面
立方 体、直方体
三平方の 定理
角柱 、円柱
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中 1
中 2
中 3
小学校算数・中学校数学の9年間の系統図 (数量関係領域)












・具体物 を用い た活動を通 して、 数え
やすいも のに置 き換える
数直 線
一つの数 をほかの 数の積 としてみ る
・和や差 で表し た式の表現 とその よみ
・乗法の 式の表 現とそのよ み【乗 法九九】
・( )や□など を用 いた式
乗数が1 ずつ増減 したと きの積の 変化
乗数が1 ずつ増え たとき の積の増 え方
・除法の 式の表 現とそのよ み【除 数・商が一 位数の 除法】
三位数と 数直線
簡単な事 象の分類 ・整理
・数量の 関係の 式の表現と そのよ み
・四則の 混同し た式、( )を 用いた 式

・公式の 表現と そのよみと 活用
【長方 形・正 方形の面積 】
二つの事柄に 関して起こる 場
合を調べ る
落ちや重 なりを検 討する
棒グラフ のよみ方 ・かき 方
〈合計・ 最大値・ 最小値 〉
小数と数 直線
分数と数 直線
概数と数 直線
・交換法 則、結 合法則、
分配法則 の活用
・公式の 表現と その活用
【平行 四辺形 ・三角形・ 円の面 積】
・割合、 百分率 の意味の理 解と
その活用
帯グラフ
折れ線グ ラフのよ み方 ・かき方
円グラフ
・比例の 意味、 表やグラフ の活用
簡 単 な 式に表 され てい る
二つの数 量の関係 の考察

・文字を 用いた 式で表現
y=ax
【変数、 比例定 数】
【変域】
・変域の 負の数 への拡張
と座標の 意味
【x軸、 y軸、座標 軸、原点 】
・表、式 、グラ フの相互理 解
・文字を 用いた 式で表現
xy=a
・表、式 、グラ フの相互理 解

・文字を 用いた 式で表現
y=ax+b
【変化の 割合】
・表、式 、グラ フの相互理 解
【切片、 傾き 】【平 行移動】
【増加、 減少】
・具体的 な事象 の中にある
二つの数 量の変 化や対応
・具体的 な事象 の中にある
二つの数 量の変 化や対応
比例のグ ラフ〈直 線〉
・具体的 な事象 の中にある
二つの数 量の変 化や対応
【関数、 関数関 係】
反比例の グラフ〈 双曲線 〉
・二元一 次方程 式と関数
一次関数 のグラフ 〈直線 〉
確率
・起こり 得る場 合の整理
・簡単な 場合の 確率
【同様に 確から しい】
【樹形図 】
・文字を 用いた 式で表現
y=ax
2
・表、式 、グラ フの相互理 解
【原点 】【対称軸 】
【上に 開く、 下に開く】
【変化の 割合】
二次関数 のグラフ 〈放物 線〉
・具体的 な事象 の中にある
二つの数 量の変 化や対応
連立方程 式の解と グラフ
反比 例
一次関数
関数
関数 y=ax
2
1対1の 対応
一つの数 をほかの 数の和 や差とし てみる
数の大小 と順序
・十進位 取り記 数法による 数の表 し方
簡単な表 やグラフ
平均の意 味
二つの数 量の依存 関係と そのグラ フ
資料の分 類整理
比例
比例
比例のグ ラフ〈直 線〉
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小学校の指導で中学校の学習内容を取り入れた例例示1
単元「円 (小学校5年)」
小・中学校間の円滑な接続に向けて
本単元は、小学校4年で学習する「円(直径、半径、中心など)を前提 」
とし、中学校1年の「扇形の孤の長さと面積 、中学校2年の「円周角と中 」
心角の関係」の学習内容につなげるものである。小学校4年では、作図など
の操作的な活動を通して、円の半径や直径について理解を図っている。そこ
で、本単元では、円周、直径、円周率の関係、円の面積について学習した後
の単元末に、@円周率の求め方(アルキメデスの方法)A中心が分からない
ときの直径の測り方B円周率3.14を で表すこと、の学習を位置付けた。 π
この学習によって、円の不思議な性質に気付くとともに中学校での円の学習
に興味・関心を抱かせることをねらいとしたものである。
1 単元の目標
(1) 円周の長さと直径の関係をいろいろな方法で調べようとする。
(2) 円の面積は、円の半径を1辺とする正方形の面積の約3倍と考えることができる。
(3) 円周の長さや円の面積を、公式を用いて求めることができる。
(4) 円周率の意味、円の面積を求める公式を理解している。
2 単元の指導計画(10時間扱い)
第一次 円周を求めよう(4時間)
第二次 円の面積を求めよう(5時間)
第三次 円をくわしく調べよう(1時間 【本時】)
3 単元の評価規準
算数への関心・意欲・ 数学的な考え方 数量や図形についての 数量や図形についての
態度 表現・処理 知識・理解
・円周率を用いて、円 ・円に近い形の周の長 ・円周率を用いて、円 ・円周率の意味につい
の直径から円周を求さや面積を見積もるの直径から円周を求 て理解している。
めたり、円周から直ときなど、目的に応めたり、円周から直 ・円周率が3.14である
径を求めたりしようじて円周率として3径を求めたりするこ ことを知っている。
とする。 を用いることができ とができる。 ・円の面積を求める公
・円の面積の公式をつ る。 ・円の面積を公式を用 式を理解している。
くり出そうとする。 いて求めることがで
きる。
4 本時の展開
(1) 本時の目標
・一つの三角定規を用いるだけで、円の直径を測ることができる体験を通して、円の不思議さに
気付くとともに円の学習に興味・関心を抱く。
・円周率3.14を文字πを使うと、円周の長さや円の面積が簡潔な形で表せることを知る。
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(2) 本時の指導過程
学習活動・内容教員のかかわり○・児童の予想される反応■ 評 価 観 点 ( 方 法 )
・円のよさに気付く。 (左図の車の絵を提示しながら)
○車輪が円になっていない自動車
を見て、どのように感じる?
■乗り心地が悪そう。
○では、自動車は動くとどうな
る?
■乗るとガタガタする。
■車輪が丸くないとスムーズに動
かない。
○普通、タイヤの形は?
■丸い。
・円周率を復習する。 ○円周率ってなんだったかな?
■円の面積の公式に出てきた。
■円周=直径×円周率
・円周率の歴史を知る。○プリントを用いて、アルキメデ
スの方法(円の内側と外側に接
する正多角形を利用する方法:
38頁参照)を紹介する。
【】 ・学習プリントの円の直径の長さ ○@は復習だよ。Aは難しいので 関心・意欲・態度
を求める方法を考え 作業する いろいろ試してみよう。 三角定規や直線定 、。
■@は要領よくできる。 規を用いて、円の
■外接する正方形をかく。 直径の長さを求め
■内接する正方形をかく。 ようとする。
○内接する正方形をかいた生徒が (行動観察)
いたら、長方形でもいいんじゃ
ないか、長方形は2つの直角三
角形でできているよ、などのヒ
ントを出すようにする。
・三角定規1個で、直径の長さを ○三角定規の直角の頂点を円周上
求める方法を知る。 に当て、直角を挟む2つの辺と
円周の交点に印を付け、この2
つの交点を結ぶと直径になる。
■どうして?
■不思議だ。
■どこでも直径になる。

課題
中心の位置がわかっていない円の直径の長さを、次の2つの方法で
求めてみよう。
@ 三角定規2個と直線定規1個で測る
A 三角定規1個で測る
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○どうしてそうなるかは中学校で
勉強することを伝え、児童の意
欲を喚起する。
・ 学習プリントにおいて)円周○円周の長さの測り方を復習させ (
率を計算する。 る。
・円周率をπで表すことを知る。 ○中学校では、円周率 3.14に代
περιφερεια わって ギリシャ語の、
(ペリメトロン:円周)の頭文
字πを使うようになることを説
明する。
・πを用いて、円周の長さ・円の ○半径が10pの円の円周の長さと 【表現・処理】
面積を計算する。 面積を、πを用いて求めてみよ 円の面積をπを用
う。 いて求めることが
。() ■3.14よりも、計算が楽だね。 できる ノート
○100×πが、おおよそ300ぐらい
だということに触れておく。
・本時の振り返りをする。○三角定規1個で、直径の長さを
求める方法を確認する。
5 指導上の留意点
○三角定規1個で、円の直径の長さを求める方法は、中学校の学習内容であるから、指導をしない
で自力で解決できる児童は皆無と考えられる。しかし、授業の前段でアルキメデスの方法を扱う
ことで、その取組の中で、内接する正方形をかく児童は現れると考える。それを手がかりとして
正方形ではなく、長方形でもいいのではないかということ、そして長方形に対角線を一本ひくこ
とで、長方形は二つの直角三角形からできていることに気付かせるようにする。このような授業
展開をすることで、三角定規1個で直径の長さを求めることを無理なく誘導できるのではないか
と考える。
○三角定規を円にどのように当てても直径の長さを求められるという操作的な活動を通して、円の
不思議な性質に気付き、中学校で学ぶ円周角と中心角の関係につなげることができれば、証明の
必要性やよさを知ることができると考える。
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アルキメデスの方法
古代ギリシアの数学者アルキメデスは、BC287年頃シシリー島シラクサで生まれました。
当時学問の中心であったエジプトのアレクサンドリアに留学し、その後はシラクサで過
ごしました。第2次ポエニ戦争でシラクサが負けて、ローマ兵に殺され75年の生涯を閉
じたと伝えられます。
もともと円周率は、円周÷直径です。よって、直径を1とすると円周がπになります。
そのことから、アルキメデスは作図で円周を求めようとしました。彼は、円に内接、外
接する正多角形を描いて、円の周の長さが内接する正多角形よりも長く、外接する正多
角形よりも短いということを利用し、円周の長さの近似値を計算しました。最初に、円
に内接、外接する正六角形を描いてπを計算しました。正多角形の角数が多ければ多い
ほど、より円周に近づいていくので、彼は角数を12、24、48、…と増やし最後に正96角
形で近似しました。そしてその値が、3 10 71<π<3 1 7 です。小数に直すと、 +/ +/
3.1408……<π<3.1428…… となり、アルキメデスはすでに、円周率が3.14 だというこ
とを知っていたことになります。
その後も、たくさんの人々が正多角形の角数を増やしていき、ドイツのルドルフ(1539
〜1610)が、35ケタまで求めました。35ケタまで求めるのに必要な角数は、
4611686018427387904 2 角形です。今では、スーパーコンピュータで10億ケタまで計算 =
62
されているそうです。
参考資料
http://math1.edu.mie-u.ac.jp/□motokioh/enshuu2.htm#top
http://www1.fctv.ne.jp/□ken-yao/Paipai.htm

60°
円に内接、外接する
正六角形をかく。
直径1の円
このとき
3<π<2√3=3.464
となる。
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小学校の指導で中学校の学習内容を取り入れた例例示2
単元「図形の角 (小学校5年)」
小・中学校間の円滑な接続に向けて
従前の学習指導要領では、□や△の代わりに文字 を用いることを学 xy

び、文字 を使って二つの数量の関係や大きさを式に表したり、未知の xy 、
数量を表すのに文字 を用いて、立式してその値を求めたりしていたが、今 x
回の改訂により、文字を用いた式は小学校算数からは削除された。しかし、
文字を用いた式を学習することは、抽象的な思考を伸ばす基礎を築くものと
考え、本単元では、三角形、四角形、五角形の内角の和だけを求めることだ
けにとどまらず、n角形の内角の和までを扱うことにする。また、この学習
で、文字を使って量を表すことのよさを理解させるとともに、中学校での文
字式の導入がスムーズになることも期待している。
1 単元の目標
(1)敷き詰めなどの活動を通して、三角形や四角形の内角の和について理解する。
(2)それを用いて、基本的な図形の性質を見いだしたり、調べたりすることができる。
(3)三角形の内角の和を基にして多角形の内角の和を求めることができる。
(4)三角形、四角形の内角の和を計算で求めることができる。
2 単元の指導計画(5時間扱い)
第一次 三角形の内角の和(2時間)
@三角形の敷き詰め A三角形の内角の和
第二次 多角形の内角の和(3時間)
@四角形の内角の和 A身の回りの多角形 Bn角形の内角の和【本時】
3 単元の評価規準
算数への関心・意欲・ 数学的な考え方 数量や図形についての 数量や図形についての
態度 表現・処理 知識・理解
・三角形の内角の和に ・さまざまな三角形か・三角形の内角の和が ・三角形の内角の和が
ついて関心をもち、ら内角の和が180°で 180°であることか180°であることを
調べようとする。 あるという性質を見 ら、それぞれの角の理解している。
・三角形の内角の和をいだすことができる 大きさを求めること ・多角形の内角の和 。
基にして、多角形の ・三角形の内角の和を ができる。は、多角形を三角形
内角の和を調べよう 基にして、多角形の ・三角形の内角の和をに分割して求められ
とする。 内角の和の求め方を 用いて、多角形の内ることを理解してい
考えられる。 角の和を求めること る。
ができる。
4 本時の展開
(1)本時の目標
多角形の内角の和の一般式を導き出す。
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(2)本時の指導過程
学習活動・内容 評価観点(方法) 教員のかかわり○・児童の予想される反応■
・前時の復習をする。 ○三角形、四角形、五角形の内角の和を
求めさせる。
・表を作成する。 ○配付した学習プリントの表を完成させ
る。
○完成した表からわかることを表の下欄
に書かせる。
○わかったことを発表させる。
■できる三角形が角の数より2少ない。
■角の数だけ三角形を作ったら360°を引
けばよい。
() ここからグループ学習に入る
【】 ・□角形の内角の和を表す式を ○四角形、五角形、六角形、…と帰納的数学的な考え方
考える。 に考えさせて、□角形の内角の和を表 三角形の内角の和
す式を求めさせる。 を基にして、多角
■180°×(□−2) 形の内角の和の求
■180°×□−360° め方を考える。
○□をnに置き換えて、n角形の内角の(行動観察)
和を答えさせる。
・発表する。 ■180°×(n−2)
■180°×n−360°
・八角形の内角を実際に測って ○この公式を用いて、八角形の内角の和【表現・処理】
確認をする。 を求めさせる。 一般式を用いて内
○八角形の内角を実際に測らせ、その和 角の和が求めるこ
を求めさせる。 とができる。
(学習プリント)
・一般式を使っていろいろな多 ○十角形、十五角形、二十角形などの内
角形の内角の和を求める。 角の和を求めさせる (問題の出し合。
いをしてもよい)
・今日の課題のまとめを書く。 ○わかったことだけでなく、振り返りも
書かせる。
5 指導上の留意点
○小学校6年での「比例」に関連付けることを意識して指導すると、 の形がスムーズに導入 y=ax
できると考える。
○三角形の内角の和が180°であることを演繹的に論証するのは、中学校2年の内容であるから、
小学校5年の段階では、操作的な活動を通して、どんな三角形でも内角の和が180°であること
を理解させている。それを基にして、多角形の内角の和を求める過程から無理なく文字式を導
入したい。理解するには難しい面はあるが、感覚的なものを掴めば楽しく取り組めるはずであ
る。文字を使って量を表すことに少しでも慣れておくことは、中学校の学習に向けて、大切だ
と考える。
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三角形 四角形 五角形 六角形 (□角形)
三角形の数
内角の和
<この結果から、わかったことを書いてみましょう>
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中学校の指導で小学校の学習内容を活用した例例示3
単元「平行と合同 (中学校2年)」
小・中学校間の円滑な接続に向けて
従前の学習指導要領では、小学校で、合同な図形、線対称な図形、点対称
な図形などを学習し、図形の特徴や分類といった直観的に図形を把握するこ
とをしていたが、今回の改訂によりこれらは小学校算数からは削除され、中
学校へ移行された。しかし、小学校算数では、合同な図形による平面の敷き
詰めなどの活動を通して、敷き詰めた図形の中に他の図形を認めることや平
、。 行線の性質に気付くことなど 図形についての見方や感覚を豊かにしている
そこで、本単元では、小学校で学習した「合同な図形の敷き詰め」を利用
して、導入を行う 「図形の敷き詰め」を扱うことで、生徒は 『あのとき 。、
やったなあ』と小学校の学習と関連付けて授業に入っていくことが可能とな
り、関心が高まり、学習意欲が一層向上するものと考えた。
1 単元の目標
、。 (1) 合同の意味や合同な図形の性質を理解し その内容を記号や式に表すことができるようにする
(2) 三角形の合同を辺や角の条件としてとらえ、合同条件を見いだすことができるようにする。さ
らに、その合同条件を使って合同な三角形を判断したり、記号を使って表したりすることができ
るようにする。
(3) 仮定、結論の意味や証明の進め方を理解し、証明の根拠となる事柄を明確にしながら簡単な図
形の性質を証明することができるようにする。
2 単元の指導計画(18時間扱い)
第一次 平行線と角(7時間)
@いろいろな角 A平行線と角 B三角形の角 C多角形の角
第二次 合同(3時間)
@合同な図形 A三角形の合同条件【本時】
第三次 合同と証明(7時間)
@証明 A証明の進め方 B三角形の合同条件と証明
第四次 まとめ(1時間)
3 単元の評価規準
数学への関心・意欲・ 数学的な見方や考え方 数学的な表現・処理 数量、図形などについ
態度 ての知識・理解
〇敷き詰めの図形を見 〇合同な図形の辺や角 〇合同な図形において 〇合同な図形の性質を
て、合同な図形を見 に着目して、それら 対応する辺や角を求理解している。
つける活動を通して の性質を考えること めることができる。 〇三角形の合同条件を
合同な図形に関心をができる。 〇合同な三角形をかい 理解している。
もち、その性質を調 〇合同な図形の辺や角 たり、合同条件を使
べようとする。 に着目して、三角形 って合同な三角形を
〇合同な三角形の合同の合同条件を見いだ 見いだすことができ
条件を見つけることすことができる。 る。
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に関心をもちそれを
調べようとする。
4 本時の展開
(1)本時の目標
小学校で扱われている「図形の敷き詰め」を利用して、合同となる図形の性質とその合同条件
を発見する。
(2)本時の指導過程
学習活動・内容 評価観点(方法) 教員のかかわり○・生徒の予想される反応■
・合同の意味を理解する。 ○2つの図形の合同を定義する。
○三角形が敷き詰められた学習プリント
を見て、合同な図形をいくつか作らせ
る。
■いろいろなパターンを考える(小さな
三角形、少し大きめな三角形、平行四
辺形など 。)
・合同な図形の性質を考える。 ○合同な2つの三角形の対応する辺や角
に着目させて、それらの性質をどうな
っているかを考えさせる。
■3つの辺、3つの角がそれぞれ等しく
なっていることに気付く。
・三角形の合同条件を、作図を ○3つの辺と3つの角の6要素がすべて【見方や考え方】
通して考える。 揃わないと合同な図形がかけないのか 三角形の合同条件
を調べさせる。 を、辺や角の条件と
○できるだけ測る辺・角が少なくなるよしてとらえ、合同条
う課題意識をもたせて取り組ませる。 件を見いだすことが
。() ■三角形が敷き詰められた学習プリント できる 行動観察
を利用せずに、ノートに作図する。
)。 ・黒板で作図する(発表する 。 ○何人かの生徒に作図方法を板書させる
ここでは、いろいろな方法が示される
といいので、できるだけ多くの種類の
作図をさせる。
・板書された方法が合同条件に ○「2辺と1つの角がそれぞれ等しい 、」
なるかを話し合う。 「3つの角がそれぞれ等しい」という
場合についても取り上げるようにする
とよい。
・2つの三角形の合同条件は3 ○「3辺がそれぞれ等しい 「2辺とそ」、
つあることがわかる。 の間の角がそれぞれ等しい 「1辺と」、
その両端の角がそれぞれ等しい」場合
のみであることを強調する。
・ 図形の敷き詰め」を見て、 ○改めて 「図形の敷き詰め」の学習プ 「、
合同な三角形によってできあ リントを見させて、わかることを考え
がっているこの図からわかる させる。
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-44-
ことは何かを、直線・線分・ ■「図形の敷き詰め」は、3種類の平行
角について、いろいろと調べ 線によってできていること、合同な三
る。 角形の対応する角がそれぞれ等しいこ
とにより、平行線の同位角や錯角は等
しいこと、対頂角が等しいことを再確
認する。
・本時の振り返りを行う。
5 指導上の留意点
○小学校における図形の敷き詰めの学習は、基本的な三角形の敷き詰めによる操作を通して、幾何
模様のもつ美しさを感得させるとともに三角形の内角の和が180°になることを予想させている
ことが多い。また、発展的な学習として、四角形の内角の和が360°になることと結び付ける指
導も行われていることに留意する必要がある。
○小学校では多くの場面で帰納、類推の考えが用いられる。中学校では一般性を保証するものとし
て演繹的な推論が必要となる。その際、推論の過程を的確にしかも簡潔で分かりやすく表現でき
るようにすることは大切なねらいであるが、一挙に達成できるものではない。小学校で馴染み深
い「図形の敷き詰め」を利用することで、単純な図形であるが、そこに潜む様々な性質の発見を
基に、生徒の興味・関心を高めることを大切にしたい。
○この図形の敷き詰めから、対頂角や同位角、錯角の性質を、復習で扱うことになるが 「平行線、
と角」の前で扱うと、斬新な展開も期待できる。
【使用する学習プリント】
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中学校の指導で小学校の学習内容を活用した例例示4
単元「相似な図形 (中学校3年)」
小・中学校間の円滑な接続に向けて
従前の学習指導要領では、小学校6年で、図形の形や大きさの理解をまと
め、簡単な縮図や拡大図をよんだりかいたりするという相似の素地を学習し
ていたが、今回の改訂により小学校算数からは削除され、中学校へ移行され
た。その結果、現行の小学校学習指導要領では、基本的な図形をかいたり、
作ったり、それを用いて平面を敷き詰めたりすることだけが扱われるように
なり、平面図形を敷き詰める活動を通しては、図形に関する性質を見いだし
たり、図形のもつ美しさを感得している。
そこで、本単元では、小学校で学習した「合同な図形の敷き詰め」を利用
して、相似な図形を学ぶことを考えた。中学校2年の「合同な図形」の単元
でも「図形の敷き詰め」を扱うことで、生徒の関心・意欲が一層高まり、学
習意欲を向上させることができると考えた。
1 単元の目標
(1) 図形の敷き詰め、合同から図形の拡大・縮小を通して、相似な図形の意味とその性質を理解す
ることができる。
(2) 三角形の相似条件や相似の図形の性質を用いて、図形の性質を証明することができる。
(3) 縮図を利用して実際の距離などを求めることができる。
2 単元の指導計画(18時間扱い)
第一次 相似な図形(9時間)
@拡大、縮小と相似【本時】 A三角形の相似条件 B三角形の相似条件の利用
第二次 平行線と線分の比(9時間)
@三角形と比 A中点連結定理 B平行線と線分の比
3 単元の評価規準
数学への関心・意欲 数学的な見方や考え 数学的な表現・処理 数量、図形などにつ
・態度 方 いての知識・理解
・いろいろに伸ばし ・相似な図形の性質 ・相似な図形の性質 ・拡大、縮小、相似
たり縮めたりした を考えることがでを知り、相似な図 の意味を理解して
図を観察する活動 きる。形を見つけること いる。
を通して、相似な ・合同を相似の特別 ができる。 ・相似な図形の性質
図形のかき方や性 な場合と考えるこ ・1点を中心として を理解している。
質に関心をもち, とができる。図形を拡大したり
調べようとする。 縮小したりして相
・敷き詰めの図形を 似な図形をかくこ
見て、合同と相似 とができる。
について考えよう
とする。
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4 本時の展開
(1)本時の目標
相似な図形の導入にあたり、小学校より用いてきた「図形の敷き詰め」を利用して合同や相似へ
と発展させ、またそこからそれぞれの性質を発見する。
(2)本時の指導過程
学習活動・内容 教員のかかわり○・生徒の予想される反応■ 評 価 観 点 ( 方 法 )
・北海道の地図をいろいろに伸ば ○地図はどのように伸ばしたもの
した図を観察する。 か。
■横に2倍している、縦に2倍し
ている、縦も横も2倍している
など
○拡大するということはどういう
ことか。
■わからない
■形を変えずに大きくすること
「」 ・方眼紙上に描かれた四角形から ○直観的にとらえている 同じ形
同じ形といえるものを探す。 の意味を同じでないものと比較
し、どういう条件があれば同じ
形といえるだろうか。
■辺の長さが等倍、角が同じなど
・拡大・縮小(拡大図・縮図)に ○身の回りに、拡大できるものは
ついて考える。 何がある?
■コピー機、顕微鏡、望遠鏡など
・三角形で敷き詰められた図形を ○敷き詰められているということ 【見方や考え方】
見て、敷き詰めは、どのように は、多数かかれている三角形が 敷き詰められた図
してできているのかを考える。 どういう関係になっているとい 形の中から、様々
[44頁の学習プリント] えるか。 な性質を見いだす
■合同 ことができる。
(行動観察・ノー
○敷き詰められている三角形の形 ト)
より角の関係に注目させる。
■同位角、錯角が等しいことより
敷き詰めは、直線が等間隔で平
行にかかれている。
・三角形の合同条件を復習する。 ○三角形の合同条件を確認する。
■3辺がそれぞれ等しいこと
■2辺とその間の角がそれぞれ等
しいこと
■1辺とその両端の角がそれぞれ
等しいこと
・相似な2つの三角形を探し、相 ○敷き詰められている三角形の中
似記号を用いて表す。 から、相似な三角形になってい
るものを選ばせる。
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○それぞれの三角形の頂点に記号
をふらせ、相似を表す記号は
(∽)であることを教える。
■2倍、3倍、…にしたもの
■反転して2倍、3倍、…にした
もの
■合同なもの
○対応する頂点、辺、角に気をつ
けさせる。
○特に反転したものは間違えない
ようにさせる。
・練習問題を解く。○相似の定義をまとめ、練習問題 【表現・処理】
・本日のまとめをする。 に注意点を記入させる。 2つの相似な三角
形を相似記号を用
いて表すことがで
きる (ノート)。
5 指導上の留意点
○小学校における図形の敷き詰めの学習は、基本的な三角形を敷き詰める操作的な活動を通して、
幾何模様のもつ美しさを感得させるとともに三角形の内角の和が180°になることを予想させて
いることが多い。また、発展的な学習として、四角形の内角の和が360°になることと結び付け
る指導も行われている。
○中学校2年の「合同な図形」でも 「図形の敷き詰め」を利用すると一層効果が期待できる。 、
○「図形の敷き詰め」を利用すると、高等学校に移行した「相似な図形の面積比」にも容易に発展
させることができる。その際、視覚的に捉えられるので生徒の理解が大いに進むものと考える。
コラム
面積の不思議な話です。一辺の長さが8の正方形があります。図1
のような太線で切り取って、図2のような長方形に並べ替えます。
正方形の面積は、8×8=64ですが、
長方形の面積は、5×13=65となります。どうして1だけ増えた
のでしょうか?
図1 図2

64=65?


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外的活動を重視した例例示5
単元「平面図形 (中学校1年)」
小・中学校間の円滑な接続に向けて
本単元の作図分野は、作図ができる理由を説明するには中学校2年で学習
する三角形の合同を用いた証明が必要となるため、何故かを追究する論理的
思考力の育成よりも 「作図ができる」という技能に重点を置いて、豊かな 、
図形感覚の育成をめざしたものになっている。しかし、作図を通して、平面
図形についての理解を深め、直観的な見方や考え方を養うとともに論理的な
考察の基礎を培うことも大切である。そこで、本単元の作図分野では、小学
校と一貫性のある指導を行うことが効果的であると考え、小学校の算数的活
動の重要な要素である作業的な活動を生かし、生徒が主体的に進められるよ
うなワークシートを作成した。このワークシートを用いることで、小学校算
数から中学校数学への円滑な移行を実現させるとともに、学習意欲を継続さ
せたいと考えた。
1 単元の目標
、、 、 、 。 (1) 直線 線分 半直線 角の意味や表し方を理解するとともに 垂直や平行についても理解する
(2) 円についての基礎的な用語の意味を知り、その表し方を理解する。
(3) 線対称、点対称な図形の意味とそれらの性質について理解する。
(4) 基本的な作図の仕方について理解し、それを利用することができる。
2 単元の指導計画(14時間扱い)
第一次 平面図形の基本(3時間)
@直線と線分 A2直線の位置関係 B演習
第二次 対称な図形(7時間)
@線対称な図形 A点対称な図形 B対称な図形 C演習
第三次 作図(3時間)
@線分の垂直二等分線【本時】 A角の二等分線【本時】 B演習
第四次 まとめ(1時間)
3 単元の評価規準
数学への関心・意欲・態 数学的な見方や考え方 数学的な表現・処理 数量、図形などについ
度 ての知識・理解
・線対称な図形、点対称 ・具体的な作業で、線 ・線対称な図形、点対・線対称な図形、点対
な図形に興味・関心を 対称な図形、点対称 称な図形における対 称な図形の意味とそ
もち、身のまわりから な図形を考察するこ 応する点、対応する の性質を理解してい
対称な図形を進んで見 とができる。 辺、対応する角に対 る。
いだそうとする。 ・具体的な作業で、作 して、適切に表すこ ・円と直線の関係から
・基本的な図形とその作 図の方法について考とができる。 円の接線を理解して
図について興味をも 察することができる ・特定の直線、線分、 いる。 。
ち、数学的なよさに関 ・線対称な図形、点対 弦、弧、三角形、角 ・直線、線分、垂直、
、、、 、 心をもつとともに、作 称な図形を通して、 や、2直線の垂直、 平行 弦 弧 接線
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図を進んで活用しよう 作図との関連を見い 平行関係等を、記号 合同、三角形、角、
とする。 だすことができる。 を使って適切に表す 中点について、用語
ことができる。 や表し方を理解して
・定規とコンパスを用 いる。
、、 いた角の二等分線、 ・角の二等分線 垂線
垂線、垂直二等分線 垂直二等分線の意味
の作図ができる。 と、作図の仕方を理
解している。
4 本時の展開
(1)本時の目標
第1時 ・直線と線分、円の定義を知る。
・直線、線分、円の作図の意味と方法を理解する。
第2時 ・線分の垂直二等分線、角の二等分線、垂線を作図することができる。
(2)本時の指導過程(第1時及び第2時)
学習活動・内容教員のかかわり○・生徒の予想される反応■ 評 価 観 点 ( 方 法 )
【関心・意欲・態度】 ・道路の写真を見ながら、質問事 ○この写真の中に直線はあります
項について考える [問題A,B] か。 平面図形を構成す 。
○この直線は交わりますか。 る直線に関心をも
■道路にかかれた白線 ち、観察や活動を
■地平線、道路と草地の境界線 通して直線の特徴
■道路標識、道路脇の杭 を見いだそうとす
○既習事項の復習を兼ねながら る。
「図形」に対する興味・関心を (発言)
引き出すことに留意する。
・定規を使わずにA,B間を直線○「直線」を意識させたいため、
で結ぶ ] 定規は使用させない。 。
[問題1-1
■紙を折る。
■下敷きを添わせる。
■鉛筆をあてる。
・定規を使ってA,B間を直線で ○定規の使用は可とする。
結ぶ [問題1-2] ■「線分」をひいてしまう。 。
・直線、線分、半直線の違いを考 ○ワークシート 問題1-1 と 問 【知識・理解】 [][
える。 題1-2]の結果の違いを明確に 直線や線分の意味
把握させる。 を理解している。
(ワークシート)
・直線AB、線分AB、 ○学習内容に対する自分の理解度
半直線ABをひく。 をチェックさせる。
[] 問題1-3,4,5
「」 ・定規の使用法を確認する。 ○定規は 直線 線分 をひく道具 ()
であることを確認させる。
【関心・意欲・態度】 ・コンパスを使わずに円Oをか○「一定点から等距離にある点」
く [問題2-1] を意識させたいため、コンパス 平面図形を構成す 。
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は使用させない。 る 円に関心をも
■「定規で長さを測りながら点を ち、観察や活動を
取る」などの工夫をしながら円 通して円の特徴を
をかく。 見いだそうとす
る。
・コンパスを使って円Oをかく。 ○「一定点から等距離にある点」 (行動観察)
[問題2-2] を意識させながら、コンパスを
使って円をかかせる。
・コンパスの使用法を確認する。○コンパスは「円をかいたり、長
さを移したりする道具」である
ことを確認させる。
・作図の意味を知る。○定規とコンパスの使用法を再確
認させる。
・一定点から等距離にある点をか ■半径はどうしたらいいの?
く [問題2-3] ■円を一つだけしかかかない。 。
○一つの答えで安心しないように
多面的に考えさせる。
・本時のまとめを行う。
・授業の振り返りをする。
・2点から等距離にある点をか○[問題2-2]と[問題2-3]の内
く [問題3-1] 容を参考にさせる。 。
■同心円を多数かいてしまう。
・線分の垂直二等分線に気付き、 ○作図の基本部分なので、ていね
作図方法を考える。 いに扱う。
・線分の垂直二等分線をかく。 ○[問題3-1]の内容を参考にさ
[作図3-2 せながら、正確にかかせる。

・紙の角を二等分する。○配付した紙を使って、個々に作
[問題4-1] 業をさせる。
・角の二等分線に気付き、作図方 ○作図の基本部分なので、ていね
法を考える。 いに扱う。
・鋭角の二等分線をかく。 ○[問題4-1]の内容を参考にさ 【表現・処理】
[作図4-2] せながら、正確にかかせる。 角の二等分線の作
図をすることがで
・鈍角の二等分線をかく。 ○[問題4-1]の内容を参考にさ きる (ワークシ。
[作図4-3] せながら 正確にかかせる こ ート) 、。(
れは垂線の作図につなげるため
の出題)
・対称性(二等辺三角形)に気付○二等辺三角形の存在に気付かせ
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、。 く。 ることで 対称性を考えさせる
・直線上にある一点を通る垂線を ○[作図4-3]の鈍角の二等分線 【見方や考え方】
ひく を参考にさせながら、正確にか 線分の垂直二等分 。
[作図5-1]
かせる。 線や角の二等分線
の作図を発展させ
・直線外にある一点を通る垂線を ○本時の学習内容と対称性に視点 て、垂線の作図を
ひく を置いて考えさせた上で、正確 考えることができ 。
[作図6-1]
にかかせる。 る (ワークシー。
ト・行動観察)
・本時のまとめを行う。
・授業の振り返りをする。
5 指導上の留意点
○小学校の教科書では、児童の直観的な思考や理解を促すため、図や絵が多用されているので、中
学校1年段階では、そのことを配慮した教材を作成する必要がある。
、 。 ○そうすることで 中学校の抽象的な内容を中心とする学習にスムーズに入っていかれると考える
○中学校教員は、今までは小学校において直観的理解がなされたうえで、中学校で再度学習してい
、、。 た内容が 中学校で初めて学習するというように変化していることを 確認しておく必要がある
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ワークシート
【問題3−2】
線分ABの垂直二等分線 を作図しよう。 l




【問題4−1】
配付された紙の角度
を二等分しよう。
例 ∠ABCを二等分する。
【問題4−2】
∠ABCの二等分線 を作図しよう。 l



【問題4−3】
∠ABCの二等分線 を作図しよう。 l



【問題5−1】
直線 上の点Pを通る垂線 を作図しよう。 l m


l
【問題6−1】
、。 直線 外の点Pを通る 直線 への垂線 を作図しよう llm


l
【問題A】この写真の中に直線はありますか。
【問題B】問題Aであげた直線は交わりますか。
【問題1−1】
人の手Aと犬の首輪Bを直線で結んでみよう。ただし定
規は使わないでください。
【問題1−2】
学校Aと体育館Bを直線で結んでみよう。
【問題1−3】
2点A、Bを通る直線ABをひいてみよう。




【問題1−4】
2点A、Bを通る線分ABをひいてみよう。
【問題1−5】
点Aから半直線ABをひいてみよう。
[上記2問の図は 【問題1−3】と同じため省略. 、
ただし 【問題1−5】はO↑Aとする ] 、.
【問題2−1】
半径5pの円Oをかいてみよう。ただし、コンパスは使
わないでください。


【問題2−2】
半径5pの円Oをかいてみよう。
【問題2−3】
点Aから等しい距離にある点をかいてみよう。
[上記2問の図は 【問題2−1】と同じため省略] 、
【問題3−1】
点Aと点Bのどちらの点からも等しい距離にある点をか
いてみよう。


B ・
問題1−1


問題1−2


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共通の教材を活用した例例示6
単元「正方形ならべ (小学校5年)」
小・中学校間の円滑な接続に向けて
二つの数量を関係付けてみる関数の考えは、小学校4年までに、簡単な場
合については学習してきている。また、小学校6年では、関数の考えを一層
伸ばすことをめざし、伴って変わる二つの数量の中から「比例関係」にある
ものを中心に考察している。さらに、小学校の基礎の上に立って、中学校1
年では「比例と反比例 、中学校2年では「一次関数 、中学校3年では「二 」」
次関数」と漸次発展した学習に行うことになっている。このように、伴って
変わる二つの数量関係の学習は、小・中学校の学習内容のつながりが強く、
系統性がはっきりしていることがわかる。
、、 「」 、 そこで 本単元では 小・中学校で タイル という共通の教材を用いて
関数的な考え方の基礎を培うとともに、中学校での本格的な関数の学習につ
なげていきたいと考えた。
1 単元の目標
タイルを並べたり、図や表を用いたりして、二つの数量の変化や対応のきまりを調べ、問題を解
決することができる。
2 単元の指導計画(2時間扱い)
第1時 一辺が1cmの正方形のタイルを階段状に10段並べたときの周りの長さを、図や表を用い
て調べる。
第2時 一辺が1cm、重さ5gの正方形のタイルを階段状に10段並べたときの様々な二つの数量
の変わり方を調べる 【本時】。
3 単元の評価規準
算数への関心・意欲数学的な考え方 数量や図形について 数量や図形について
・態度 の表現・処理 の知識・理解
〇具体的な操作や図 ○表を用いて、2つ 〇具体的な操作や図 〇2つの数量が対応 、、
表を活用して、問 の数量の変化や対 表を用いて、数量 する変わり方につ
題を解決しようと 応のきまりにどん の変化や対応のき いて、規則性を見
する。 な特徴が見られる まりを調べ、問題 つけ、そのよさを
かを考えることが を解決することが 知る。
できる。 できる。
○図や具体的な操作
を基に、正方形に
変形する考え方に
気付くことができ
る。
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4 本時の展開
(1) 本時の目標
正方形のタイルを並べたときの様々な「変わり方」を調べ、規則性を見つけることができる。
(2) 本時の指導過程
学習活動・内容教員のかかわり○・児童の予想される反応■ 評 価 観 点 ( 方 法 )
・前時の復習をする。 ○実際に正方形を10段並べたり表に
したりするなど、目で見て理解で
きるよう配慮する。
・本時の課題を知る。 ○本時の課題を提示する。
一辺が1cmの正方形のタイルを並べて、下図のような形を作りま
す。この中にあるいろいろなきまりを見つけ、 段目のとき、それが 10
いくつになるかを考えてみよう。
・段に伴う規則性を見つけ ○1枚の正方形のタイルは一辺が
る。 1 だけでなく、重さが5 であ cm g
ることを知らせる。
○前時の学習を想起させ、図や表に
するとわかり易いことを助言す
る。 【数学的な考え方】
○実際に操作活動ができるように、 表をかいて、2つの
正方形のタイル(代用品)を十分 数量の変化や対応の
な量を準備しておく。 きまりを見つけるこ
■周りの長さ以外にも増え方にきま とができ、その関係
りはあるのだろうか? を説明することがで
■重さや面積はどうだろう。 きる (発言・行動。
■角の数もそうだ。 観察)
○考える時間を十分に保障する。
・見つけた規則性を発表す
る (10段まで) ○規則性について、まとめる。 。
・重さ、面積、角の数につ ■きまりが見つかれば簡単だ。
いて10段以上の場合を考
える。
・本時の振り返りをする。
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5 指導上の留意点
○小学校のどの学年でも取り扱うことができるような共通教材を通して、その学年での内容を確認
し、発展として上級学年の内容にも触れていくようにしたい。
○どの学年においても、いろいろな発想から、グラフや表などの利用を心がけることにより、いろ
いろな考え方、見方、表し方、関数の考え方に小学校から慣れていくことが必要である。
○小学校段階から、伴って変わる二つの数量の関係に慣れておくことで、関数の学習の素地をはぐ
くみ、中学校での一般化につなげていきたい。
「正方形ならべ」ワークシート
名前( )

正方形をならべていろいろなきまりを見つけよう
<言葉の表現>( )
<言葉の >( ) 表現
<言葉の >( ) 表現
<図など>
◎「正方形ならべ」の学習を終えての感想を書きましょう。
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共通の教材を活用した例例示7
単元「関数 (中学校3年・選択教科) 」
小・中学校間の円滑な接続に向けて
二つの数量を関係付けてみる関数の考えは、小学校4年までに、簡単な場
合については学習してきている。また、小学校6年では、関数の考えを一層
伸ばすことをめざし、伴って変わる二つの数量の中から「比例関係」にある
ものを中心に考察している。さらに、小学校の基礎の上に立って、中学校1
年では「比例と反比例 、中学校2年では「一次関数 、中学校3年では「二 」」
次関数」と漸次発展した学習に行うことになっている。このように、伴って
変わる二つの数量関係の学習は、小・中学校の学習内容のつながりが強く系
統性がはっきりしていることがわかる。
、、 、 「」 そこで 本単元では 関数全般の基本的な復習を 小・中学校で タイル
という共通の教材を用いるという前提で、選択数学の補充的な学習として位
置付けた。小学校で扱った同じ教材を用いることにより、関数の定義から復
習し、関数の意味を再度理解させることで関数の基本的事項の定着を図るこ
とをねらいとした。
1 単元の目標
(1) タイルを並べたり、図や表を用いたりして、二つの数量の変化や対応のきまりを調べ、問題を
解決することができる。
(2) 関数として、いろいろな見方や表現の仕方(式、表、グラフ等)があることを学び、適時利用
できるようにする。
2 単元の指導計画(2時間扱い)
第1時 ブラックボックス
第2時 伴って変わる二つの量をいろいろ考えよう【本時】
3 単元の評価規準
数学への関心・意欲・ 数学的な見方や考え方 数学的な表現・処理 数量、図形などについ
態度 ての知識・理解
・伴って変わる2つの ・伴って変わる2つの ・伴って変わる2つの ・関数の意味を理解し
数量について、自ら 数量について、具体 数量の関係を、表やている。
進んで規則性を考え 的な関係から、規則 図などを利用して、 ・伴って変わる2つの
ようとする。 性に気付き一般化す 式で表すことができ数量の関係の調べ方
・自ら進んでいろいろることができる。 る。 を理解している。
なアプローチの仕方 ・伴って変わる2つの
を工夫しようとする 数量の関係を、新た
(表の利用や図形を に見いだすことがで
切ったり貼ったりす きる。
るなど 。)
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4 本時の展開
(1)本時の目標
・いろいろな発想、考え方を導き出しながら、規則性を見いだす。
・具体から文字を利用し一般化する。
(2)本時の指導過程
学習活動・内容 評価観点(方法) 教員のかかわり○・生徒の予想される反応■
・前時の復習をする。 ○いろいろな発想、見方、考え方があることを
確認する。
課題
1辺が1cm、厚さが2mm、重さが5gの正方形のタイルを、下の図の
ように階段状に並べます。伴って変わる2つの量 の関係をいろいろと xy

考えてみましょう。ただし、 は左から 番目とします。 xx
・・・
1番目 2番目 3番目 番目x
【】 ・課題についていろいろ○考えついたことを何でもいいから、いろいろ 関心・意欲・態度
考える。 と調べてみよう。 伴って変わる2つの
○わからないようなら例を挙げる。 数量について、規則
○いろいろなアイデアについて、数字当てクイ 性を考えようとす
ズのようにしてみてもよい。 る (行動観察・発。
表)
■ に伴って変わる様々な数 についての規則 xy
性を考える。
・様々な考え方を聞く。 ■高さ(段数) は、1段、2段、3段、… y
= (小学校、中1:比例) yx
■一番下のタイルの数 は 1個 3個 5個 【見方や考え方】 y、、、、
… 様々なアプローチか
=2 −1 ら規則性を考えるこ yx
(中2:一次関数、小学校:奇数) とができる (ノー。
ト・発表)
■タイルの数 は、1個、4個、9個、… y
= (中3:二次関数) yx

■周囲の長さ は、4cm、10cm、16cm… y
=6 −2(中2:一次関数) yx
○どのようにしたら一般式にできたか?
■いろいろと工夫する (個数は切って貼って 。
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正方形にしたり、周囲の長さはヒモを使い長
方形の周囲にしたりなど)
○その他、重さ、縦に積んだ時の体積、表面積
など、生徒の出したもので考えていくように
する。
・新しい問題づくりをす○時間があれば、自分で新しく問題をつくって
る。 みよう。
■下にも増やしたり、三角形にしてみたりなど
○多角形の内角の和(図形)や鶴亀算(連立方
程式)に発展させてもよい。
・本時の振り返りをする ○いろいろな見方や考え方があることを確認さ 。
せる。
■いろいろな表現の仕方、関連を確認する。
5 指導上の留意点
○関数としてこれまでに、比例、反比例、一次関数、関数 を学習してきている。正方
形のタイルの数が規則的に変化していく中から、二つの数量を取り出し、それらの変化や対応
を調べることを通して、式で表したり、グラフをかいたりすることなどを総合的に復習するよ
うにしたい。
○扱う学年は中学校3年に限らずに行うことができる。例えば、各学年関数の単元の履修前ならば
導入として、この例示のように関数学習後ならば復習として設定することができる。
参考文献
文部省 1999 『小学校学習指導要領解説 算数編』東洋館出版社
文部省 1999 『中学校学習指導要領解説 −数学編−』大阪書籍
文部科学省 2002 『個に応じた指導に関する指導資料−発展的な学習や補充的な学習の推進−(小学
校算数編 』)
国立教育政策研究所 教育課程研究センター 2002
「評価規準の作成,評価方法の工夫改善のための参考資料−評価規準,評価方法等の研究開発(報告)−」
神奈川県立総合教育センター 2005 『研究集録 第24集』
北尾倫彦・青柳偕行 編集 2002 『小学校算数 観点別学習状況の新評価基準表』 図書文化社
北尾倫彦・鈴木彬 編集 2002 『中学校数学 観点別学習状況の新評価基準表』 図書文化社
天笠茂 編著2004 『学校間・学校内外の連携を進める』 ぎょうせい
両角達男 2001 「数学科の基礎・基本(2)−図形領域− ( 指導と評価』10月号)図書文化社 」『
杉山吉茂 2004 「すべての子どもへの発展的な学習 ( 指導と評価』6月号)図書文化社 」『

2
axy=
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1 理科教育の現状と課題
平成1 3年版 の科学 技術 白書に よる と、国 立 教 育
研究所 等の 調査か ら、 第1図 に示 すよう に、 学 年
が上が るに したが って 、「理 科が おもし ろい 」 あ
るいは 「理 科はど ちら かとい えば おもし ろい 」 と
思う児 童・ 生徒の 割合 は低下 する 傾向に あり 、 そ
の割合 は、 小学校 5年 では8 0%を 超えて いる も の
の、中 学校 2年で6 0% 程度に 、高 校生に なる と
50% 近 く に まで低 下し ている など 、学年 の進 行 に
伴う、 児童 ・生徒 の「 理科離 れ」 、すな わち 「 理
科への 興味 ・関心 」の 低下が 指摘 されて いる 。
第 1図 小中高校生の「理科はおもしろいと思う」
平成 13年版科学技術白 書より
この「 理科 離れ」 の傾 向は、 少な からず 理科 の学習 にお ける小 ・中 学校の 段差 と関連 していると 考
えられ るが 、この 調査 結果を 見る 限り、 中学 2年か ら3 年の間 を除 いて、 ほぼ 直線的 に推 移して お り 、
特別な 段差 つまり 「ギ ャップ 」は 確認で きな い。
このこ とか ら、理 科の 学習に おけ る「ギ ャッ プ」は 、理 科に対 する 全般的 な「 興味・ 関心」等の 傾
向で捉 える ことは 困難 である こと がわか る。 つまり 「ギ ャップ 」の 解消を 目指 した指 導や 学校 種 間 の
連携・ 接続 の在り 方を 考える 際に は、い わゆ る「つ まず き」の 原因 の一つ と考 えられ てい る、 児 童 ・
生徒の 理科 の学習 に対 する「 興味 ・関心 」や 「理解 の程 度」の 変容 につい て、 小学校 及び 中学 校 で の
学習内 容や 学習方 法な どを学 年や 学習区 分・ 分野ご とに 系統的 に整 理した 中か ら客観 的に 分析 し 、 そ
の課題 を探 ること が重 要と考 える 。
そこで ここ では、 文部 科学省 の実 施した 「小 ・中学 校教 育課程 実施 状況調 査」 の結果 と学習指導 要
領 に 基 づ い て 当 セ ン タ ー で 作 成 し た 「 小 中 理 科 学 習 系 統 図 」 ( p.63 ) な ど か ら 、 小 学 校 高 学 年 か ら 中
学校に かけ ての理 科の 学習に おけ る「ギ ャッ プ」の 存在 とその 原因 につい て考 察し、 さら に「 ギ ャ ッ
プ」を 解消 するた めの 改善策 を提 案する とと もに、 具体 的な学 習指 導案を 例示 する。
第1表 「理 科が 好き」「 理科 の授 業がわか る」 児童 ・生徒の 割合
平成1 5年度小 ・中学校教 育課程 実施状況 調査よ り
前述し た児 童・生 徒の 「理科 離れ 」につ いて は 、
平成1 5年度 の文部 科学 省によ る「 小・中 学校 教 育
課程実 施状 況調査 」の 結果に おい ても、 その 傾
向を読 み取 ること がで きる。 第1 表に示 すよ う
に、小 学校 5年か ら中 学校2 年に かけて 「理 科
が好き」 、「理科の 授業がわか る」とする 児
童・生 徒は 、とも に減 少を続 けて いるこ とが わかる 。
小5 小6 中1 中2 中3
好き 74.2% 64.1% 61.3% 58.7% 65.4%
わかる 72.7% 65.4% 55.4% 50.6% 59.6%
この点 につ いて、 さら に詳細 に見 てみる と、 第2図 に示 すよう に、 「理科 が好 き」に ついては、 小
学校5 年か ら小学 校6 年にか けて の減少 率が 10ポイ ント 程 度で他 の学 年間に 比べ 明らか に大 きな値 を
示して いる 。また 、「 理科の 授業 がわか る」 につい ては 、小学 校6 年から 中学 1年に かけ ての 減 少 率
が1 0ポ イン ト程度 で他 の学年 間に 比べ大 きく なって おり 、「理 科が 好き」 の割 合が大 きく 減少 す る 時
期と「 理科 がわか る」 の割合 が大 きく減 少す る時期 に差 がある こと がわか る。
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このこ とは 、「理 科が 好き」 であ ること と 「 理
科への 興味 ・関心 」が 関連し てい ると考 える と 、
小学校 高学 年で始 まる 「理科 への 興味・ 関心 」 の
低下が 、そ の後の 理科 の学習 への 意欲を 減退させ、
ひいて は「 理科が わか る」割 合の 減少の きっ か け
となっ てい ること を示 してい ると もいえ る( 図 中
の↑ )。
0
2
4
6
8
10
12
14
小5↑小6 小6↑中1 中1↑中2






好きの減少率
わかるの減少率
つまり 、こ の段階 での 「ギャ ップ 」には 、 少 な
くとも 、小 学校5 年か ら小学 校6 年の間 にあ る
「好き のギ ャップ 」と 小学校 6年 から中 学校 1 年
の間に ある 「わか るの ギャッ プ」 が存在 する と い
うこと であ る。
第2図 「 好き」と「 わかる」の 減少率
平成1 5年度小 ・中学校教 育課程 実施状況 調査よ り
また、 小学 校5年 での 「理科 がお もしろ い」 や「理 科が 好き」 とい う児童 がそ れぞれ 80% と70% 程
度であ るこ とを考 える と、こ こで の「ギ ャッ プ」を きっ かけと して 、中学 校か ら高等 学校 、さ ら に は
その先 へと 続く「 理科 離れ」 が始 まると もい える。
そこで 、理 科の学 習に おける 最初 の
「ギャ ップ 」であ り、 最初の 「理 科離
れ」と もい える、 小学 校高学 年か ら中
学校に かけ ての「 好き のギャ ップ 」と
「わか るの ギャッ プ」 につい て、 各学
年の学 習区 分・分 野と の関係 を「 小・
中学校 教育 課程実 施状 況調査 」の 結果
から探 ると 、第3 図に 示すよ うに 、小
学校5 年で 、A区 分( 生物分 野) とC
区分( 地学 分野) で「 わから ない 」よ
り「嫌 い」 が上回 る傾 向を示 して おり
(図中の○ A )、 小学校6 年で は、
この傾 向が 拡大し 、同 時にB 区分 (物
理・化 学分 野)で も同 様の傾 向が 現れ
始めてく る( 図中の○ B )。 さら に
この傾 向が 、中学 校1 年での 「わ から
ない」 の急 激な増 加へ つなが るも のと
考えら れる (図中 の↓ C )。
0 102 0 304 05
2年2分野(地学)
2年 1分野
2年2分野(生物)
1年2分野(地学)
1年 1分野
1年2分野(生物)
6年 C区分
6年 B区分
6年 A区分
5年 C区分
5年 B区分
5年 A区分
各区分 ごとの 平均値( %)
0
きら いだった
よく わからなかった

↓ C
↓ C
↓ C



第3図 「 好き」と「 わかる」の 各区分の平 均
平成1 5年度小 ・中学校教 育課程 実施状況 調査よ り
小学校 5年 のA区 分( 生物分 野) と
C区分 (地 学分野 )で は、「 植物 の発芽 や育 ち方」 や「 天気の 変化 」など の学 習を通 して 、そ れ ま で
の 「作業 的な 要素」 や「 具体的 な事 象」を 中心 とした 学習 から、 「思 考的 な要素 」や 「抽象 的な概
念 」が、 また 、小学 校6 年のB 区分 (物理 ・化 学分野 )は 、「水 溶液 の性 質」や 「電 磁石の はたら
き」な どの 学習を 通し て、そ れま での「 自然 現象の 大ま かな捉 え」 から「 自然 現象の 厳密 で緻 密 な 捉
え」が 学習 に初め て導 入され る。 つまり 、こ こで顕 在化 してい る「 好きの ギャ ップ」 や「 わか る の ギ
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ャップ 」は 、学習 区分 や分野 に依 存する 「学 習内容 のギ ャップ 」に 起因し てい ると考 える こと が で き
る。
また、 第3 図で特 徴的 なのは 、中 学校2 年の 第2分 野( 生物分 野) で「嫌 い」 、「わ からない」 の
割合 がともに 他の 分野に 比べ 際立っ て少 ない点 であ る(図 中の○ D )。 この 分野 では 「 動 物 の 体 の
つくり とは たらき 」や 「動物 の仲 間」の 学習 を行う わけ である が、 この学 習内 容が、 直前 の既 習 事 項
である 中学 校1年 の第 2分野 (生 物分野 )で の「植 物の 体のつ くり やはた らき 」や「 植物 の仲 間 」 と
関連付 けて 取り扱 われ ること によ って、 生徒 の「興 味・ 関心」 を促 してい るた めと考 えら れる 。 つ ま
り、「 学習 内容の ギャ ップ」 の改 善のた めに は、学 習内 容の関 連性 に注目 した 指導に 効果 があ る こ と
を示唆 して いると 考え ること がで きる。
これら のよ うに、 小学 校高学 年か ら中学 校に かけて 、様 々なタ イプ の「ギ ャッ プ」が 存在するこ と、
また、 これ らの「 ギャ ップ」 は、 その原 因を 特定し 、そ れに対 応し た適切 な学 習指導 によ って 解 消 が
可能で ある ことが わか る。一 方で 、「小 ・中 学校教 育課 程実施 状況 調査」 の結 果から 、例 えば 小 学 校
のB区 分( 物理・ 化学 分野) の学 習につ いて 、第4 a図 に示す とお り、教 員は 「児童 はこ の区 分 の 学
習に興 味は もつも のの 内容的 には 理解し にく い」と 考え ている こと がわか るが 、第4 b図 に示 す と お
り、児 童は 、「嫌 い」 の回答 が比 較的多 く、 教員の 考え との乖 離が 見られ る。 教員は 「生 活密 着 ・ 身
近」な どを キーワ ード に教材 を求 めるな ど、 児童の 興味 や関心 の喚 起に、 より 一層努 める 必要 が あ る
ことが わか る。

01 0 20 30
6年
5年
(%)
興味をもちに くい
理解しにくい
01 0 20 30
6年
5年
(%)
き らいだった
よ くわからなか っ た








第4b図 B区分にお ける児童の 意識
平成 15年度小・中学校 教育課 程実施状 況調査 より
第4a図 B区分にお ける教師の 意識
平成 15年度小・中学校 教育課 程実施状 況調査 より


以上の よう に、小 学校 5年か ら小 学校6 年の 間には 、「 好きの ギャ ップ」 が、 小学校 6年から中 学
校 1年の 間に 「わか るの ギャッ プ」 が、そ して 学習区 分や 分野ご とに 特徴 的な「 学習 内容の ギャッ
プ」、 教員 の思い と児 童・生 徒の 実態の 乖離 による 「ギ ャップ 」な ど、理 科の 学習に おい ては 、 小 学
校高学 年か ら中学 校に かけて 、複 合的な 「ギ ャップ 」が 存在す る。 これら の「 ギャッ プ」 をそ の 原 因
別に整 理す ると、 次の ように なる 。
○ 思考的 な要 素の導 入
作業的 な要 素中心 の学 習から 、小 学校5 年か ら中学 校に かけて 徐々 に導入 され る思考 的 な 要
素を伴 った 学習へ の適 応がで きな いため に生 じる「 ギャ ップ」
・ 電気の はた らき( 小4 )↑電 磁石 のはた らき (小6 )↑ 電流の 利用 (中2 )
○ 抽象的 な概 念の導 入
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観察などを中心とした具体的な事象を取り扱う学習から、小学校5年から中学校にかけ て
徐々に導入される抽象的な概念が導入された学習への適応ができないために生じる「ギャ ッ
プ」
・ 水の変 化( 小4) ↑も ののと け方 (小5 )↑ 水溶液 の性 質(小 6) ↑水溶 液( 中1)
○ 自然現 象の 厳密で 緻密 な捉え 方の 導入
可視的 な観 察を中 心と した学 習か ら、小 学校 5年か ら中 学校に かけ て徐々 に導 入され る 顕 微
鏡による微視的な観察など、厳密で緻密な捉え方が導入された学習への適応ができないた め
に生じ る「 ギャッ プ」
・ 植物の 発芽 や育ち 方( 小5) ↑生 物の観 察( 中1) ↑生 物と細 胞( 中3)
○ 定量的 な概 念の導 入
定性的 な取 扱いを 中心 とした 学習 から、 小学 校5年 から 中学校 にか けて徐 々に 導入さ れ る 定
量的な 取扱 いや計 算を 伴う学 習へ の適応 がで きない ため に生じ る「 ギャッ プ」
・ おもり の動 きとは たら き(小 5) ↑力と 圧力 (中1 )
・ 電磁石 のは たらき (小 6)↑ 電流 の利用 (中 2)
○ 長い学 習間 隔
学習間 隔が 長いた め、 既習事 項と の関連 性が 十分に 理解 できな いた めに生 じる 「ギャ ップ 」
・ 月や星 の動 き(小 4) ↑天体 の動 きと地 球の 自転・ 公転 (中3 )
・ 光の性 質( 小3) ↑光 (中1 )
これら が原 因とな って 、理科 に対 する「 興味 ・関心 」が 低下し 、さ らには 「学 習意欲 」の減退を 招
き、最 終的 には「 嫌い だから わか らなく なる 」とい う結 果をも たら してい ると 考える こと がで き る 。
つ まり、 「ギ ャップ 」の 解消の ため には、 ここ に掲げ たよ うな原 因に 対す る有効 な対 策を講 じ、児
童・生 徒の 理科の 学習 に対す る「 興味・ 関心 」を維 持す るとと もに 「学習 意欲 」の喚 起に 努め る こ と
が求め られ るわけ であ る。

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次に、 小学 校3年 から 中学校 3年 までの 7年 間の学 習系 統図を 内容 ごとに まと めて示 した。単元 の
接続や 関係 を理解 する のに有 効で あると 考え る。
小 A区分 B区分 C区分
中 第2分 野 第1分 野 第2分 野
内容 植 物 動 物
物質の
すがた
電気・
磁石
光 音
力・エ
ネルギー
気 象 天 文 大 地
3年














4年

















5年












6年
























1年

























2年

























































3年





科学 技術と人間
火山と
地震
地層と 過
去の 様子
土地の 変
化(課 題
選択 )
土地の つ
くり
流れる 水
のはた ら

太陽系と
惑星
天体の 動
きと地 球
の自転 ・
公転
月や星の
動き
日なたと
日陰
天気の
変化
気象 観測
天気の
変化
水の 変化
エネ ルギ
ー資 源
運動 の
規則 性
力と 圧力
おもり の
動きと
はたら き
(課題選
択)
てこ の
はた らき
空気や水
の性 質
音光
電流の 利

電流
電気のは
たら き
乾電池と
豆電 球
光の
性質
磁石の性

自然 と人間
物質と 化
学反応 の
利用
化学変 化
と物質 の
質量
物質の 成
り立 ち
水溶 液
物質のす
がた
ものの燃
え方と空

電磁石の
はた らき
水溶液の
性質
もののと
け方
温度とも
のの 変化
水の 変化
自然 と人間
自然 と環境
生物 の殖え方
生物 と細胞
動物 の仲間
動物のからだ
のつくりとは
たらき
植物 の仲間
植物のからだ
のつくりとは
たらき
生物 の観察
人や動物のか
らだのつくり
やは たらき
生き 物と環境
植物の葉のは
たら き
魚 や人の 誕生
(課 題選択)
植 物の発 芽や
育ち 方
季節 と生き物
昆虫 の育ち方 植物 の育ち方

小中理科学習系統図
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3 理科における小中連携の三つの観点
理科の 学習 におけ る「 ギャッ プ」 を解消 する ための 有効 な対策 とし て、「 理科 におけ る小中連携 の
三つの 観点 」を示 し、 その中 から 、具体 的な 展開を 六つ 例示す る。
@小学校の指導で 中 学 校 の学 習 内 容 を取 り入 れる
小学校 での 「作業 的な 要素の 学習 」や「 具体 的な事 象の 学習」 、「 可視的 な観 察」、 「 定 性 的
な実験 」に 、中学 校で 学習す る「 思考的 な要 素」や 「抽 象的な 概念 」、「 微視 的な観 察」 、 「 定
量的な 実験 」の要 素を 導入す るこ とによ って 、興味 ・関 心を喚 起す る。
【例示 1】 「植物 の発 芽や育 ち方 」(p .66)
小学 校5年「 植物 の発芽 や育 ち方」 の学 習で、 児童 は初め て顕 微鏡を 扱い 、花粉 の観 察をす る。
おし べの花粉 がめ しべに 付く と実や 種子 ができ ると いうこ とに 気付か せる のであ る。 しかし 、受
粉す る場所は めし べの柱 頭で あり、 結実 するの は子 房であ ると いうこ とに 着目さ せる と、な ぜだ
ろう という疑 問が 生まれ てく る。そ こで 、花粉 管の 観察を 取り 入れる こと で受粉 と結 実の間 の抽
象的 な概念に 関す る疑問 への 答えを 見つ けるこ とが できる 。さ らに、 静止 してい る花 粉では なく 、
徐々 に伸びて ゆく 花粉管 を目 にする こと で、一 層意 欲的な 観察 が期待 でき る。さ らに 、植物 は動
かな いものと いう イメー ジを 転換さ せる きっか けに なると とも に生命 の神 秘にも 気付 かせる こと
ができ ると 考える 。

A学習記 録 を小学校から 中学校へ引 き継ぐ ことで、学習事 項の円滑な 接 続 を図る
小学校 での 「作業 的な 要素の 学習 」や「 具体 的な事 象の 学習」 、「 可視的 な観 察」、 「 定 性 的
な実験 」と 、中学 校で 学習す る「 思考的 な要 素」や 「抽 象的な 概念 」、「 微視 的な観 察」 、 「 定
量的な 実験 」の円 滑な 接続に よっ て、興 味・ 関心を 喚起 する。
【例示 2】 「土地 のつ くりと 変化 」(p .69)
小学 校6年「 土地 のつく りと 変化」 の学 習は、 時間 的にも 空間 的にも スケ ールの 大き なもの だ
けに 、児童が 実感 を伴っ て理 解する こと が比較 的困 難な単 元で ある。 さら に、中 学校 1年の 「地
層と 過去の様 子」 に接続 する 単元で もあ る。そ こで 、例示 では 、学習 の流 れだけ でな く、単 元の
終末 で新たに 生ま れた疑 問を 記入し 、中 学校で 解決 を図る こと を想定 した ワーク シー トを掲 載し
た。 また、微 視的 な観察 につ いても 、風 化した 花崗 岩を顕 微鏡 で観察 する 活動を 導入 するこ とと
した。

B共通の 教 材 を活用する
小学校 での 「作業 的な 要素の 学習 」や「 具体 的な事 象の 学習」 、「 可視的 な観 察」、 「 定 性 的
な実験 」と 、中学 校で 学習す る「 思考的 な要 素」や 「抽 象的な 概念 」、「 微視 的な観 察」 、 「 定
量的な 実験 」の要 素の 融合に よっ て、興 味・ 関心を 喚起 する。
【 例 示 3 】 「 電 磁 石 の は た ら き 」 ( p.73 ) 及 び 【 例 示 4 】 「 電 流 の 利 用 」 ( p.76)
小学 校6年「 電磁 石のは たら き」の 学習 では、 モー ターを 教材 として 扱う ことが 多い 。電磁 石
と永 久磁石の 力の 相互関 係と して回 転の 原理を 説明 してい る。 しかし 、な ぜモー ター が回り 続け
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るの かという こと につい ては 通常触 れる ことは ない 。一方 、中 学校2 年「 電流の 利用 」では 、電
流を 磁界中で 流す と力を 受け るとい う現 象の例 とし てモー ター に触れ てい る。こ のた め、モ ータ
ーの説 明が 小学校 と中 学校で 異な ること とな り、混 乱を 招きか ねな いと考 えた 。
そこ で、小学 校の 段階で 整流 子につ いて も着目 させ 、回転 の原 理を扱 って おけば 、中 学校に お
いて 同じモー ター を活用 する ことに より 、単に 磁界 の中で 電流 が受け る力 の応用 とし て原理 を見
出す だけでな く、 小学校 での 学習事 項の 延長と して 、鉄芯 はな いもの の、 コイル がつ くる磁 界と
磁石の 関係 、つま り、 電磁石 と永 久磁石 の関 係から も回 転の原 理を 見出す こと ができ る。
【例示 5】 「水溶 液の 性質」 (p .81 )
小学 校6年「 水溶 液の性 質」 の学習 では 、酸性 とア ルカリ 性の 指示薬 とし てはリ トマ ス紙が 一
般的 である。 しか し、リ トマ ス紙は 酸や アルカ リの 強さを 調べ ること がで きない 。そ こで、 ムラ
サキ キャベツ 抽出 液によ る呈 色反応 に着 目した 。ム ラサキ キャ ベツ抽 出液 はpHに敏感 に反応 し、
強い 酸性から 強い アルカ リ性 まで細 かく 変化す るの で、酸 やア ルカリ に強 弱のあ るこ とを理 解さ
せる こともで きる 。しか も、 児童に 親し みのも てる カラフ ルな 発色を する ので、 意欲 的に実 験に
取り組 むこ とがで きる と考え る。
【 例 示 6 】 「 水 溶 液 」 ( p.84 )
中学 校1年「 水溶 液」の 学習 では、 中和 反応を 扱う 。「酸 は危 険なも の、 アルカ リも 危険な も
の、 両方を混 ぜる とさら に危 険なも のが できて しま うので はな いか」 と考 える生 徒も いるこ とか
ら、 視覚的な 理解 に訴え るこ とが効 果的 である と考 えた。 そこ で、小 学校 で扱っ たム ラサキ キャ
ベツ 抽出液を 活用 するこ とに した。 pH順に並べ た数 種類の ムラ サキキ ャベ ツ抽出 液を 基準と して 、
2種 類の水溶 液を 混合さ せた ものを 比較 すると 、必 ず2種 類の 間の色 にな ること に気 付くこ とが
でき、 中和 反応に 対す る理解 を深 めるこ とが できる 。

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例示1
小学校の 指導で 中学校の 学習内容を取り 入 れた例
単元「植物の発芽や育ち方」(小学校5年)








小・中学校間の円滑な接続に向けて
児童は、この単元で初めて顕微鏡の操作を行う。こ こでは、通常、花粉の観察を行
う。そこで、一歩進めて中学校で扱う花 粉管の観察を取り入れることで、受粉と結実
の間の抽象的な概念に関する疑問に対す る答えを見つけるとともに、一層意欲的な観
察が期待できるだけでなく、生命の神秘 にも気付かせることができ、中学校の学習へ
も興味・関心を抱かせる展開 になると考える。

1 単 元 の 目標
アサガ オ等 の植物 を育 て、植 物の 結実の 様子 を調べ 、植 物の結 実と その条 件に ついて の考 え を も
つよう にす る。
・花に はお しべや めし べがあ るこ と
・花粉 がめ しべの 先に 付くと めし べのも とが 実にな り、 実の中 に種 子がで きる こと

2 単 元 の 指導計 画( 9時間 扱い )
第一次 お しべと めし べ(4 時間 )
・アサ ガオ の花の つく り(1 時間 )
・おし べの つくり と花 粉(1 時間 )
・花粉 のつ くり( 1時 間)
・めし べの つくり と花 粉(1 時間 )
第二次 花 粉のは たら き(4 時間 )
・花粉 のは たらき (2 時間)
・実の でき 方(2 時間 )
第三次 花 粉管の 観察 (1時 間)
・花粉 管の 観察( 1時 間)【 本時 】

3 単 元 の 評価規 準
自然現 象へ の
関心・ 意欲 ・態度
科学的 な思 考 観察・ 実験 の
技能・ 表現
自然事 象に ついて の
知識・ 理解
・植物の実や種子ので
き方に興味 ・関心を
もち、進ん でその仕
組みを調べ ようとす
る。
・植物の花を調べ、生
命の不思議 さに感動
し、生命を 尊重しよ
うとす る。
・お しべやめし べの観
察を通して、受粉と
結実との関係を考え
ること がで きる。
・観 察や実験結 果を通
して、受粉と結実の
仕組みを推論するこ
とがで きる 。
・顕 微鏡や虫め がねを
正しく使い、花粉を
観察したり、記録し
たりすることができ
る。
・条 件を整えて 受粉の
実験をすることがで
きる。
・植 物の発芽、 成長、
結実の流れを図や文
でまとめることがで
きる。
・花 には、おし べやめ
しべなどがあること
を理解 して いる。
・花 粉がめしべ の先に
付くとめしべのもと
が実になり、実の中
に種子ができること
を理解 して いる。


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4 本 時 の 展開
(1) 本時 の目標
花粉 管の観察 をす ること によ り、め しべ の先に 受粉 し、子 房で 結実す る訳 を説明 する ことが で
きる。

(2) 本時 の指導 過程
学習活 動・ 内容 教員のか かわり ○・児 童の予 想され る反応 ● 評価観 点( 方法)
・実 のでき方に ついて今ま で
の学習 を振 り返る 。


・花 粉から花粉 管が伸びて い
く様子 を観 察する 。




・花 粉管が子房 に達するこ と
で結実 する ことを 知る 。
・め しべのもと で、実がで き
るわけを話 し合い、発 表す
る。


○アサ ガオの実の でき方の今 までの資 料
を用意 する 。


○あら かじめ準備 をしておき 、観察さ せ
る。
●花粉 から 管が出 てき た。
●少し ずつ 管が伸 びて いる。

○動画 を使い、他 の植物の花 粉管の様 子
も紹介 する 。
●花粉 管がめしべ の根元まで 伸びてい く
から、 そこ に実が でき るんだ 。
●花粉 にこんなは たらきがあ るとは知 ら
なかっ た。





【技能 ・表 現】
顕微鏡を使って花粉
管の観察をし、その
様子を記録すること
ができる。(行動観
察・ワ ーク シート )
【知識 ・理 解】
花粉管のはたらきと
結実の関係を結び付
けてまとめることが
できる。(発言・ワ
ークシ ート )

めしべ の先 で受粉 した のに、 どう してめ しべ のもと で実 ができ るの だろう

5 指 導 上 の留意 点
5年の 本単 元で初 めて 児童は 顕微 鏡の操 作を 行う。 もち ろん、 その 使い方 につ いての 学習 は す る
が、現 状で は、3 〜4 人に1 台の 配当し かな く、全 員に 使い方 を定 着させ るこ とは物 的にも人的 に
も困難 であ る。し かし 、だか らこ そ本単 元で しっか りと 顕微鏡 の使 い方を 定着 させ中 学に送るこ と
が大切 であ ると考 える 。その ため に、可 能で あれば 、小 ・中間 で時 間割り 等の 調整を おこない、 中
学校の 理科 の教員 が顕 微鏡を 小学 校に持 ち込 み、児 童1 人につ き1 台の顕 微鏡 の確保 と複数の教 員
で指導 する ことが 有効 である と考 える。
また、 本単 元では 、「 受粉」 と「 結実」 につ いては 扱う が、「 その 花粉が 柱頭 につい て、 実 は そ
こから 離れ た子房 内部 にでき る。 」こと には 着目さ せて いない 。そ こで、 小学 校では 通常扱って い
ない「 花粉 管の観 察」 を扱う 。中 学で「 花粉 管の観 察」 の実験 は一 般的に は行 われて おり、その ね
らいと して は、「 植物 が子孫 を残 す仕組 みに ついて 、理 解を深 める 。」「 受粉 してか ら受精する ま
での仕 組み を推論 でき る。」 とあ るが、 小学 生の段 階で 内容的 に深 い扱い は避 けたい 。顕微鏡の 操
作を通 して 、「め しべ の先に つい た花粉 から 花粉管 が伸 びるか ら、 めしべ のも とが実 になる。」 と
いう程 度の おさえ であ れば、 内容 として 難し くなく 、興 味をも って 取り組 める のでは ないかと考 え
る。

6 花 粉 管 の観察 につ いて
準 備
花粉 (ホウセ ンカ 、イン パチ ェンス 、ニ ューギ ニア インパ チェ ンス、 ムラ サキツ ユク サなど )、
砂糖( また はブド ウ糖 )、ビ ーカ ー(2 00ml) 、ガラ ス棒 、絵筆 、こ まごめ ピペ ット、
ペトリ 皿、 わりば し、 スライ ドガ ラス、 顕微 鏡、ガ ーゼ 、薬包 紙、 シャー レ


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方 法
@花期 が盛 りの花 のお しべの 先端 を絵筆 で軽 くこす り、 花粉を 薬包 紙など に集 める。
A ビ ー カ ー に 水 を 100ml 入 れ 、 砂 糖 8 g( ま た は ブ ド ウ 糖 4 g) を 加 え て 、 ガ ラ ス 棒 で か き 混 ぜ
て溶か す。
※砂糖 水の 濃度は 、ホ ウセン カで は2〜 8% 、イン パチ ェンス では 8〜1 0%、
ニュー ギニ アイン パチ ェンス では 4〜6 %、 ムラサ キツ ユクサ では 2〜6 %が 適して い る 。
B完全 に溶 けたら 、こ まごめ ピペ ットで スラ イドガ ラス の上に 1滴 落とす 。
※観察 する 際に、 顕微 鏡のス テー ジの上 に砂 糖水が こぼ れない よう 、多く 取り すぎな い よ う
にする 。あ ればホ ール スライ ドガ ラスを 用い るとよ い。
C採集した花粉を絵筆に取り、砂糖水の上で軽く叩いて花粉がまばらになるように落とす 。
花粉を 落と した時 刻を 記録し てお く。
D薄く水を入れたペトリ皿にわりばしを2本置き、この上にCで作成したプレパラートを の
せて、 シャ ーレで ふた をして しば らく置 く。
E3〜5分後、プレパラートを取り出し、裏側がぬれている場合はガーゼなどでふき取っ て
から 顕微鏡で 観察 する。 最初 は低倍 率( 4×15または7 ×10倍 )で観察 し、 花粉管 が伸 びて
いる ところを 見つ けたら 、視 野の中 央に 移動さ せて 倍率を 上げ (10×15倍)で観 察す ると よ
い。
F2〜 3分 おきに 花粉 管の伸 びを 確認し 、ス ケッチ する 。その 他気 付いた こと を記録 する 。

花粉管 の発 芽時間
植 物 名 発芽ま での 時間 花 期
ツバキ 60〜 80分 2〜4 月
テッポ ウユ リ 60〜 120分 5〜7 月
ムラサ キツ ユクサ 10〜 15分 5〜7 月
ホウセ ンカ 2〜5 分 6〜7 月
トウモ ロコ シ 10分 7〜8 月


















ユリの 花粉 管の成 長( 染色液 使用 )
(神奈 川県 立総合 教育 センタ ー生 物室撮 影)



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1 単 元 の 目標
土地や その 中に含 まれ ている もの を観察 し、 土地の でき 方を調 べ、 土地の つく りと変 化に つ い て
理解す る。

2 単 元 の 指導計 画( 16時間 扱い )
第一次 土 地をつ くっ ている もの (4時 間)
・崖を 調べ よう( 1時 間)
・地層 のつ くり( 2時 間)
・地層 の広 がり( 1時 間)
第二次 地 層ので き方 (6時 間)
・地層 ので き方を 予想 する( 1時 間)
・地層 ので き方を 実験 で確か める (2時 間)
・地層 ので き方に つい てわか った ことを 発表 する( 1時 間)
・海底 でで きた地 層が 地表で 見ら れるの はな ぜだろ う( 1時間 )
・岩石 を観 察しよ う( 1時間 )
第三次 火 山灰で でき た土地 (2 時間)
・流れ る水 のはた らき 以外で 大地 をつく って いるも の( 1時間 )
・火山 でで きた岩 石を 観察し よう (1時 間) 【本時 】
第四次 火 山の噴 火に よる土 地の 変化( 4時 間)
・火山 につ いて調 べる (3時 間)
・調べ たこ とを発 表す る(1 時間 )

3 単 元 の 評価規 準
自然現 象へ の
関心・ 意欲 ・態度
科学的 な思 考 観察・ 実験 の
技能・ 表現
自然事 象に ついて の
知識・ 理解
・身の周りの土地やそ
の 中に含ま れるも
の、土地の 変化、土
地の変化と 自然災害
と の関係な どに興
味・関心を もち、自
ら土地のつ くりと変
・土 地の様子や 構成物
などから、土地のつ
くりや変化の様子を
多面的に考えること
ができ る。
・数 地点の土地 の構成
物を関係付けて、地
・土 地のつくり と変化
を調べる工夫をし、
ボーリング資料や映
像資料などを活用し
て、多面的に調べる
ことが でき る。
・安 全に野外観 察を行
・土 地は、れき 、砂、
粘土、火山灰及び岩
石からできており、
層をつくって広がっ
ているものがあるこ
とを理 解し ている 。
・地 層は、流れ る水の
小・中学校間の円滑な接続に向けて
地層の学習については、小学校6年で学習した内容 を、中学校1年でより掘り下げ
て学習する系統になっている。そこで、 児童には「土地のつくりと変化」の学習を通
し、さらに疑問に思ったことをシートに 書き残させ、そのシートを中学校に送る。6
年でもった疑問を中学校で解明するとい う手立てをとることによって、より系統立て
た学習になるのではないかと考えた。学 習で使用するワークシートは小・中の学習内
容をすり合わせて作成した。

例示2
学習記録を 小学校 から 中学 校へ引き継ぐことで、 学習事項 の円滑 な接続を 図った例
単元「土地のつくりと変化」(小学校6年)
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化のきまり を調べよ
うとす る。
・土地をつくったり変
化させたり する自然
の 力の大き さを感
じ、生活し ている地
域の特性を 見直そう
とする 。
・土地 の変 化につ い
て、火山の 噴火か地
震による土 地の変化
を、地域の 特性を考
え ながら自 ら選択
し 、調べよ うとす
る。
層の広がりを推論す
ること がで きる。
ったり、映像や資料
などを活用したりし
て調べ、記録するこ
とがで きる 。
はたらきや火山の噴
火によってでき、化
石が含まれているも
のがあることを理解
してい る。
・土 地は火山の 噴火や
地震によって変化す
ることを理解してい
る。


4 本 時 の 展開
(1) 本時 の目標
花崗 岩を構成 する 鉱物の 観察 を通し て、 砂岩や 泥岩 とは違 うで き方に よる 岩石が ある ことを 知
ること がで きる。

(2) 本時 の指導 過程
学習活 動・ 内容 教員のか かわり ○・児 童の予 想され る反応 ● 評価観 点( 方法)
・ 風 化 した花 崗岩 を観察 す
る。


・花 崗岩を加熱 ・冷却し、 細
かく砕いた 鉱物をルー ペで
観察す る。





・観 察の結果を まとめ、わ か
ったこ とを 発表す る。




○堆積 作用によっ てできた泥 岩や砂岩 と
の違い に着 目させ る。
●白い 粒や 黒い粒 が見 える。

○やけ どをしない よう、安全 面に配慮 す
る。
●透き 通っていて ガラスのよ うなもの が
見える 。( 石英)
●白い 粒が 見える 。( 長石)
●黒くてき らきらして いる粒があ る。
(雲母 )

●流れ る水のはた らきででき た岩石と は
様子が 違う 。
○花崗 岩が火山の マグマが冷 え固まっ て
できた岩石であることや火山の噴火に
よってできた地層があることを知らせ
る。




【技能 ・表 現】
観察したことを記録
することができる。
(ワー クシ ート)




【知識 ・理 解】
地層が堆積作用だけ
でできているわけで
はないことをまとめ
る ことがで きる。
(ワー クシ ート)

5 指 導 上 の留意 点
(1) ワー クシー トの 活用
小学校 での 学習を 通し て疑問 に思 ったこ とを 「火山 と地 層のナ ゼな にカー ド」 に書き 記 し 、 そ
れを 中学校に 送る ことに よっ て、中 学校 では、 小学 校6年 だっ た当時 の児 童がど のよ うに学 習を
進め てきたの か、 どんな 疑問 をもっ てい たのか 、ま た、小 学校 で解決 でき なかっ たこ とは何 かを
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把握 すること がで きる。 その ために 、ワ ークシ ート の作成 は、 小・中 の教 員が共 同で 行うと よい 。
指導 の内容を 申し 送れる とい う点で 価値 のある もの になる だけ ではな く、 中学校 にお ける診 断的
評価 の資料と なる と考え る。 児童は 、小 学校で 解決 できた 疑問 をまと め、 さらに 生ま れた疑 問が
中学校 で解 決でき ると 聞いて 、積 極的に ワー クシー トに 記入す るこ とが予 想さ れる。
今回作 成し たワー クシ ートの 中で は、次 の内 容を確 実に 扱うこ とに 留意し た。
@地層 が「 どこで 」↑ 海底で /「 どのよ うに して」 ↑堆 積して 、で きるか を確 認する 。
A地層 の堆 積実験 (ペ ットボ トル を利用 して )で、 グレ ーディ ング (大き い粒 が下に 沈 み 、
小さい 粒は 上に積 もる )を確 認す る。
Bマグ マが 冷えて 固ま った岩 石( 火山岩 )が (造岩 )鉱 物の結 晶の 集合体 であ ること を 、 花
崗岩の 加熱 ・冷却 実験 を行い 理解 する。
C「火 山と 地層の ナゼ なにカ ード 」に、 この 単元で の授 業で感 じた 疑問や わか ったこ と を 記
入し、 解け なかっ た疑 問を中 学校 で解明 する 。
このこ とに より、 興味 の深化 を意 図した 。

(2) ペッ トボト ルを 使った 堆積 実験
地層の でき 方を理 解す るため の堆 積実験 は、 通常、 水槽 とアク リル 板を使 って 行う。 し か し 、
実験装 置の 数が限 られ ている こと もあり 、全 員が実 験に 参加で きな い。そ こで 、ペッ トボ ト ル を
使って 堆積 実験を 行う とよい 。1 人に一 つの 実験装 置を 確保で きる ので、 地層 の堆積 の仕 組 み を
理解す るこ とで有 効で あると 考え る。

(3) 花崗 岩の加 熱・ 冷却実 験
教科書 の「 やって みよ う」の コー ナーで は、 火山灰 を洗 い、残 った 鉱物の 顕微 鏡での 観 察 が 紹
介さ れている 。こ こでは 、児 童が石 の塀 などで 日常 目にす るこ との多 い花 崗岩の 風化 の進ん だも
のを 使って加 熱・ 冷却を する ことで 、結 晶に分 け、 構成す る鉱 物を観 察さ せる。 安全 面に留 意す
れば 、児童の 興味 をひく 活動 となる 。ま た、事 前に 中学生 が作 成した 鉱物 標本を 見せ ること によ
って、 意欲 的に取 り組 む姿勢 を見 ること が予 想され る。





















「火 山と地層のナゼ なにカード」
年月 日 ナゼ なに 年月日 分か ったこと








小学 校6年時の感想




中学校 1年時の感想






うら の面も利用しま しょう
地層 を観察しよう

1観 察日: 年 月 日( )

2観 察場所:
※そ の場所に行ける ように
目標 物なども記入し よう
3地 層のスケッチ
















4観 察したこと・気 付いたこと・考 えたこと
(粒 の大きさ・色・ 地層の厚さ・形 ・ずれ・かたさ など)
※細 い鉛筆で細かい ところまでよく 見てかこう
場所 の地図

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【ワー クシ ート】



















ワー クシート@

Q1 .「地層」はど こで、できると 思いますか。

Q2.なぜ、き れいな「しまも よう」ができる と思います
か。

<ペ ットボトルを使 った実験>
1. 観察の記録




2. クラスみんなで 「気付いたこと 」をまとめよう

ワー クシートA「化 石発掘」

1. この地層から、 「貝」を発掘で きましたか?
<発掘したものを 標本として貼り つけてください >




2.この 地層から 出てき た貝は、 どうし てこの地 層にあ るの
でし ょうか?
@ 昔の人が捨 てた貝(貝塚)
A 自然に土の 中に埋まった貝
B 陸上で住む 貝(カタツムリ の仲間)

3. この地層は、ど こでできたと思 いますか?

4.3で考えた ことを説明でき ますか?(でき れば科学的
に・ ・・)





















ワー クシートB「た い積岩」

1.「化 石発掘」 の授業 から、ク ラスみ んなで「 気付い たこ
と」 をまとめよう
この 地層は、どこで できたと思いま すか?
@貝=海底
A粒の 形=流水

2. 「マグマ」から ではない「岩石 」の観察・「た い積岩」
(1 )泥岩(でいが ん)

(2 )砂岩(さがん )

(3 )れき岩

◆共 通する「粒」の 性質は・・・

Q: なぜ、「粒」が 固く結びついて いるのだろうか ?
ワー クシートC「地 層のまとめ」

1. 地層のできるイ メージ


2. 具体的な地層の ちがい
(1 )深さによる粒 のちがい

(2 )陸地(河口) からの距離のち がい

3. たい積した砂・ 泥などが「岩石 」になるには・ ・・


◆ち ょっとハイレベ ルですが・・・ <化石発掘のま とめ>
化石を発掘した 地層は、
@ 約 50万年前の、
A か なり深い( 少なく とも 500m 以上 の)海底 で
積も った地層だとい われています。






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例示3
共通の 教材を活用し た例@
単元「電磁石のはたらき」(小学校6年)









小・中学校間の円滑な接続に向けて
本単元ではモーターを教材として扱うことが多い。 電磁石と永久磁石の力の相互関
係として回転の原理を説明している。し かし、なぜモーターが回り続けるのかという
ことについては通常触 れることはない。
そこで、小学校の段階で整流子についても着目させ 、回転の原理を扱っておけば、
中学校において同じモータ ーを活用することにより小・中の 学習が円滑に接続する と
考えた。
1 単 元 の 目標
電磁石 の変 化やは たら きをそ の要 因と関 係付 けなが ら調 べ、見 いだ した問 題を 多面的 に追 究 し た
り、も のづ くりを した りする 活動 を通し て、 ものの 性質 やはた らき につい ての 見方や 考え方を育 て
る。

2 単 元 の 指導計 画( 13時間 扱い )
第一次 電 磁石に はど んな性 質・ はたら きが あるの だろ う(2 時間 )
第二次 電 磁石の 強さ と導線 の巻 き数、 電流 の流れ る量 の関係 を調 べよう (4 時間)
第三次 巻 き幅の 違い と電磁 石の 強さ( 2時 間)
導線の 太さ の違い と電 磁石の 強さ (2時 間)
第四次 モ ーター を作 ろう( 3時 間)【 本時 3/3 】

3 単 元 の 評価規 準
自然現 象へ の
関心・ 意欲 ・態度
科学的 な思 考 観察・ 実験 の
技能・ 表現
自然事 象に ついて の
知識・ 理解
・電磁石の導線に電流
を流したと きに起こ
る現象に興 味・関心
をもち、自 ら電流の
はたらきを 調べよう
とする 。
・電磁石の性質やはた
らきを使っ てものづ
くりをした り、その
性質やはた らきを利
用したもの の工夫を
見直したり しようと
する。
・電 磁石に電流 を流し
た時の電流のはたら
きの変化とその要因
について、条件に着
目して実験の計画を
考える 。
・電 磁石の強さ と電流
の強さや導線の巻き
数、電磁石の極の変
化と電流の向きを関
係付け て考 える。
・電 磁石の性質 を踏ま
えてモーターの原理
につい て考 える。
・電 磁石の強さ の変化
を調べる工夫をし、
導線などを適切に使
って計画的に実験や
ものづくりをするこ
とがで きる 。
・電 磁石の強さ の変化
を調べ、定量的に記
録 すること ができ
る。
・電 流の流れて いる巻
き線は、鉄芯を磁化
す るはたら きがあ
り、電流の向きが変
わると電磁石の極が
変わることを理解し
ている 。
・電 磁石の強さ は、電
流の強さや導線の巻
き数によって変わる
こ とを理解 してい
る。

4 本 時 の 展開
(1) 本時 の目標
自作 のモータ ーを 使い、 これ までに 学習 してき た電 磁石の 性質 やはた らき につい て、 その仕 組
み・現 象を 説明す るこ とがで きる 。
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(2) 本時 の指導 過程
学習活 動・ 内容 教員のか かわり ○・児 童の予 想され る反応 ● 評価観 点( 方法)



・電磁石と 永久磁石を 比較し
てみる 。









・モーター の仕組み・ 現象に
ついて 考え る

・話し 合う




○今まで学 習してきた ことを振り 返り、
まとめ てい く。
●電磁石は 電流を流し たときに磁 石にな
る。
●電磁石に も永久磁石 と同じよう にN極
と S 極 があり 、電 流の向 きが 変わる
と、電 磁石 の極の 向き が変わ る。
●電磁石の 強さはコイ ルに流れる 電流の
強さや コイ ルの巻 き数 によっ て変 化す
る。

●今のこと を踏まえて 自作のモー ターが
回る仕 組み につい て考 え、ノ ート にま
とめる 。
○自作のモ ーターや設 計図の拡大 用紙を
準備し 説明 させる 。



【知識 ・理 解】
電磁 石の強さ は、 電
流の 強さや導 線の 巻
き数 によって 変わ る
ことを理解 してい
る。(ワー クシー
ト)




【思考 】
電磁 石の性質 を踏 ま
えて モーター の原 理
について考 える。
(ワー クシ ート)
電磁石 のは たらき につ いてま とめ よう

5 指 導 上 の留意 点
(1) 電源 装置の 活用
電源 装置を扱 うこ とで、 電池 の消耗 を気 遣うこ とな く、実 験を 展開す るこ とが可 能で ある。 あ
わ せて乾電池 の電圧が 1.5Vであるこ とを伝 え、 電池と の違 いにも 触れ させる こと もでき ると考
える。
また、 電源 装置の 良さ として 、実 際に電 気が 流れて いる かどう かの 判断が でき ること で あ る 。
電池ボ ック スを使 った 乾電池 では 、電池 の消 耗なの か接 触不良 なの か原因 を見 つける こと が 難 し
くなっ てし まう。 特に 、モー ター づくり に際 しては 、実 際に電 気が 流れて いる のかど うか が は っ
きりし てい るので 、回 らない 原因 の解明 が容 易にな ると 考える 。
(2) モー ターの 仕組 みを考 えさ せる
回るか 回ら ないか でモ ーター づく りの喜 びが 変わっ てき てしま うが 、ゆっ くり ていね い に 、 そ
して真 剣に 製作し てき たもの が回 ったと きの 喜びは ひと しおで ある 。児童 は、 友だち と協力して 、
回るも のと 回らな いも のを見 比べ ていく うち に、そ の違 いに気 付い ていく であ ろう。 また 、 ど う
いう状 態に なった とき に回る のか という こと や回転 する 方向も 関係 がある こと も気付 いて い く で
あろう 。実 際に作 った という 実感 、そし て製 作して いく 過程で 様々 な発見 をし ている 中で 、 「 じ
ゃあ、 なぜ 回った のか 考えて みよ う」と 投げ かけて みる と、児 童は 友だち と話 し合い なが ら 意 欲
的にそ の仕 組みに つい て考え てい くこと が予 想され る。
モータ ーづ くりは どの 教科書 でも 扱って いる 。しか し、 ただモ ータ ーが電 磁石 を用い て い る も
のだか らと いうこ とで 、仕組 みに ついて は扱 ってい ない 。そし て、 中学校 では 、磁界 中の コ イ ル
に電流 を流 すと力 が働 くこと を理 解させ るた めに電 気ブ ランコ など の実験 とモ ーター の原 理 を 関
連付け て考 察させ るこ とにな って いる。 そこ で、小 学校 できち んと モータ ーの 仕組み につ い て 触
れるこ とで 中学校 での 学習に もよ り深ま りを 期待で きる と考え てい る。
例示で は、 導入部 では 簡単な もの づくり を通 してそ の後 の課題 を見 いだし 、さ らにま と め の も
のづく りと してモ ータ ーの製 作に 取り組 ませ る構成 とし た。モ ータ ーは中 学校 の教科 書に あ る コ
イルモ ータ ーでは なく 、コイ ル部 分はク リッ プを鉄 芯と したし っか りとし た電 磁石に なっており 、
整流子 もア ルミホ イル でつく られ たより 実際 に近い 構造 となっ てい る。こ れを 班別に 製作 し 、 そ
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の後回 転す る原理 を考 えさせ ると 、児童 は授 業の中 でこ の原理 を発 見する こと ができ るで あ ろ う
と考え る。
中学校 でも 、基本 的に は整流 子な ど小学 校と 同じ形 のモ ーター の模 型を使 用す る。異 な る 点 は 、
同じ模 型で 「磁界 の中 で電流 が受 ける力 」を 考える ため にも、 回転 部分が 鉄芯 の入っ た電 磁 石 で
はなく コイ ルにな って いる点 であ る。









































学習に 使用 したモ ータ ー
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例示4
共通の 教材を活用し た例A
単元「電流の利用」(中学校2年)










小・中学校間の円滑な接続に向けて
中学校では、モーターは「電流を磁界中で流すと力 を受ける」という現象の身近な
ものの例として扱われている。小学校で は、電磁石と永久磁石の力の相互関係として
回転の原理を説明している。このため、 同じモーターが小学校と中学校で異なる方法
で説明されることになる。小・中でその 扱いをお互いに理解しておかないと生徒が混
乱をする原因になりかねないと考えられ る。そこで、小学校と同じモーターを活用
し、小学校での学習内容と関 連させた展開を考えた。

1 単 元 の 目標
電流回 路に ついて の観 察・実 験を 通して 、電 流と電 圧と の関係 及び 電流の はた らきに つい て 理 解
すると とも に、日 常生 活と関 連付 けて電 流と 磁界に つい ての初 歩的 な見方 や考 え方を 養う 。

2 単 元 の 指導計 画( 30時間 扱い )
第一次 静 電気と その はたら き( 2時間 )
・静電 気の 性質( 1時 間)
・静電 気と 電流( 1時 間)
第二次 回 路と電 流( 16時間 )
・電流 とは 何だろ う( 1時間 )
・回路 を流 れる電 流( 1時間 )
・電流 計の 使い方 (1 時間)
・回路 を流 れる電 流の 測定( 2時 間)
・電圧 とは 何だろ う( 1時間 )
・電圧 計の 使い方 (1 時間)
・回路 中の 電圧の 測定 (2時 間)
・電流 と電 圧の関 係を 測定す る( 2時間 )
・電流 と電 圧の関 係( オーム の法 則)( 1時 間)
・抵抗 の大 きさと 導線 の太さ 、長 さの関 係( 1時間 )
・直列 つな ぎと並 列つ なぎの 抵抗 の大き さ( 2時間 )
・練習 (1 時間)
第三次 電 気の利 用( 12時間 )
・磁石 の周 りの磁 界( 2時間 )
・電磁 石の 周りの 磁界 とコイ ルの 周りの 磁界 (1時 間)
・直線 電流 の周り の磁 界(1 時間 )
・磁界 の中 を流れ る電 流が受 ける 力(1 時間 )
・モー ター (4時 間) 【本時 】
・電磁 誘導 (1時 間)
・発電 器( 1時間 )
・電流 によ る発熱 ・家 庭で使 われ る電流 (1 時間)


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3 単 元 の 評価規 準
自然現 象へ の
関心・ 意欲 ・態度
科学的 な思 考 観察・ 実験 の
技能・ 表現
自然事 象に ついて の
知識・ 理解
・電流や電流の利用に
関する事物 ・現象に
関心をもち 、意欲的
に観察・実 験を行っ
たり、それ らの事物
を日常生活 と関連付
けて考察し たりしよ
うとす る。
・電 流や電流の 利用に
関する事物・現象の
中 に問題を 見いだ
し、その解決方法を
考えて観察・実験な
どを行ったり、規則
性を見いだしたりす
ること がで きる。
・電 流や電流の 利用に
関する事物・現象に
ついての観察・実験
の基本操作を習得す
るとともに、規則性
を見いだしたり、自
らの考え方を導き出
したりして創意ある
観察・実験報告書の
作成や発表を行うこ
とがで きる 。
・電 流や電流の 利用に
関する事物・現象に
ついての観察や実験
などを行い、基本的
な概念や原理・法則
を理解し、知識を身
に付け てい る。

4 本 時 の 展開
(1) 本時 の目標
モータ ーの 模型を 製作 し、回 転す るわけ を考 え、実 物の つくり と比 較して 理解 する。

(2) 本時 の指導 過程
学習活 動・ 内容 教員のか かわり ○・児 童の予 想され る反応 ● 評価観 点( 方法)
・モー ター を知る 。

・コ イルが回転 するモータ ー
の作り 方を 知る。





・実際 に製 作する 。
(ワー クシ ート参 照)







・こ れまでの既 習事項を確 認
する。

・既 習事項を基 に回転した わ
け を各自で論 理的に考え
る。


○実物 を提示し、 モーターと はどのよ う
なもの かを 確認さ せる 。
○回転して いるコイル を生徒に提 示す
る。
○回転 する理由に 触れること なく、作 り
方、構造を理解させる。(特に整流子
についてはしっかりと伝え、エナメル
が剥がれていないと電流が流れないこ
とを理 解さ せる。 )
●コイ ルが回転す るモーター を各グル ー
プで組 み立 てる。
○回転 しない、製 作方法のわ からない 生
徒につ いて アドバ イス をする 。
●モー ターを回転 させること のできた 生
徒は、まだ未完成の生徒のアドバイス
をする 。
○全員 のモーター が回転する ことを確 認
する。
●磁界 につ いて
●電磁 石の 性質に つい て
●磁界 の中 での電 流が 受ける 力に ついて
○回転 したわけに ついて全く 考えられ な
い生徒 には 、机間 指導 で援助 する 。
●各自 でワ ークシ ート にまと める 。




【関心・ 意欲・ 態度】
友だちと相談をしな
がら工夫してモータ
ーを作ろうとする。
(授業 観察 )














【思考 】
既習事項や体験を基
に自らの力で回転し
た理由を論理的に正
しく説明することが
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・回 転したわけ を班ごとに ま
とめ、 発表 する。
*電流が磁 界中で受け る力
から考 える 。

・実 際のモータ ーのつくり を
知り、自分 たちの考え を重
ね合わ せて 理解す る。
●班で 話し合い、 結果を紙に 書いて発 表
する。

○考え が出そろっ た時点で、 二つの考 え
方に分 類す る。
●実際 のモーター がどのよう になって い
るのか を確 認する 。
で きる。( 授業観
察・ワ ーク シート )



【知識 ・理 解】
モーターの回転した
わ けを理解 してい
る。(確認テスト:
後日実 施)

5 指 導 上 の留意 点
小学校 では 、モー ター が回る 原理 につい ては 扱わな いが 、児童 は、 電磁石 と永 久磁石 の引 力 と 斥
力の関 係で 理解し てい る。モ ータ ーが回 り続 ける仕 組み につい ては 一般に は触 れるこ とはないが 、
整流子 がわ かりや すい 構造に なっ ている モー ターを 使う ことで 、回 り続け る仕 組みに ついて触れ る
ことは 児童 にあま り抵 抗なく 受け 入れら れる ものと 考え る。
中学校 でも 、小学 校で 扱った もの と同じ 構造 のモー ター を使い 、電 磁石と 永久 磁石と の関 係 に よ
る回転 する 原理を 押さ えた上 で、 鉄芯を 抜い たコイ ルで も同様 の現 象がお きる ことを 確認させる 。
そして 磁界 中のコ イル に電流 を流 すと力 が働 くこと を理 解させ ると いう段 階を 踏むこ とで、小学 校
での学 習と 中学校 の学 習が円 滑に 接続す るこ とがで きる と考え る。
この学 習の 中で大 切な ことは 、単 に「磁 界の 中で電 流が 受ける 力」 の応用 とし て原理 を見 い だ さ
せるに とど まらず 、小 学校で の学 習事項 の延 長とし て、 鉄芯は ない ものの 「コ イルが つくる磁界 と
磁石の 関係 :電磁 石と 磁石の 関係 」から も回 転する こと を見い ださ せるこ とで ある。

























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【ワー クシ ート】

電流 を流すとモ ーターが回 ります。こ の回る理由 を簡易モー ターを作り ながら考え てみまし
ょう。

★簡易 モー ターを 作ろ う
1 . 準 備: コイ ル (竹串 に刺 さって いる もの )、 整流 子 (プラ スチ ックシ ート にアル ミホ イ
ルを貼り付けたもの )、そこに小さな穴を開けたプラスチックのコップ、磁 石
(2個)、電 源装置 、導 線( 2 本 )
2.作 り方 :@整 流子 (写真 1) にコイ ルの 竹串( 写真 2)を 取り 付けま す。
A竹串の先端がプラスチックコップ の底の穴に入るように整流子をコップの
切れ目 に差 し込み ます 。
B整流子の面に垂直になるように磁 石を2個セロハンテープでコップに固定
し ま す (お 互 い に 引 き合う よう な面、 つま りN極 とS 極を向 き合 わせま す )。
C 写 真 3のよ うな 状態で (コ イ ルの向 きに 注意 )電 源装 置のス イッ チを入 れ、
電圧を 少しずつ上 げていきま す。そのと きに電流が 流れている ことを 確認
してく ださ い。
D電流を少しずつ上げ、1A〜2A 程度になったら、竹串の先端を手で回転
させま す。 うまく 回す と回転 が続 きます 。













それで はな ぜコイ ルは 回り続 けた のでし ょう か…?
そこで この コイル が回 転した わけ を考え てみ ましょ う。
ヒント は、 小学校 で学 習した こと などに 含ま れてい ます 。













写真3 完成したモーター
写真2 コ イル
写真1 整 流子
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【 確 認 テ スト】

電流 と磁界 確認テスト

組 番 氏 名

1.次の 問に答え なさい 。ただし 、図の 中の矢印 はそれ ぞれ
電流 、磁界、力の向 きを表していま す(図参照)。



磁界
電流


図1 図2 図 3

@ 図1で電流が 受ける力の向き はどちらですか 。
(ア 手前から 奥 イ 奥から手前)
A 図2でN極は どちらですか。 (ア 上 イ 下)
B 図3で電流の 流れる向きはど ちらですか。
(ア 右から左 イ 左から右)


2.次の コイルの N極は どちらに なるで しょうか 。右、 左で
答えなさ い。ただ し、図 の矢印は 電流の 向きを表 していま
す。




図1 図2 図3
( ) ( ) ( )

3.モー ターの原 理を調 べるため に、次 のような 実験を 行い
まし た。

図のよ うな装 置を作り 、電流 を流した ところ 、コイル が
一定 方向に回転し続 けました。

整流子



B A





N極 S極

*磁石の 極は、そ れぞれ コイルの 側(コ ップの内 側)を 表し
てい ます。
図で 、整 流子 は 実 際 の 実
験で 使っ たも の を 簡 略 化
して 描いています。

☆この理 由につい て、次 の文章の ( )からあて はまる もの
を選 び記号に○を付 けなさい。
図のコ イル に矢 印の向 きに 電流 を流す と、 手前 が(ア :
N、イ:S)極 になります。ま た、磁石の(ア :同じ極、
イ:異な る極)は 反発し 、(ア: 同じ極 、イ:異 なる極 )は
引き合う ので、こ のコイ ルは上か ら見る と(ア: 時計回 り、
イ:反時 計回り) に回転 します。 半回転 すると、 整流子 のは
たらきに よりコイ ルを流 れる電流 の向き ははじめ と(ア :同
じ、イ:逆)に なるため、コイ ルの手前が(ア :N、イ:
S) 極になり、コイ ルは回転を続け ます。
同じ 現象を別な方法 で説明すると、 次のようになり ます。
図の磁石 の位置か らこの 付近での 磁界の 向きは( ア:右か
ら左、イ :左から 右)に なります 。コイ ルに矢印 の向き に電
流を流す と、Aの 付近で は電流は コイル を(ア: 上から 下、
イ:下か ら上)に 流れま す。左手 の法則 からAの 付近の 電流
は(ア: 手前、イ :奥) に向かっ て力を 受けます 。同様 にB
の付近で は電流は コイル を(ア: 上から 下、イ: 下から 上)
に流れる ため、B の付近 の電流は (ア: 手前、イ :奥) に向
かって力 を受けま す。そ のため、 このコ イルは上 から見 ると
(ア :時計回り、イ :反時計回り) に回転します。

4.コイ ルはどち らに回 転します か。@ 、Aの記 号に○ を付
けな さい。

@(ア :時 計回 り、 イ:反 時計 回り ) A(ア :時 計回 り、 イ:反 時計 回り )







電流 電流
NS
NS






































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1 単 元 の 目標
いろい ろな 水溶液 を使 い、そ の性 質や金 属を 変化さ せる 様子を 調べ 、水溶 液の 性質や はた ら き に
ついて の考 えをも つよ うにす る。
・水溶 液に は、酸 性、 アルカ リ性 、中性 のも のがあ るこ と
・水溶 液に は、気 体が 溶けて いる ものが ある こと
・水溶 液に は、金 属を 変化さ せる ものが ある こと

2 単 元 の 指導計 画( 11時間 扱い )
第一次 水 溶液の 仲間 分け( 6時 間)
・薬品 の使 い方を 知ろ う(1 時間 )
・酸性 雨と はどん な雨 だろう (1 時間)
・食塩 水、 炭酸水 、塩 酸、石 灰水 をリト マス 紙を使 って 調べよ う( 1時間 )
・雨水 や池 や川の 水を BTB溶 液 を 使 って調 べよ う(2 時間 )
・ムラ サキ キャベ ツ抽 出液を 使っ て身の 周り の水溶 液の 性質を 調べ よう( 1時 間)
第二次 水 溶液と 金属 (2時 間)
・いろ いろ な水溶 液で 金属を 溶か してみ よう (1時 間) 【本時 】
・塩酸 に溶 けた金 属は どこに いっ たのか 調べ てみよ う( 1時間 )
第三次 気 体の溶 けて いる水 溶液 (2時 間)
・炭酸 水に は何が 溶け ている のか 調べよ う( 1時間 )
・炭酸 水を 作って みよ う(1 時間 )
第四次 ま とめ( 1時 間)
・酸性 雨に ついて まと めよう (1 時間)

3 単 元 の 評価規 準
自然現 象へ の
関心・ 意欲 ・態度
科学的 な思 考 観察・ 実験 の
技能・ 表現
自然事 象に ついて の
知識・ 理解
・身の周りの化学薬品
について興 味・関心
をもち、進 んで水溶
液の仲間分 けをしよ
うとす る。
・リトマス 紙やB TB溶
液、ムラサキキャベ
ツ抽出液の色の変化
から、水溶液は3つ
の種類に分けられる
・リトマス 紙やB TB溶
液、ムラサキキャベ
ツ抽出液の色の変化
から、その性質や使
い方を理解し、正し
・リトマス 紙やB TB溶
液、ムラサキキャベ
ツ抽出液の色の変化
によって、水溶液は
酸性、中性、アルカ
小・中学校間の円滑な接続に向けて
酸性とアルカリ性の指示薬としてはリトマス紙が一 般的である。しかし、リトマス
紙は酸やアルカリの強さを調べることが できない。そこで、ムラサキキャベツ抽出液
による呈色反応に着目した。ムラサキキャベツ抽出 液は pH に敏感に反応し、強い酸
性から強いアルカリ性まで細かく変化し 、しかも、児童に親しみのもてるカラフルな
発色をするので、意欲的に実験に取り組 むことができると考えた。ムラサキキャベツ
抽出液は中学校でも扱うこととし 、小中の接続を図った。

例示5
共通の 教材を活用し た例B
単元「水溶液の性質」(小学校6年)
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・水溶 液の 性質に 興
味・関心を もち、意
欲的に観察 や実験を
行い、水溶 液と金属
との変化を 調べよう
とする 。

ことを見出せること
に気付 く。
・い ろいろな水 溶液に
アルミニウム・銅や
鉄を入れその変化か
ら金属に対する性質
に気付 く。
・水 と二酸化炭 素の入
った容器を振ると、
容器がへこむことか
ら、二酸化炭素が水
に溶けたことに気付
く。
く使って水溶液を区
別 すること ができ
る。
・水 溶液と金属 の変化
を観察し、その過程
や結果をまとめるこ
とがで きる 。
・炭 酸水は二酸 化炭素
の水溶液であること
を確かめることがで
きる。
リ性の3種類に分け
られることを理解し
ている 。
・金 属に対する 水溶液
の性質を理解してい
る。
・水 溶液の中に は気体
が溶けているものが
あることを理解して
いる。


4 本 時 の 展開
(1) 本時 の目標
アルミニウム、鉄、銅を塩酸、水酸化ナトリウム、食塩水に入れ、その変化を観察すること
を通し て、 それぞ れの 水溶液 の金 属に対 する 性質を まと めるこ とが できる 。

(2) 本時 の指導 過程
学習活 動・ 内容 教員のか かわり ○・児 童の予 想され る反応 ● 評価観 点( 方法)
・酸 性雨が銅像 などを溶か し
てしま う現 象を確 認す る。



・そ れぞれの水 溶液の中に 金
属を入れる とどのよう にな
るか予 想す る。






・実 験の方法を 知り、準備 を
する。
・各班 実験 を行う 。









○酸性 雨によって 銅が溶けて しまって い
る様子を確認し、金属を溶かしてしま
う水溶 液に 対して 意欲 をもた せる 。


・それ ぞれの性質 の水溶液に 鉄、アル ミ
ニウム、銅の金属を入れたらどうなる
か調べ てみ よう。
○これ までの実験 や生活経験 、酸性雨 の
知識を 基に 予想さ せる 。
●酸性 は全 部溶か して しまう 。
●アル カリ 性も全 部溶 かして しま う。
●アル カリ 性は変 化な し。
●中性 は何 も変化 しな い。
○実験 の方 法を知 らせ る。
○水酸 化ナトリウ ムは特に危 険である こ
とを伝 え、 ゴーグ ルを つけさ せる 。
○結果 をワ ークシ ート に記録 させ る。
●塩酸 は鉄 、アル ミニ ウムは 溶け た。
●中性 は何 も変化 が起 こらな い。
●水酸 化ナトリウ ムはアルミ ニウムを 溶
かした 。
○アル カリ性と酸 性の金属に 対する性 質
を確認 する 。
















【技能 ・表 現】
水溶液と金属の変化
を観察し、その過程
や結果をまとめるこ
とができる。(ノー
ト)


【思考】いろいろな
水溶液にアルミニウ
ム・銅や鉄を入れそ
の変化 から 金属に 対
いろい ろな 水溶液 で金 属を溶 かし てみよ う
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--88/95--








・硝 酸の中にマ グネシウム を
入れた 反応 を見る 。






○酸性 雨の特徴的 な要素とな っている 硝
酸の中にマグネシウムの金属片を 入
れ、酸 性雨 の影響 につ いて確 認す る。
する性質に気付く。
(ノー ト)







【知識 ・理 解】
金属に対する水溶液
の性質を理解してい
る。( ノー ト)

5 指 導 上 の留意 点
多面的 な見 方を育 てる という 観点 から、 単元 導入時 に酸 性雨を 扱う ことと した 。しか し、 酸 性 雨
は、考 える べき要 素が 多いた め、 十分な 整理 が必要 であ る。
リトマ ス紙 では、 酸性 かアル カリ 性かと いう 判定の みに とどま るが 、ムラ サキ キャベ ツ抽 出 液 で
は、呈 色に よりpHの度合 いま で知 ること がで きる。 また 、スー パー や食卓 で目 にして いる身近な も
のでp Hの測 定がで きる という こと により 、児 童の興 味を 高める こと ができ ると 考えた 。
また、 金属 を水溶 液に 入れる と気 体が発 生す るとい うこ とから 、金 属が溶 けて いると 考え る 児 童
が多い ので 、実際 に溶 ける様 子を 確認さ せる ため、 ビー カーの 口に くぼみ がつ くよう にアルミ箔 を
張り、 少量 の希塩 酸を 滴下し 、静 置する 実験 を考え た。 しばら くし た後、 アル ミ箔を 観察すると 、
穴が開 いて いたこ とか ら、金 属が 溶ける こと につい て児 童は納 得す るであ ろう と考え る。















鉄は酸性の 水溶液に溶 けた。アル ミニウムは 酸性の水溶 液でも、ア ルカリ性 の
水溶液 で溶 けた。 水溶 液には 金属 を溶か すも のがあ る。
実験の 様子

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例示6
共通の 教材を活用し た例C
単元「水溶液」(中学校1年)











小・中学校間の円滑な接続に向けて
本単元では、中和反応を扱う。「酸は危険なもの、 アルカリも危険なもの、両方を
混ぜるとさらに危険なものができてしま うのではないか。」と考える生徒もいること
から、その誤解を解くためにも、視覚的 な理解に訴えることが効果的であると考え
た。そこで、小学校で扱ったムラ サキキャベツ抽出液を活用す ることにした。pH 順に
並べた数種類のムラサキキャベツ抽出液 を規準として、2種類の水溶液を混合させた
ものを比較すると、必ず2種類の間の色 になることに気付くことができ、中和反応に
対する理解を深めることができると考え る。各時間で使用するワークシートも参照さ
れたい。

1 単 元 の 目標
酸、ア ルカ リを用 いた 実験を 行い 、酸、 アル カリの 性質 を見い だす ととも に、 酸とア ルカ リ を 中
和して 塩が 生成す るこ とを見 いだ す。

2 単 元 の 指導計 画( 5時間 扱い )
・酸性 、ア ルカリ 性の 水溶液 を調 べよう 1( 1時間 )
・酸性 、ア ルカリ 性の 水溶液 を調 べよう 2( 1時間 )
・酸性 、ア ルカリ 性の 水溶液 を混 ぜる1 (2 時間) 【本 時2/ 2】
・酸性 、ア ルカリ 性の 水溶液 を混 ぜる2 (1 時間)

3 単 元 の 評価規 準
自然現 象へ の
関心・ 意欲 ・態度
科学的 な思 考 観察・ 実験 の
技能・ 表現
自然事 象に ついて の
知識・ 理解
・酸、アルカリ、中和
などに関す る事物・
現象に関心 をもち、
観察・実験 を行うと
ともにそれ らの事象
を日常生活 と関連付
けて考察し ようとす
る。
・酸 、アルカリ 、中和
などについて調べる
方法を考えて観察・
実験を行い、それら
の事象を科学的に考
察する 。
・酸 、アルカリ 、中和
などに関する観察・
実験を行い、器具の
基本操作や記録の仕
方を習得するととも
に、自らの考えを加
えた報告書を作成し
たりノートにまとめ
たり発表したりする
ことが でき る。
・酸 、アルカリ にはそ
れぞれ共通の性質が
あり、酸とアルカリ
を混ぜると中和し、
それぞれの性質が打
ち消され塩が生成す
ることなどを理解し
ている 。

4 本 時 の 展開
(1) 本時 の目標
酸性、 アル カリ性 、中 性の水 溶液 をいろ いろ な組み 合わ せで混 ぜる ことに より できた 液 の 性 質
を調べ 、そ の規則 性を 見いだ す。



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(2) 本時 の指導 過程
学習活 動・ 内容 教員のか かわり ○・児 童の予 想され る反応 ● 評価観 点( 方法)
・3 種類に分類 された水溶 液
のうち2種 類を組み合 わせ
て混ぜたと きの液の性 質を
予想す る。


・ 実 験 方法に つい て確認 す
る。




・自 分たちで混 ぜ合わせた 水
溶液の 性質 を調べ る。







・様 々な水溶液 を使って混 ぜ
た後の液の 性質につい てま
とめる 。
○組み 合わ せのパ ター ンを確 認さ せる。
○ただ むやみに混 ぜるのでは なく、液 の
性質を考慮し、液の性質を予想、確認
するこ とを 知らせ る。


○ムラ サキキャベ ツ抽出液を 利用して そ
の色の変化から液の性質の強さも確認
させる 。
・準備 :各水溶液 、スポイト 、試験管 、
試験管 立て 、ムラ サキ キャベ ツ抽 出液

・方法 :混ぜたい 水溶液をそ れぞれ2 ml
ずつ試験管にとり、混ぜたあとにムラ
サキキャベツ抽出液2m lを加える 。
(前時の結果と比べやすくするため総
量を同 じに なるよ うに する。 )
*混ぜ ることによ り、熱をも つことが あ
るので 事前 に注意 して おく。
*安全 ゴーグルの 着用など、 安全には 充
分配慮 する 。
●どの2種 類の水溶液 を組み合わ せて
も、混ぜた液は必ず両方の間の色にな
る。
【関心・意欲・態度】
水溶液と金属の変化
を観察し、その過程
や結果をまとめよう
と する。( 行動観
察)
【技能 ・表 現】
実験内容をしっかり
理解し、実験器具を
適した方法で使用す
る ことがで きる。
(行動 観察 )
【思考 】
それぞれの組み合わ
せで混ぜてできた水
溶 液の性質 に気付
く 。(ワー クシー
ト)


5 指 導 上 の留意 点
小学校 で扱 ってい る金 属と酸 性、 アルカ リ性 の関係 やリ トマス 紙の 反応な どは 、中学 校で は そ れ
らをさ らに 深化・ 発展 させた 内容 として 扱う 。具体 的に は、小 学校 で扱っ た内 容を基 に、酸性、 ア
ルカリ 性を 判別す る手 段とし てム ラサキ キャ ベツ抽 出液 を活用 する 。
小学校 で扱 ってい ない 中和反 応に ついて は、 酸とア ルカ リを混 ぜる とさら に何 らかの 強い 性 質 を
もつ物 質が できる と考 えてい る生 徒も多 い実 態から 、酸 性、ア ルカ リ性、 中性 さまざ まなパター ン
の 液 を 混ぜ合 わせ 、実 際に どの ような とき にどの よう な性質 の水 溶液が でき るかを 確認 するた めに
ムラサ キキ ャベツ 抽出 液の微 妙な 色の変 化を 利用し てこ れらの 課題 に対処 して いく。
pH順 に 並 べ た数種 類の ムラサ キキ ャベツ 抽出 液を規 準と して、 2種 類の水 溶液 を混合 させ た も の
を比較 する と、必 ず2 種類の 間の 色にな るこ とに気 付く ことが でき 、中和 反応 に対す る理解を深 め
ること がで きると 考え る。










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<ワ ークシート1> 酸性、アルカリ 性の水溶液を調 べよう1

1. 準備
各水溶液(ラ ベルを貼った フィルムケー スに少量と
る)、リ トマス紙 、スポ イト、試 験管( 12)、試 験管立
て、 ムラサキキャベ ツ抽出液(フィ ルムケースにと る)
*水 溶液:各水溶液 に記号を付けて おく。
ア: レモン果汁、イ :スポーツドリ ンク、ウ:酢、
エ :レモ ン飲料水 、オ: 炭酸飲料 水、カ :重曹( 水溶
液)
キ: サイダー、ク: 水酸化ナトリウ ム( 0.1N)、
ケ: 塩酸( 0.1N)、
コ: アンモニア水( 水:アンモニア =2:1)、
サ: 石けん水(液体 石けんを水で薄 めたもの)、
シ: 石灰水、ス:水

2. 方法
@リトマ ス紙にス ポイト で各水溶 液を1 滴つけ液 の性質 を
調べ て記録する。
A各水溶 液を試験 管に4 mlずつと る(名 称がわか らなく な
らな いようにアから 順番にとってい く)。
Bそれぞ れの水溶 液にム ラサキキ ャベツ 抽出液を 2m lずつ
加え る。
Cそれぞ れの液を 酸性が 強い順番 に並べ 、酸性度 が強い 順
にA、B 、C・・ ・とし 、表2( 省略) に名称を まとめ
てい く(資料集参照 )。
D水 溶液ごとに回収 する(後の授業 で使う)。

3. 結果
@各 水溶液の性質に ついて表1(省 略)まとめよう 。
A各水溶 液を酸性 の強い 順番に並 べてみ よう(ム ラサキ キ
ャベツ抽 出液の色 の変化 から推測 してみ よう)。 強いも
のから順 に、下の 表のA 、B、C ・・の 欄に名称 を記入
しよ う。

4. その他感想、さ らに調べてみた いことなど
<ワ ークシート2> 酸性、アルカリ 性の水溶液を調 べよう2

1. 準備
各水 溶液(塩酸、酢 、水酸化ナトリ ウム水溶液、
アン モニア水、食塩 水)、試験管( 11)、
試験 管立て、リトマ ス紙、 BTB溶液、
フェノー ルフタレ イン、 スポイト 、洗浄 びん、マ ッチ、
マグ ネシウムリボン (5)、アルミ ニウム粒(5) 、
ガラ ス管付きゴム栓

2. 方法
@各水溶 液を試験 管に2 本ずつと る(酸 性、中性 、アル カ
リ性 に分類する)。
A各水 溶液を ス ポイト を使っ て リトマ ス紙の 変 化を調 べ
る。
B各 水溶液に BTB溶液を加 えて色の 変化を調べる。
C各水 溶液に フ ェノー ルフタ レ インを 加えて 変 化を調 べ
る。
D BTB溶液を 入れ た各水 溶液に マグネ シウム リボン を入
れ、気体 が発生し た場合 はガラス 管付き ゴム栓を して上
方置 換法で別の試験 管に気体を集め る。
E集 めた気体にマッ チの炎を近づけ て反応を見る。
Fフェノ ールフタ レイン を入れた 水溶液 にアルミ ニウム 粒
を入れ、 反応を見 る。気 体が発生 した場 合はDと 同じよ
うに 気体を集め、E と同じ実験を行 う。
Gそ れぞれの実験結 果をまとめる。

3. 結果
下の表( 省略)に まとめ 、それぞ れの液 の性質ご とのさ ま
ざま な特徴をまとめ よう。

4. 考察
結果 からわかること をまとめてみよ う。
@酸 性の水溶液に共 通している性質

Aア ルカリ性の水溶 液に共通してい る性質

B中 性の水溶液にい えること

Cそ の他感想、さら に調べてみたい ことなど


















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<ワ ークシート3> 酸性、アルカリ 性の水溶液を混 ぜる1

1. 準備
各水溶液 (1 2種類:ラベ ルを貼っ たフィ ルムケー スに少
量とる) 、比較用 のムラ サキキャ ベツ抽 出液(サ ンプル
瓶に以前 入れた1 2種類) 、ムラサ キキャ ベツ抽出 液、ス
ポ イト( 12)、試 験管( 各班で調 べる数 だけ適切 に)
洗浄 びん

2. 方法
@1本の試験 管に2種類の 水溶液を自由 に 1.5mlずつ取
り、混ぜ た水溶液 にムラ サキキャ ベツ抽 出液を1 ml加え
る。
A@ と同じことをさ まざまな組み合 わせで行う。
BA でできた水溶液 を、混ぜた液の 性質ごとまとめ る。
C結果の チャート を使っ て混ぜる 前の液 の性質と 混ぜた 後
の液の性質に ついてまとめ てみる(考察 の資料にす
る)。
D以上の 結果より 、混ぜ る前の液 の性質 と混ぜた 後の液 の
性質 について気付い たことをまとめ る。

3. 結果
@混ぜる 前の2種 類の液 の性質に 対して 、混ぜた 後にで き
る液の性 質をまと めよう 。自分た ちが混 ぜた2種 類の液
とで きた液について 、次の一覧(省 略)にまとめよ う。
A「酸性 、アルカ リ性の 水溶液を 調べよ う1」で 決めた A
〜Lまで の記号を 使って 、調べた 水溶液 について 、例に
なら って下のチャー トに記入してみ よう。

記入例: AとEを 混ぜて できた液 の性質 がCとD の間を 示し
た場 合。

A B C D E F G M H I J K L

↓ これを記入する


4. 考察
@混ぜる 液の性質 と、混 ぜた後の 液の性 質につい て気付 い
たこ とをまとめよう 。
酸 性と酸性を混ぜ たときできた液 の性質について

アルカリ性とアルカリ性を混ぜたときできた液の性質
につ いて

酸 性と中性を混ぜ たときにできた 液の性質につい て

アルカリ性と中性を混ぜたときにできた液の性質につ
いて

酸性とアルカリ性を混ぜたときにできた液の性質につ
いて

A混ぜる 前の液の 性質の 強さと、 混ぜた 後の液の 性質の 強
さに ついて気付いた ことをまとめよ う。

5. その他感想、さ らに調べてみた いことなど
<ワ ークシート4> 酸性、アルカリ 性の水溶液を混 ぜる2

1. 準備
うすい塩酸 (ビー カーに 10mlとる )、う すい水酸 化ナト
リウム水溶 液(ビ ーカー に1 0mlとる)、 ビーカー 、ピペ
ット (2 )、ろ紙 、B TB溶液 、ガ スバー ナー、マ ッチ、
三脚 、金網、蒸発皿

2. 方法
@う すい塩酸の入っ たビーカーに BTB溶液を加える 。
Aこのビ ーカーに うすい 水酸化ナ トリウ ム水溶液 を1 mlず
つ加 える。
B液の色 が緑色に なるま で水酸化 ナトリ ウム水溶 液を加 え
る。
C液の色 が青色に なって しまった ら、塩 酸を水で 約2倍 に
薄め たものを加える 。
D液の色 が緑色に なった ら、蒸発 皿に少 量取り、 水分を 蒸
発さ せる。どのよう になるか。

3. 結果
液が 中性になったと き、できたもの は何でしょうか 。


4. まとめ


5. その他感想、さ らに調べてみた いことなど



参考文 献
文部省 1999 『小 学校 学 習指導 要領 解説 理科 編』東 洋館 出版社
文部省 1999 『中 学校 学 習指導 要領 解説 −理 科編− 』大 日本図 書
国 立 教 育 政 策 研 究 所 教 育 課 程 研 究 セ ン タ ー 2002
「評価規 準の作 成,評 価方法 の工夫 改善の ための 参考資 料−評 価規準 ,評価 方法等 の研究 開発( 報告) −」
神奈川 県立 総合教 育セ ンター 2005 『研 究集 録 第2 4集』
北 尾 倫 彦 ・ 宮 下 英 雄 編 集 200 2 『 小 学 校 理 科 観 点 別 学 習 状 況 の 新 評 価 基 準 表 』 図 書 文 化 社
北 尾 倫 彦 ・ 角 田 陸 男 編 集 200 2 『 中 学 校 理 科 観 点 別 学 習 状 況 の 新 評 価 基 準 表 』 図 書 文 化 社
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「 幼小、小中 校種間連携学習 指導 事例集 学びのギ ャッ プを埋 めよ う! 」 の
作成関係 者

<助言者>
所 属 職 名 氏 名 備 考
お茶の水女子大学 助 教 授 藤江 康彦 平成 16・17 年度
横浜国立大学 教 授 橋本 吉彦 平成 16・17 年度
横浜国立大学 教 授 森本 信也 平成 16・17 年度

<調査研究協力員>
所 属 職 名 氏 名 備 考
秦野市立東幼稚園 教 諭 三嶽 さち子 平成 16・17 年度
南足柄市立岡本幼稚園 教 諭 鈴木 えり子 平成 16・17 年度
平塚市立大野小学校 教 諭 小澤 智子 平成 16・17 年度
小田原市立矢作小学校 教 諭 二見 妙子 平成 16・17 年度
鎌倉市立第二小学校 教 諭 橋本 順子 平成 16・17 年度
大磯町立大磯小学校 教 諭 楠瀬 博之 平成 16・17 年度
鎌倉市立第二中学校 教 諭 太田 洋 平成 16・17 年度
大磯町立大磯中学校 教 諭 山口 茂 平成 16・17 年度
三浦市立初声小学校 教 諭 石橋 央 平成 16・17 年度
小田原市立町田小学校 教 諭 鈴木 一彦 平成 16・17 年度
三浦市立初声中学校 教 諭 沖山 聡 平成 16・17 年度
小田原市立白山中学校 教 諭 和田 育実 平成 16・17 年度

<神奈川県立総合教育センター>
所 属 職 名 氏 名 備 考
人材育成課 研修指導主事 三堀 仁 平成 16・17 年度
研究開発課 研修指導主事 相原 実 平成 16・17 年度
研究開発課 研修指導主事 穂坂 明範 平成 16・17 年度




幼小 、小 中 校種間連携学 習指 導事例 集 学びの ギャ ップを 埋め よう!

発 行 平成 18年3月
発行 者 清水 進一
発行 所 神奈川 県立総 合教 育セン ター
〒252-087 1 藤沢市善行7−1−1
電話 0466(81)1659 (研究開 発課直 通)
ホームページ http: //w ww. edu-c tr. pre f.kan aga wa. jp/



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県章 神奈川
カリキュラムセンター(善行庁舎)
〒251-0871 藤沢市善行 7-1-1
TEL (0466)81-0188
FAX (0466)84-2040
教育相談センター(亀井野庁舎)
〒252-0813 藤沢市亀井野 2547-4
TEL (0466)81-8521
FAX (0466)83-4500
神奈川 県立 総合教育 セン ター
ホームページ http://www.edu-ctr.pref.kanagawa.jp/
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